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月雲了について云々

 月雲了についてめちゃくちゃ考えた時期の雑感。了さんとモモの関係と、宇都木さんとの関係はあまりにも差がある事が気になってこれを書くに至った。

恐ろしいことにこの先月雲了についてしか喋っていないし、あろうことか若干了さんに肩入れしているのでご了承してほしい。あと、もし公式と違う点があったら教えていただけるととても嬉しいです。


私は、モモは了さんをサイコパスだと言うけれど、アイドルビジネスで了さんと関わった人以外はそれを冗談だと取るのではないか?と考えている。

 了さんは貿易会社してたわけだし、大抵のことは損得勘定で見れたタイプの人だと思う。現場レベルの人間のことなんて気にせず、数字でしか物事見てなくて、多少損失があってもその先見越して対処するタイプだったと思う。

そもそも、1人の判断であれだけの数の芸能人と会社を巻き込んで業界をめちゃくちゃにできる権力を持った人間が3歳児並みの情緒な訳がないじゃない。


 それに、宇都木さんとは腐れ縁ぽさもありつつ、一般的な人間関係を構築できているように見えたから、全ての人付き合いがビジネスだけだったとまでは判断できないと思う。了さんがあからさまなサイコパスムーブしたのはモモの前、ひいては芸能関係に関わる人たちだけだったのではないかと思う。

つまり、モモを手に入れたい感情を自分で正確に理解できなかったために、サイコパスのような言動につながったのではないかということ。この考え方でいくと、モモと宇都木さんが仮に月雲了について話した時、若干の食い違いが起こるのではないかと思う。


 話を戻す。要は、了さんは自分が「モモのことを気に入っている」っていう感情をうまく処理する事ができなかったんだと思う。だから「芸能界への憎しみ」という自分が自覚できる感情だけで人そのものを扱う業界に足を踏み入れてしまったのがダメだった。止められない憎しみのたった一つの感情だけで進んでしまったから、損得勘定なんてどっかいってしまった。

しかも、扱うのは人間そのものであってデータのような数字で構成されたものじゃないから、試行中にズレが生じた。その結果、ZOOLは自我を持ち、団結して行動し始めてしまった。


 了さんが、最後の最後まで追い詰められても退けなかったのは、行動の原因が損得ではなく自分の憎しみだったから。

 でもあの時悠から手を振られて、了さんの猛烈に進み続ける純粋な憎しみの感情は、突然その他の多くの感情に衝突して急ブレーキがかかる。了さんは多分、今まで感じることのなかった大量の感情にぶち当たったのだと思う。憎しみと衝突して噴水みたいに溢れる感情をどうやって受け止めたんだろう。
私はあのシーンで了さんがある意味でやっと人間になったのだと思った。山のような感情を両腕に抱えた人間くさい人間に、ようやく、なったんだと思った。人間の了さん、サイコパスじゃない了さんとモモが再会したとしたら、どんな会話するんだろ…


 了さんがモモに出会ってしまったのは、そしてモモが了さんを利用しようとしてしまったのは本当に本当に不運なことだとも幸運なことだとも思う。
了さんの人生で唯一であり最大のミスは、モモに出会ったことだと思う。


 アイドルに振り向かれなかった過去を恨んでアイドルを作った了さんは、間違いなく“アイドル”に惚れ込んでいた。モモはおそらく、その明暗の激しいアイドルの在り方を表していたからこそ了さんに気に入られたのだと思う。

ZOOLを作って、困難を乗り越えながら前に進もうとするメンバーを見て、了さんが絆されたのは確かだ。口ではアイドルを貶しながら、たぶん了さんが一番欲しかったのは“僕のアイドル”だったのだろう。モモはそうならなかった、ZOOLも結局はそうならなかった。ただ、悠が了さんにファンサをしたあの瞬間だけ、ZOOLは了さんのアイドルだったと思う。その後すぐに了さんの手を離れてゆくわけだけれど。


 私はモモが好きだから、月雲了のことを絶対に許さない。だけど、彼の人生のままならなさは、とても「めんどくさい人だな」で片付けられなかった。表舞台から姿を消した後、どこで何をしているのか全くわからない。あれだけストーリーの中で大暴れしておいて音沙汰ないのだ。

正直めちゃくちゃ何してんのか気になる。働いてんのかな、働いてるか流石に。暇だと死んじゃいそうだもんね。ブラホワの時に了さんがいた部屋は了さんの家じゃなかった。引っ越したのかな、ワンチャンあると思う。モモともZOOLとも連絡取ってないらしいから、完全に離れるために誰も知らない場所に引っ越した可能性はある。
もっと言えば、ブラホワの時了さんがいた部屋はビジネスホテルで、今は海外で暮らしてるなんてことも全然あり得ると思った。


 いずれにせよ、私は了さんに許されてほしいとも、心を入れ替えて善人になってほしいとも今更思わない。むしろ、トップアイドル酒漬けにしてベランダからダイブさせようする奴が善人になったら、それはそれで人格を疑う。洗脳されたのかなとか思う。だってそれくらい了さんかやったことはガチでヤバいし、ドン引くとかのレベルじゃない。

ただ、私がすごく印象深いのは、ブラホワで負けたRe:valeを見て、モモの名前を呟く了さんのこと。モモの名前呼んで登場し、モモの名前を1人呟いて幕を引いた了さんのこと。

人の心がないエリートは人間味あふれるトップアイドルに人生を狂わされた。アイドルに執心さえしなければ、了さんの人生はめちゃくちゃ上手いこと行っていたはずだけど、そうはいかなかった。それは彼にとっていいことだろうか、わるいことだろうか。

何度も言うけど私は了さんを許さない。だけど、どこかで、モモの人生を液晶越しでしか知れなくなってしまった了さんに、やりきれない悲しさを覚える。彼は許されない、したことは取り消せないし、ベランダでのやり取りは了さんとモモの関係に深く濃い線を引いて決裂を表し、後戻りはできなくなった。

自分を殺しかけた相手とまた友人になれるだろうか?仮にモモが良しとしても周りが許すわけない。それは了さんが一番わかっていることだろう。

でも、私はモモの名前を呟く了さんを見て、もう一度友人の月雲了とモモが見たいと思ってしまった。
今の了さんならきっとモモと友人になれるかもしれないのに、今までの行いのせいでそれが必ず許されないことをとても悲しく思う。



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