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【呼吸のワーク日記】(2024.12.22)

私にとっては年内最後のワーク。

 この一年間、概ね2週間ごとに日曜日の午後、対面とオンラインを組み合わせてワークをやってきた。

 一般的な習い事などとは違い、既成のプロセスを積み重ねてどこまで進んだというものではないのだけれど、こういう時期になると「今年1年、こんなことがあった」などという話題が多くなるので、朝、SNSに投稿したこの一年間のワーク日記を読み直してみようかななどと思い立つ。

 逆に過去のワークで何をやったかは具体的には言語化して思い出さなくてよい、必要なことは体の中にはいってきているはずなのだからと一年間の記録を読むことを「いけないこと」のようにとらえる気持ちも出てきて、少し迷う。

 そして出てきた答えは「読んでも読まなくてもどちらでもいい」だった。

 「読みたかったら読めばいいし、読みたくなかったら読まなくてもいい。読む時間がなくて読めなかったらそれでもいい。こうすべきだなどという正解はないのだから、どんな状態であってもその時の自分で今日のワークに向き合えばそれでよい」だった。

 こういう「正解」を一つに決めなくていいということが自然に発想できるようになったのがこのワークを続けてきたおかげかな。

 というような話をしながら少しずつ体を動かしていく。

 薬指と小指という一見か弱い指が実は体と大切なつながりを持っていることを実感。

 小指一本を軽く引っ掛けて腕の力を抜いてみると肩から全体の力が抜けていく。

 だんだんアコーディオンとかバンドネオンのような蛇腹楽器を動かしているようなイメージが出てきて、声を出したくなる。

 少しぐらいなら声を出しても大丈夫そうな部屋の中で出してみた声は深いところから真っ直ぐに伸びる。

 小指一本だから雑に扱えば怪我をしそうで怖い。だから繊細に丁寧に扱うことが必要。考えてみれば体のどの部分だって丁寧に繊細に扱うことが必要なのだと思った。

 両手の指を組む時にいつも自然に組む組み方と逆に組んでみる。実はいつも自然に組む方より逆に組んでいる時の方が外からの力に対して強くなる。

 手を組んだ状態で先生に横から押してもらうと自然に組んだ時は横によろけてしまうが、逆に組んだ時は少し押されてもすぐに体勢が戻ってくる。

 自然に組む方は組むとすぐに「溶け合う」ように一つの塊として感じられるけれど、逆に組む時にはそれぞれの指の輪郭がはっきり感じられる。そのことがいろいろな部分の影響を与えていて面白い。

 体って面白い。ほんの小さなことが思わぬところにつながっていて、絶えず動いている。

 同じことをやっていても感じることはその人によって違う。この時の先生と私でも感じるポイントは違っていた。

 だから「こうでなければならない」などと決めつけることも、ましてやそれに向かってみんな違う体を同じ型に合わせることなど不要なのだ。

 そのそれぞれを尊重してそこからスタートする呼吸のワークをこれからもまた自分のペースで続けていきます。

 (サムネイルはワークショップを終えた帰り道に見た夕空です。高層マンションの脇に金星が光っています。)


   

 

 

 

 

 

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