HC選びを始めとするCowboysの将来性
CownoysのHCがBrian Schottenheimerになると発表されました。どこの誰が、彼がHCなると予想してたんでしょうか。(画像DMNから頂戴しましたが、フェアユーズ適用されますよね、?)
HC Brian Schottenheimer
概要
NFL通算200勝のHC Marty Schottenheimerの息子で、NFLやcollegeで30年近くアシスタントコーチをやってきた。主な実績は2006-11 JetsのOC、12-14 St. RamsのOC、15 UGAのOC、18-20 SEAのOC、21 JAXのPass Game Cordinater。Cowboysには22年にCoaching analystとして雇われ、23年に、当時のHC Mike McCarthyと喧嘩別れとなったKellen Mooreの後任としてOCとなった。オフェンスはコールせず、McCarthyと共同で戦術面(特にRPO)で寄与した。Mark Sanchezが2年連続でCCに進んだ時のOCで、自身がOCを勤めた期間に、Russell Wilsonがキャリアハイの成績を出した。OCとして2回、リーグでラッシングリーダーを達成した実績あり。父が成し遂げられなかった、SB制覇のために命を賭けるとのこと。
コーチとしての特徴
自分は、Brian Schottenheimerが優秀なプレーコーラーだとは全く思わない。おそらく、Mike McCarthyのWest Coastオフェンスは継続されるだろう。とはいえ、Schottenheimerのオフェンスは、McCarthyのさほど工夫のないコンサバなコールに比べて、多少はクリエイティブな要素が加わるだろうと考えている。
Schottenheimerのオフェンスは基本inside zone Runに傾倒している。また、Play Actin Passを多用する。Mike McCarthyはランが出ないとPAPを全然使わなくなる為、ここに違いがあり、Schotyyのオフェンスでも、いかにランが出るかは大きな鍵を握る。パスゲームではドライブコンセプトでcrossルートを多用。motionやPlay Action Passを多用することもここに繋がっている。(対しKellen Mooreはoutside-zoneを多用し、hitch,curlルートを用いる)
だが、Schottenheimerのオフェンスは単調で創造性に欠け、ディフェンスに読まれやすい。当然、SEAではずっと批判されてきた。コールがパターン化されがちで、基本的にランランパスの繰り返し。3rd & longになって自滅という流れが目立ち、SEA時代には前半は異常に爆発するものの、後半に顕著に失速するのがお決まり。その結局、プレーオフでは結局勝てなかった(ClowneyがWentz破壊した試合は除く)。
一方、人格や政治力には定評がある。選手と適切にコミュニケーションを取り、信頼を勝ち取っている。実際Dakの信頼を勝ち取っている。親父の教えと、長年コーチを務めてきた賜物だろう。
会見の要約
“私は、Cut Split(※ レシーバーが通常の位置よりもベースフォーメーションに近い位置にセットする)をとても重要視している。それに、shiftやmotionを使って相手を惑わせることにも凄く確信を持っている。そして、ランとパスをうまく組み合わせて、それらを区別できない様に見せることに力を入れていく。自分は、これまでOCとして2回、リーグでラッシングリーダーを達成したことを誇りに思っている。そして、ランとPlay Action Passは密接に関係している(取り入れる)。それに加えて、テンポを取り入れることにもワクワクしている。選手たちもテンポの要素を好んでいるので、それをうまく活かしていきたいと思っている。
私は常に、オープンな対話や厳しい話し合いを得意としてきた。明確で分かりやすい線引きをすることを心掛けており、それを実践していくつもりだ。自分はHCとしての準備ができている。何を望んでいるか、どうなっているべきか、しっかり理解している。
選手のみんな、君たちがこのプログラムの中心だ。だからこそ、毎日私は君たちの為に集中していく。君たちがここにいてくれることが本当に嬉しい。みんなと一緒にやっていけるのが楽しみだよ。”
