ねえ、夏に海行こう 約束ね
白のワンピースを纏った彼女が私の前を歩いたあの日。
いつか小説に出てきた少女みたいな儚さと地に足をつけた確かさがあった。
私もあんな風になりたかったし、なれたらこの上なく幸せだろうと思った。
少しずつ暖かくなってきたこの頃。
今年の夏の想像をするのも容易になってきたし、瞼の裏に浮かぶ夏が素敵なものになる期待を持ち始めた。
だから友達に
「ねえ、夏に海行こう 約束ね」
とLINEした。
きっと今年の夏は、幸せで満たされて過ぎ去ってほしくないものになるだろう。
では、また。