総再生回数129万回を突破、話題のTwitterライブ番組「生IKKO」制作チームが語る、立ち上げの裏側とは
IKKOさんが“ありのままの自分”を見せ、豊富な人生経験から導き出された自身の哲学“IKKOイズム”を大放出させるTwitterライブ番組「生IKKO〜IKKOのチョイ話ちゃんねる〜(以下 生IKKO)」。FIREBUGは、テレビ番組を中心とした映像コンテンツ制作会社のシオン、そしてTwitter Japanと共同で同番組の制作・配信を行っています。
2021年4月の放送開始から、約4カ月。「生IKKO」の総再生回数は129万回を超えるなど、人気を集め始めています。そんな「生IKKO」の可能性について、シオン上席執行役員の岩本雅直氏、当社執行役員の水野信之助に話を聞きました。
Twitterライブ配信「生IKKO」を企画した背景
「生IKKO」では、共同プロデュースの形をとっており、FIREBUGの強みであるプラットフォームの理解や、インターネットにおける動画コンテンツの作り方・届け方のノウハウと、シオンがもつテレビクオリティの番組制作力が最大限に生かされています。
――「生IKKO〜IKKOのチョイ話ちゃんねる〜」の企画が立ち上がった経緯について教えてください。
水野:一番最初から話をすると過去に1度、岩本さんに「YouTubeチャンネルを一緒にプロデュースしませんか?」と提案をしに行ったら、バッサリ断られたんですよね(笑)。たしか、自分がFIREBUGに参画して間もないタイミングだったと思います。
個人的にエンタメ業界はタレントや芸能事務所だけでなく、テレビ番組などの制作会社もDX(デジタル・トランスフォーメーション)すべきだと思っていて。
それでテレビ番組の制作会社として有名なシオンさんと一緒に“ネット発のコンテンツ制作”をやりたいと思い、お声がけしたんです。最初は断られましたが、その後、数回食事を重ねていくうちに、岩本さんに「Twitterライブ番組フレームがあるんですよ」ということをお伝えしたら興味を持っていただき、そこから話が進んでいきました。
岩本:自分はこれまでにIKKOさんと地上波のテレビ番組や特番などで度々一緒に仕事をする中で、「何か一緒に面白いことができないかな」とずっと思っていました。
今から10年ほど前にカウントダウンドキュメント『秒ヨミ』(日本テレビ)という番組があり、そこでIKKOさんとご一緒したんです。その番組ではIKKOさんのメイクアップのライブイベントに密着したのですが、めちゃくちゃお客さんが入っていて。すごい盛り上がりだったんです。
ライブが終わった後のお客さんの盛り上がりも熱狂的で、人気アーティストのようだったことを今でも覚えています。それから時代も変化する中で、当時の熱狂的な盛り上がりをインターネット上で表現する方法は何かないかな、と。IKKOさんと一緒にヒットコンテンツと言いますか、いろんな人に影響を与えられる番組をつくりたいと思っていたところ、水野さんからTwitterライブ番組の話をいただき、すごく面白そうだと思ったんです。
水野:Twitterライブ番組を始めるにあたって、岩本さんの口からIKKOさんの名前が出たときに“さすがの人選”だなと感じました。以前から、IKKOさんの話したことに対するファンのリアクションは凄いものがあると思っていましたし、老若男女に知られていて人気がある。IKKOさんはまさにTwitterライブ番組に適任だと思いました。
岩本:IKKOさんも、YouTubeチャンネルなどさまざまな選択肢がある中、Twitterライブ番組を選択された。その背景には編集されない“生配信”という要素も大きかったのではないかな、と思います。
──Twitterライブ番組における、IKKOさんの魅力はどこにありますか?
