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きっかけ

コロナが日本に広がる前の夏。
子どもたちを連れて実家に帰省していた日のこと。

夏生まれの長男は、祖父母から誕生日プレゼントをもらうのを楽しみにしていました。欲しかったゲームソフトをもらって、意気揚々とゲームを楽しみ始めました。弟や来ていた従兄弟たちは、羨ましいから
「かして、かして」「俺もやってみたーい」
とは言いつつも、プレゼントでもらったばかりなこともわかってるし、やんや言いながらも他のことして戯れあってるし、長男にゲームさせてあげたかったから、私は近くで見守っていました。

祖父母(私の実親)もリビングにいて
「もらったばっかりやけん(長男に)やらせてあげろ〜」
とニコニコ、孫たちをみていたその時、

元旦那さんがスタスタやってきて、長男を背後から蹴ったのです。
「貸してやれ!聞こえんのか!無視すんなや!」

一瞬で、実家のリビングはフリーズ。。。私は、慌てて「ちょっと!やめて!もらったばっかりのゲームなんよ!」と言いながら、蹴られないように長男の背後をガード。元旦那さんは「ちょっとこい!」と長男を引っ張って隣の和室へ。そこでどんな話がされたのかは、わかりません。大きな音が聞こえたらと耳を澄ませていたけれど、すぐ戻ってきました。

「いつも、ああなのか?子どもたちみんなにか?お前もされようのか?」
元旦那さんがリビングからいなくなった時、両親に聞かれました。

世間で言われるDVはもっと日常で、うちはたまにだし、その後笑ったりもしてるから、しつけってことよね。壁を殴ることはたまにあったけど、ドアを殴って穴を開けたことは1回だけで、私に手を出すことはなかったし。歯向かわないようにして、怒りそうなことは秘密にして話さずに、怒らせないようにしてれば、いい。と思いながら生活してきた私。

「いつも、ああなのか?子どもたちみんなにか?お前もされようのか?」の
父の問いに
「子どもたちはたまに。私はされたことない。」と私は答えました。
「だとしてもだぞ、あの怒り方はおかしくないか」と父に言われた時
私は目が覚めたのです。糸がぷつんと切れたような。

だよね、おかしいよね、今まで自信なかったんだけど、おかしいよね。
自分がされてないから、たまにだから、オッケーってわけじゃないよね。
封印してきた?見ないようにしていたそんな気持ちが溢れてきました。

「いくつになっても、あんたは娘なんやけん、親として心配」
と母に言われたことも、ハッとしました。
親になった私は、子どもたちを守れているんだろうか。見過ごすことは、子どもたちにとって、その怒り方を肯定しているように見せてるよね。それってダメじゃん。

「もうこの人の隣で人生を歩くの、やめよう」と思った日です。

フリーズした実家はその後、お互いにみんなが気を使い合いながら時間がすぎ、帰省が終わりました。謝るわけでもなく、普通に過ごしている元旦那さんに嫌気がさし会話をしなかったんです、私。そしたら逆鱗に触れました。その話は、次で。


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