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【スピリチュアル】宇宙意志とは何かを解説(後編)

人間には、何かを頂戴したらお返しする習性があるようですが、私には本来そういった考えはございません。どれだけエネルギーを頂戴しようが、それは私のあずかり知らぬところでございます。

ですから、私は彼らに何かを授けようなどという気には当然なり得ないのですが、ただ、もし人間が何らかの見返りを求めているのであれば、それは既に仕組みとしてございますから、勝手にそれを享受しに行けばよい、というお話になるのでありましょう。

先ほども申し上げました通り、私が惑星をお創りする際には「生」のエネルギーが勝手に生まれるよう構成しておるわけです。

ですからつまり、本来の惑星の在り方である「生」にのみフォーカスしておれば、彼らの言葉を借りるのであればポジティブにのみフォーカスしておれば、ただそれだけで望むものすべてを享受できる仕組みとなっておるのです。

何故ならどんなに設計を誤ったとはいえ、私が万物の基礎に据えた存在の目的が「生」であることに変わりはないからです。

人間が「生」の中に勝手に詰め込んだ「喜び」だの「幸せ」だの「愛」だのといった代物は、結局のところ私が基礎に据えた目的、それ以上でも、それ以下でもない、後付けの言葉遊びでございます。

ですが彼らは微細な死への不安とその解消のみぞが生み出す、いわば快感のようなものを忘れられないのでしょう。せっかく手に入れた「生」をわざわざ一度手放して、そしてまた手に入れるような、盗まれた果実をもう一度取り返して大喜びするような、そんなことばかり繰り返しているものですから、そしてそれは私にとって喜ばしい大きなエネルギーを与えてくれるものですから、敢えて手を加えずに傍観しているわけでございます。

私からすれば、誰かが「生」を邪魔するとか足を引っ張るだとか、それは自分たちで作り上げた「生を生み出す仕組み」の産物でございますから、そこに善や悪といった色付けを行うことは、なにやらそれ自体が滑稽であるように思えます。

そういった意識をもって傍観しておりますと、彼らが世界平和や、誰しもが幸福になれる未来、といったものを追い求める姿というのは、またそれらを目標に掲げ右往左往する姿には、なんともいえない矛盾を見出さずにはいられないわけでございますが、ただ、彼らが誕生してからほんのわずかな期間で、本当に多くのエネルギーを頂戴いたしましたことも事実ですから、そろそろわずかばかりでも手を加えようか思案しているところでもあるのです。

いずれ人間たちは、他の惑星と同じくただ「生」のみを全うし、やがてくる「死」をただありのまま受け入れる存在となっていくのでしょう。

そこにほんの少しだけ、近付けて差し上げようか、そんないたずら心がうっすらと湧き上がってきた、今日この頃でございます。

アヒル「それじゃちょっと他の臓器見に行ってくるわ」

と、いうわけで、私のおぞましい妄想劇にお付き合いいただき誠にありがとうございました。

このお話に関しては敢えて解説を加えることは致しません。私は宇宙意志を何か大きな生き物だと思っていて、惑星は臓器で、人間は細胞の一部、という認識ですよ、という、それ以上でもそれ以下でもないお話でございました。

私がこのような考えを持つに至ったのは、梶井基次郎の「冬の蠅」という短編を読んだことがきっかけだったと記憶しているのですが、本記事の最後にはそちらからの一部引用も記載させていただこうと思います。これはあくまで参考資料としての記載ですし、少々どんよりしたお話ですので敢えて読まなくても全然OKです。それよりその下の画像を見てテンション爆上げしていただけましたら幸いです。


ちなみに皆様は宇宙意志や高次の世界など、そういった生粋のスピリチュアルに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。

これは千差万別でしょうし、私も「これこそが正しいイメージだ」という解答は持ち合わせておりません。

うっすらとした、でも確かな、スピリチュアルとはそんな得体の知れない存在なのでございます。

私の中のスピリチュアルは、なにやら乾燥した、味気の無い静かな、ですが何らかの磁場がそこに存在し私たちを包み込んでいるような、もしくは善も悪も喜びも悲しみも無い、白んだ霧の中にぼんやりと街並みを認識できるような、そういう得体の知れなさを直接心に浮かび上がらせるような、これはどこまでいっても、やはり得体の知れない代物なのでございます。


そんなある日のこと私はふと自分の部屋に一匹も蠅がいなくなっていることに気がついた。そのことは私を充分驚かした。私は考えた。おそらく私の留守中誰も窓を明けて日を入れず火をたいて部屋を温めなかった間に、彼らは寒気のために死んでしまったのではなかろうか。それはありそうなことに思えた。彼らは私の静かな生活の余徳を自分らの生存の条件として生きていたのである。そして私が自分の鬱屈した部屋から逃げ出してわれとわが身を責め虐さいなんでいた間に、彼らはほんとうに寒気と飢えで死んでしまったのである。私はそのことにしばらく憂鬱を感じた。それは私が彼らの死を傷いたんだためではなく、私にもなにか私を生かしそしていつか私を殺してしまうきまぐれな条件があるような気がしたからであった。私はそいつの幅広い背を見たように思った。それは新しいそして私の自尊心を傷つける空想だった。そして私はその空想からますます陰鬱を加えてゆく私の生活を感じたのである。

梶井基次郎「冬の蠅」より引用


まぁ要するに「この得体の知れないアヒルとめっちゃ仲良くしてやるぜ!!!って気持ちで楽しくポジティブ投げまくってれば絶対いいことあるよ!だってアヒルはポジティブなエネルギーを欲しがってるんだからそれを与え続ければ勝手に最高の人生になってくれるでしょ!」ってことですね。

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