岩本:Twitterライブ番組では、地上波のテレビ番組とは違うIKKOさんが出せそうだな、と思いました。IKKOさんは話をし始めると熱中していき、いろんな例え話を使って話をされるのですが、テレビだと尺がある関係で短く編集されてしまうんです。もちろん、制作側としてはIKKOさんの言葉や考えを短い中でも間違えないように編集しているのですが、それでは上手く伝え切れていない部分があるかもしれない。
一方で、Twitterライブ番組は“生放送”なので編集はなく、すべてを出せる。生のIKKOさんを、生で見て欲しい。だからこそ、番組名も「生IKKO」にしています。
水野:IKKOさんは「どんだけ〜」の部分だけフューチャーされている気がしていて。そういう意味だと、今回の「生IKKO〜IKKOのチョイ話ちゃんねる〜」みたいに、きちんと何かについて語っているIKKOさんって珍しいですよね。
岩本:どうしてもテレビ番組は面白い部分だけを使ってしまうんですよね。ただ、面白いことをする裏でIKKOさんはいろんなことを考えられているので、その辺りを「生IKKO〜IKKOのチョイ話ちゃんねる〜」ではうまく伝えられたら、と思いました。
水野:今回、IKKOさんと一緒に番組をつくる中で、自分の中のIKKOさんの印象が変わりました。ここまで番組に対して真剣に考えてくれるんだ、と。「生IKKO〜IKKOのチョイ話ちゃんねる〜」対する姿勢や思いは並々ならぬものがあるな、と思いました。
テレビ番組にはない制作のスピード感とゲストの組み合わせ
──Twitterライブ番組だからこそできること、強みについてはどうお考えですか?
岩本:「生IKKO〜IKKOのチョイ話ちゃんねる〜」はIKKOさんが前向きに取り組めることでないと面白くならないだろうと思っていたので、番組の内容やゲストの選定についてはIKKOさんと適宜話しながら決めています。
テレビ番組を制作する際は、ここまでIKKOさんと密にやり取りをすることがなかったので、個人的には「すごく新鮮だな」と思いながら、番組をつくっています。
実際に番組をつくってみて、Twitterライブ番組の強みはPDCAを回すスピード感が早いことにあるな、と思いました。例えば、「生IKKO〜IKKOのチョイ話ちゃんねる〜」の企画のひとつに“しりとり人生トーク”というものがあるのですが、これはIKKOさんと話したことを翌週か翌々週には企画として形にしています。地上波のテレビではなかなかできないスピード感です。こういった部分は面白いですし、やりがいがあるなと感じます。
──ゲストに関して、お笑い芸人×YouTuber・インフルエンサーの組み合わせが続いていますが、そこは何か狙いがあるのでしょうか?
岩本:お笑い芸人を1人入れるのもIKKOさんと話して決めています。IKKOさんご自身は「MCはうまくできない」と思っていらっしゃって、番組をうまく回してくれる存在としてお笑い芸人は必ず1人入れるようにしています。
また、YouTuber・インフルエンサーに入っていただいているのは、Twitterライブ番組の認知度を高める狙いもありますが、それ以上にIKKOさんが普段のテレビ番組で絡んでいない人と絡む姿が見たいんですよね。それが見れることでテレビ番組と差別化できる。どのYouTuber・インフルエンサーにするかは自分たちから提案することもありますし、IKKOさんから提案してくれることもあります。
水野:ゲストで選ばれるYouTuber・インフルエンサーは、みんなファンからのエンゲージメントが高い人たちだなと思います。また、IKKOさんもファンからのエンゲージメントが高い人なので、両者の異なるファン層がひとつの番組に集まったときに、面白い化学反応が起きるのかな、と思います。例えば、ゆうちゃみさん(古川優奈)とIKKOさんが“メイク”について語る、という内容は個人的にとても面白かったですね。
──SNS運営で何か工夫していることはありますか?
水野:まずは「生IKKO〜IKKOのチョイ話ちゃんねる〜」の良さを一人でも多くの人に伝えるために番組の公式Twitterアカウントをつくり、運用しています。また番組を待ってくださっている人たちに対して、番組が終わった後も番組の内容を切り出したコンテンツを提供することで、リテンションに繋げるといったこともやっています。
岩本:IKKOさんが話す内容はどれも面白く、内容があるものなので、なるべく情報性があるものを抽出し、切り抜きコンテンツにしています。もちろん、面白さに加えて、見てくださっている人に何かひとつでも情報を与えられることを意識しています。
今後、料理などの新しいテーマにも挑戦
──「生IKKO〜IKKOのチョイ話ちゃんねる〜」が始まって約4カ月。手応えはいかがですか?
