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soeji
辞職願|2024.10.24
この日は産業医面談の日だった。
産業医の先生とは、体調のことを話して、来月また面談しましょうとのことだった。
帰り際、別室で人事部の担当者が待っていた。
何となく状況は察した。
予め、休職期間の末期が迫っていることは、聞かされていた。
軽く会釈をして、席に着いた。
「復帰はできそう?」
と聞かれた。
毎日、中途覚醒、早朝覚醒を繰り返していた。
毎晩、夜中に目が覚めるのが本当にしんどかった。
朝起きて、出勤することができない。働けるわけがない。
覚悟は決めていた。
「働けません」
人生で初めて辞職願を書いた。
ある程度、覚悟していたので、動揺はなかった。
1枚目の紙に日付と名前、2枚目の紙に辞職の理由(病気療養のため)を書いた。
産業医面談は取り消してもらった。
大嫌いだった健康記録表も書かなくてよくなった。
あまりのあっけなさに、ちょっと笑ってしまった。
28年間、働いた自分に、おつかれさま。