日本で外国人と働く
私は現在38歳なのですが、22歳で初めて仕事というものをし始めてから今に至るまで、
ずっと外国人と働いています。
それを希望した訳では無かったのですが、気がつけばいつもインターナショナルな職場で働いてきました。
アメリカ、カナダ、オーストラリア、中国、韓国、イギリス、ロシア、ウクライナ、インド、、、他にもいたかも知れませんが、
ざっと思い出すだけでもたくさんの国の人と働く経験をしました。
全ての人たちと直接的に深く関わりがあった訳ではありませんが、
一緒に仕事のことについて話をしたり、プライベートでお茶をしたり、飲みに行ったり、それなりの交流がありましたし、
それは現在進行形で続いています。
私は日本で生まれ育ち、帰国子女でもなんでもありません。留学経験もありません。
ですが、中高と通っていた学校のすぐ近くに大きなインターナショナルスクールがあったせいか、
当時実家の近所には、いろんな国の家族が住んでいました。
(ちなみに当時マンションの斜め下にはインド人の家族が住んでいて、香辛料の匂いが我が家まで届いていました。笑
母はそれを嫌がっていたのですが、私は異国文化を感じれて好きでした。)
当時の私は学校の授業で唯一英語のみ自信があって、高校も英語科に進んだのですが、(他教科は本当に悲惨。)
そんな近所のインターナショナルスクールのお友達とたまに一緒に遊んだりしていていたのもあり、
自然に英語に触れる環境だったと思います。
そのお陰もあってか、外国人と働くことへのハードルはそんなに高く感じていなかったです。
そんな私は職場で、外国人として日本で働いてみて感じたことや思うことをよく聞いていたのですが。
彼らからダントツで多く聞いたのは
“職場の簡易な掃除やゴミ捨てを、従業員がするということ。”
もちろん職場によりけりでしょうが、私が働いていた環境では、きちんと清掃員の方がいて隅々まで綺麗にしてくださるにも関わらず、
従業員もゴミをまとめて所定の場所まで持って行ったり、簡単な掃き掃除、拭き掃除はしていました。
外国人勢はいつも口を揃えて、「これ(掃除)は給料に含まれるの?」 でした。笑
そんなこと考えたことも無かったので、最初はその感覚に笑ってしまいました。
私も急いで帰りたい時は、掃除めんどくさい!と思うことは何回もありましたが、これに給料が出るか出ないかなんて考えたことも無かったからです。
急いでいても、掃除をしなきゃいけないなら、ささっと多少適当でも、せめて形だけでもやって帰るのが日本人ですよね。笑
給料が発生しないとわかった途端、「それだったら帰るわ!」と言って、みんな掃除しているのはお構い無しに帰宅する人もいれば、
これが日本の文化なら、とリスペクトして一緒に掃除してくれる人もいました。
どっちの判断も理解はできるので、そこへのジャッジは特にするつもりはありませんが、
“掃除を手伝ってくれた” ということより “文化を尊重してくれた” という気持ちが嬉しかったです。
他にも、これも本当に良く彼らが口にしていること。
“日本人は遅刻には1分でもうるさいくせに、終わりの時間は守らない。”
これは本当にその通り過ぎて、「That’s true!!!!!!!」と叫びました。
例えば電車の遅延で遅れた時は、遅延証明書が無いと許可されない会社が多いと思います。
(最近は違うのかな?)
そんなこと、日本で初めて働いて知らなかった外国人は、遅延を信じてもらえない挙句、ペナルティのカウントとなることにブチ切れてたこともありました。
また全体のミーティング中、終わりの時間に近づいてくると、外国人勢はみんな時計を明からさまに気にしだしてカバンをまとめ始め、
時間になるとミーティングが終わってなくてもさっさと帰っていきます。
これはもちろん毎回ではなく、ミーティングの内容によりますが、大抵のミーティングはよくまとまってない同じことをタラタラ喋っているだけのことが多いので、そんなミーティングは尚更さっさと帰って行くのでした。
さっさと帰る外国人勢を見ながら、
それだけ今日のミーティングの進め方が下手だったってことなんだから上の人達はそこは反省しろよ、といつも心の中で思っていました。笑
でもこれに対しては、日本人の上の方達はそれはそれで「外国人だから仕方ない」 という感じのスタンスで一向に改善の余地無しなんですよね。
こんな日本の理不尽さって山のようありませんか?
そしてもし日本人が同じように、時間になっても終わってないミーティングを抜けたら、クビにされちゃう気がします。笑
クビにされたら困るので、無駄なミーティングとわかっていてもそこにいる自分もしっかり日本人だなと思います。笑
外国人と働いていると、それぞれの国の文化や国民性、考え方の癖などが見れて面白いですし、
比較対象があるからこそ日本のことについてもより深く考えてしまうことがたくさんあります。
良いところも悪いところも。
そして長年そんな環境にいて、国も文化も関係無く大切なことに気付かされたことがあります。
私が思うに、、なのですが、
結局は人は誠実さが大事なんだということです。
その時は言葉の壁や文化の違いですぐには伝わらなかったとしても、
他人に対して誠実さがある人は、どんな人とでも良い人間関係を築いているように見えましたし、最終的には誰からも信頼され、リスペクトされていた気がします。
日本人であろうと外国人であろうと
人として何を大切に持って生きるかという根本は同じという当たり前のことを、改めて気付いたのでした。
また機会があれば、こんなトピックスを色々と書いてみようと思います。
お読み頂きありがとうございます。