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すさみ食堂部|めぐが人生にある人。

喫茶店がなぜ好きかと言うと、それは物質的な部分から始まる。三戸の土筆のハート型のグラス、八戸のルーヴルのロゴが美しいガラス、十和田のモンシェリーのカーテンホルダー。店主の好み・その時の都合など、多くの要因から構成されている空間。詳細を掘り下げて楽しんでも、気にせずささっと利用してもその場の良さを享受できる。

レストラン&喫茶は喫茶店のカテゴリーに入るのかしら。いや、上記の様な喫茶店に魅力を感じる人は、このお店が気に入らないことがあるだろうか。いや、無いはずだ。めぐのイメージカラーはミントグリーン?この色調はこだわりのトーンなのだろうか。地元の人に愛されるごくごくローカルなお店。なのに、トスカナ風シチューも、ベスビオス火山も、マチェドニアも、ある。buongiorno! イタリアンムードが青森県南で味わえる幸運さ。(全てイタリアの地名)

私は生クリームと緑の卵を3個使用したと言う贅沢なオムライスを注文した。イマっぽいふわとろでも、懐かしいカチッとした焼き加減でもない。伊丹十三の映画「タンポポ」で出てきた「タンポポオムライス」(と、言うらしい)のようなオムライス。誰かのお祝いのとき、職場でイヤなことがあったとき、ドライブの途中で立ち寄ったとき、いろいろなシーンで頼まれたオムライスなんだろうと空想に耽っていた。

オムライスを口に運びながら、部長といつも通り他愛のない話をする。そして脳内ではこのお店であったであろういろいろなシーンを想像してみる。お祝いで訪れた家族で囲むマチェドニア(アイスがのったパフェ)。記念日にカップルで小悪魔風若鶏のグリル。今は閉ざされた2階席には誰が座ったろう、学生グループが来たときはどんな雰囲気になっただろう、このタツノオトシゴのような長いテーブルはどんなシチュエーションで使われただろう、、、とかね。

こんな調子なので、私は人の話を聞いていない。最近では開き直って「ごめんなさい、よく聞いてなかったので勘で返事してました!」と朗らかに懺悔するようになった。

忘れがちだけど、すさみ食堂部は「荒んだ心を食堂の美味しいご飯で癒す」部活動。めぐのソース入れはRPGに出てくるポーションみたいで、それだけで効果がありそう。私の集中力にバフを掛けてくれ頼む。

|レストラン&喫茶 めぐ|
https://www.instagram.com/restaurant_megu2001/

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