— Our HC Brain Schottenheimer
OC 決定後に追記
DC Matt Eberflus(ほぼ確定的)
概要
元Cowboys LBCでRob Ryanが連れてきたコーチ。LBコーチ(2年間passing game coordinatorも兼任)として7年間在籍し、その後ColtsのDCとして、パスディフェンスを改善させた。直近はBearsのHCとして2年半在籍。23年はディフェンスのINTリーグトップ(22)含む、ターンオーバー28回にディフェンスを押し上げたが、Bearsの中で、シーズン途中で解雇された唯一のHCとなってしまった。偉大なるMonte Kiffinと、Rod Marinelliの元で働いたことあり。
コーチとしての特徴
正直言って、自分はMatt EberflusをDCとして評価していない。非常にシンプルなスキームで、スナップ前のdisguiseが少なく、限りなく個々の能力に依存(特に3-techの能力は鍵を握る)し、目新しさにも欠け、かなり無策に近いからである。
コーチング哲学は「Bend but don’t break(進まれてもTDはさせないように、FGに抑えるように)」。基本4men rush、残り7人は普通にカバーに下げる。また、スクランブル対策としてLBにスパイさせるが、特段普通の4men rushをさせる。彼がHCを務めた2022年から2023年のBearsでは、スナップ前にdisguiseをした割合は全体の約30%に過ぎず、ほとんどのプレーでオープンな守備を展開していた。パスカバーは、Cover 1とCover 2がそれぞれ2割、Cover 3は3割。また、ゾーンカバーを多用する一方で、ブリッツを入れる頻度は非常に低い。2022年と2023年の2年間におけるブリッツ率はリーグで28位にとどまり、かなり保守的なコールをしていることが分かる(DQはブリッツ多用でかなりマンカバーを使っていた)。ただし、stuntを多用(リーグ2位、ちなみにDQ時代のCowboysは1位)し、ランディフェンスでも同様に多用している(リーグ1位)のが特徴。元々働いていた上司のRod Marinelliに近い。
しかし、Eberflusにも優れた点がある。圧倒的なLBの育成能力である。Anthony Hitchensを先発レベルに育て、Rolando McClainを、彼がやらかすまで最強のLBにし、Jaylon Smithも指導。Colts時代にはShaquille LeonardをAll-Pro級の選手に育て、Anthony Walker Jr.やBobby Okerekeも育てた実績は輝かしい。
とはいえ、このスキームで何年も結果を出してきたことは間違いないので、目には見えない魔法の力がある可能性がある。
STC 決定後に追記
総括と評価
“私が自分と親しい関係の外で行動できないと思っているのなら、大間違いだ。Schottyを雇うということは、最大級のリスクを取ることだ。HCとしての経験なんて全くないのだから。”
— Owner&GM Jerry Jones
言うのは勝手だが、Rooney rule目的以外で、Cowboysに関わった者以外と面談していないので、有限不実行のほら吹きである。みっともない。
Jerryが自分と関わりのある候補またはHCの経験者にしかインタビューしない、そして候補者を限って面接することで生じる最大の問題は、チームを改善しより良くするためのアイデアを得られないことではないか。チームが閉鎖的でかつ何年も勝てていないのにも関わらず、方針が変わらないことにはチームの浮上は見えないのではないでしょうか。
“もちろん、このいわゆる“低迷”…(Air Quotesしながら【嫌味や皮肉の意で基本用いられる】)…要するにチャンピオンシップゲームやスーパーボウルに進めていない状況について、どこがうまくいかなかったのかを精査している。”
— EVP&CEO etc. Stephen Jones
黙ってろアホが。
Super Bowlで優勝することが本当に目的ならば(当たり前な)、行動から変える必要がある。明らかに限界で行き詰まっていることをJones家は自覚する必要がある。そのままだと再び栄光に浸る前に寿命が来るよ。このまま、何も役に立っていないバカ息子の代になったら、どうなることやら。