謎のメッセージ
スマホに残された謎のメッセージ
《「グラス・ハーモニカのためのアダージョ ハ長調K.356(617a)」
フランク・ヨーゼフ・モーツアルト最晩年の佳曲》
高音域を中心としたオルゴールのように音符を隙間を空けて置いていく曲の手掛かりを求めて訪ねた図書館。
四人掛けのソファで資料を脇に置いて、寝落ちした彼の横で新聞を広げるお婆さん。
彼が新聞をめくる音で目を覚ましたら、彼女は移動して木製のベンチを独り占めにして、新聞を読み始めた。
昨日の自分は赤の他人。どうして彼はそんなメモを残したのだろう。彼にすら分からないことは誰にも分からない。
《グラス・ハーモニカのためのアダージョ ハ長調K.356(617a)》はそんな西日が射し込む穏やかな午後を穏やかにしてくれる佳曲。
#エッセイ
#モーツアルト
#音楽
#ピアノ