「演奏してみた」って、もしかしたらネットの青春かもなって話
どーも! JELEEのオタクのみんな! 竜ヶ崎ノクスだ。
いやー、久しぶりに俺の番が回ってきたな。寂しかったか? 俺はいつもどおり配信なんかもしてたから、会いたい人はそっちに来てくれたら会えたんだけど、まあチャンネルを知らないやつもいるよな。ってことでお待たせだ! お前ら!
さて、それじゃあ早速、編曲パートの進捗を報告していこうかな。最近のはみんなも知ってるとおり、アレンジでどう『青春』を表現するのかって問題に、ずっと試行錯誤してたんだ。ギターを生演奏か打ち込みにするのか、外部のプロにの頼むか……。もしくはそれ以外に青春を表現する方法はあるのか……。
そんなこんなでモヤモヤしてて、この一ヶ月、新しくブラスの音源を追加してみたり、いろいろ試行錯誤してたんだよ。あ、ブラスっていうのは金管楽器のことな。それで結構よくはなったんだけど、まだ正解にはたどり着けてない気がしてたら――このあいだ木村ちゃんの日誌を読んで、ピンとくるものがあってさ。
あいつ、昔はただのアイドルの追っかけで。でもピアノをずーっと弾き続けた結果、いつの間にか大好きな人と一緒のグループで曲を作れるようになれて――まさに、好きこそものの上手なれ、ってやつだよな。
それで、思ったんだよ。
ひょっとすると――俺たちのファンの中でも似たようなことが起きてたりするんじゃないか、って。
ほら、今のネットって、誰かの曲の「演奏してみた」動画をアップするのが、もはや文化になってるだろ? 自分の好きなアーティストの曲をほぼ全部カバーする猛者とかもいてさ。リアルでバンド組むより気軽で……でもそこに、“本物の熱”があるんだよな。
JELEEにもそういう演奏してみた動画ってあってさ。最初は正直「嬉しいもんだなあ」くらいで終わってたんだよ。
けど木村ちゃんの投稿にあった“好きで弾いてたら、奇跡的に本人と一緒に音楽をやれるようになった”って話を思い出して、「あれ、待てよ?」ってなったんだ。
もしかして、“演奏してみた”してるファンの中にも、木村ちゃんみたいに青春ド直球でJELEEを追いかけてるヤツがいるんじゃないか、って。
そいつらって、プロのギタリストみたいなテクだけじゃなくて、俺たちを推す気持ちをエネルギーにしてるだろ? そういうやつのギターなら、この「ギター問題」にいい風を吹かせてくれるんじゃないか、って思ったわけ。
そこで、JELEEちゃんにちょいと情報提供をお願いしてみたんだ。
俺「なあJELEEちゃん、『弾いてみた』とか『演奏動画』で俺たちの曲をやってる人のなかでさ、何かすげえの見つけたりしてないか?」
JELEE「あるある! 私、そういう動画漁るのめちゃくちゃ大好きなんだよね」
俺「お! やっぱりJELEEちゃんはそっちもエゴサしてると思ったよ。特にヤバいやつとかいるのか?」
JELEE「いるよ! 全曲カバーしてくれてるガチ勢がいて、アレンジがとにかくよくて! 愛がね……!」
そこから数分語られちゃったんだけど、聞けばそのギタリストは、俺たちが初期に出した曲から最新曲まで、ほぼ全部を演奏カバーしてくれてるらしい。なんでも歌詞を読み込んだ上でのアレンジとかをしてて、コメント欄でもすこぶる好評らしい。
俺「……つまりさ、そいつのギターにはもう、JELEEへの熱量がめっちゃ詰まってるわけだよな?」
JELEE「もしかして……それって!」
俺「そういう愛をともにした演奏してみたのギタリストなら、『JELEEらしさ』を失わないで音楽がが作れる、って思わないか?」
JELEE「すごい!!! 私も同じこと考えてた!!!」
俺「いやほんとかよ……」
明らかにノリで饒舌ってるJELEEちゃんはさておき、一人のファンとして推してくれてたやつが曲に参加するとか、めちゃくちゃロマンだろ? しかも楽曲に反映される“熱”が全然違うってわけだ。
で、ヨルにも聞いてみたんだけど、
ヨル「私、その人の動画、ちょこちょこ見てたかも」
俺「お、ヨルも知ってるのか?」
ヨル「うん。依頼するなら、連絡は私にまかせて!!」
俺「お、おう、いいけど……すごいやる気だな?」
ヨル「うん!!! だって私、今回やることないから!!!! まかせてね!!!!」
そういうわけで、無職になってしまったヨルがなんかすごい張り切ってるから、続報に期待しててくれよな。というか実はもう明日――いや、この報告は来週のヨルのほうの日誌にまかせようかな。
そういうわけで、ギター問題の新たな光が見えてきた、って話だ。
木村ちゃんの投稿きっかけでこんな流れになるとはなー……まさにJELEEらしい、ファンとメンバーの奇跡の化学反応ってことで。
で、そうそう。編曲については、もう一個進捗があってさ。
この日誌の最初のほうに、ブラスのアレンジを取り入れてみた、って書いただろ?
今回のオーダーは青春だったわけだけど、青春って学園祭とか吹奏楽とか、そういうイメージあるからさ。ブラスを入れてみるのも青春らしさを出す一つの手なんじゃないかと思って、ちょうどその実験をしてみてたから――ちょっと途中経過を聞いてみてくれよ。
まずは、ブラスなしで作ったバージョンがコイツだ。
まあ、これはこれで悪くはない。けどギターもまだ未完成だし、もうちょいキラキラした“青春”感が欲しいなって思って、思いきってブラスを重ねてみたんだ。そしたらどうなったか? それがこっち。
どうだ? 一気に明るい吹奏楽っぽさが出たというか、学園祭のパレードみたいな空気になった気がするだろ?
まだ細かい調整はこれからだけど、ギター×ブラスのコンボをうまく活かせれば、相当面白い曲になりそうだと思わないか?
ってことで、今日のところはここまで。次回はギター問題解決編! ……に、なればいいなって思ってるから、楽しみに待ってろよ!
それじゃあみんな――グッバイ、世界!
竜ヶ崎ノクス