岩本:IKKOさんは「こういう発言をしたら、伝わりにくい」や「こういう企画だとゲストが悪く見えてしまう」など細かい部分まで考えられていて、その内容を共有し合い、積み重ねていっているので、割と思っていた通りの番組づくりはできています。
水野:自分は番組が始まる前までは「シオンさんが制作し、出演がIKKOさん」というイメージを持っていたんです。ただ、実際に始まったらIKKOさんも同じチームメンバーとして色々考えてくれて、コミットしてくださる。それはすごくポジティブなギャップでした。
また、社会通念上テレビ番組とかは大変で。それなりの時間を要していたのですが、Twitterライブ番組という番組のフレームワークとシオンさんの番組制作力があると、ここまでスピーディーに深夜のバラエティ番組と同じくらいのクオリティの番組がつくれるのか、と。そこにも非常に驚きましたね。
──今後、「生IKKO〜IKKOのチョイ話ちゃんねる〜」でこんな企画をやってみたいな、など何かありますか?
岩本:今後、やっていきたいのは“料理”ですね。IKKOさんはレシピ本も出版されるなど、料理にすごく詳しいので、アレンジレシピなども含めた料理企画はやりたいですね。
また、IKKOさんの頭の中には、着物や韓国ドラマ、医療関係者や演歌歌手とのトークなど、やってみたいことがたくさんある。それらを実現できる番組に成長していきたいですね。そのためにIKKOさんが自由にできる空間を提供してあげられたらと思います。
水野:IKKOさんもゲストの人たちもエンゲージメントの高いコミュニティ、ファンを持っているので、生放送を見ながらユーザーも楽しめる企画を取り入れていきたいですね。そうすれば、テレビ番組で見るIKKOさんの爆発力みたいなものをTwitterライブ番組という領域でも出していけるんじゃないかな、と思っています。
今後、回数を重ねていくうちに複数回出演するゲストも増えてきたら、どんどん番組自体にも慣れてくれるはず。そうしたらもっとインタラクティブにユーザーが参加し、楽しんでもらいやすくなると思います。アーカイブ配信ではなく、生配信にこそ「また来たい」と視聴者に思ってもらえるような番組に、シオンさんと協力しながら取り組んでいきたいなと思っています。例えば、生配信とお酒の組み合わせは予定不調和のドキドキ感が生まれて必ず面白くなるので、コロナが落ち着いたら、そこにもチャレンジしたいですね。
「世界の果てまでイッテQ!」のような人気番組にしたい
──最後にエンタメDXの文脈において、今後FIREBUGとシオンで何か取り組んでみたいことはありますか?
水野:やはりテレビ番組をつくる制作会社の人たちはすごいんですよね。これはYouTubeで証明されたと思うのですが、脚本を書ける、動画を撮れる、番組を演出できるというスキルは稀有で、テレビ局や芸能事務所にはない部分です。
個人的にはそのスキルに対して、インターネットの力をうまく掛け合わせれば、どんどん大きい話題をつくっていけると思っています。だからこそ、岩本さん、ひいてはシオンの人たちに自分が持つデジタル領域の新しい知識を持っていき、新しい話題を持っていき、Twitterライブ番組以外にも面白いものを一緒につくっていけたらいいなと思っています。
岩本:シオンはテレビ番組の制作で成長してきた会社ですが、時代も変化していて、これからはテレビ番組以外のこともやらないといけない。とはいえ、20年ほどテレビ番組の業界で過ごしてきたので、それ以外の知識はあまりなくて。もちろん、情報は取り入れようと思って、常にアンテナは張っているのですが、プロの人たちの知識には及びません。
そうした中、自分たちと一緒に「何か面白いことをやりたい」と思ってくれる人たちと、自分たちが培ってきたテレビ番組の制作力を生かし、新しいプラットフォームでテレビ番組以上のものをつくることに挑戦できるのは、とても有難いこと。
Twitterライブ番組はまだ成功事例が少ない分、可能性しかありません。もちろん大変ではあるのですが、やりがいしかないので、「生IKKO〜IKKOのチョイ話ちゃんねる〜」をもっと面白いものにし、まずはこの番組を「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ)のような誰もが知っている番組にしていけたらなと思っています!
■次回放送
9月24日(金)20時〜
「生IKKO×咖喱屋カレーコラボスペシャル」
日本一売れているレトルトカレーを、話題のYouTuberそわんわんとワイワイ深掘り!カレーのこだわり、最強カレートッピング・・・みんなが大好きカレーを爆食します!
さらに!そわんわんのメイクからおウチまで…生IKKOならではの視点で生態を探る!?今回もIKKOさんの仕事場アトリエから、チョイゆるな1時間をお届けします!
・生IKKO 公式Twitter
当社水野とTwitter Japanの北野氏、国定氏との対談もぜひご覧ください!
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