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RSR 2024 in EZO 感想編(2) a flood of circle / KID FRESINO / THA BLUE HERB / フジファブリック (8/16②)

北海道の石狩市・小樽市にて8月16日(金)から8月18日(日)早朝にかけて開催されたRISING SUN ROCK FESTIVAL 2024 in EZOに今年も参加してきました。時系列でライブの感想を書いていきます。感想編(2)は1日目の夜から深夜までのお話です。

感想編(1)はこちら↓から

8/16 (金) DAY 1

19:10 a flood of circle (def garage)

 事前予約していた公式グッズの受け取りへ。公式グッズは並びの列がエグいので事前予約をぜひおすすめします。a flood of circleは特に見る予定ではなかったのですが、いい音を鳴らしてるなあと思ってステージに近づいてみると、生き急ぐような、少しブルースの匂いもする泥臭い正統派のロックンロールでした。
 名前だけは知っていたし過去のRSRのバッジガチャでも彼らのが出たので出演していたのはなんとなく知っていましたが、初めて聞いてとてもかっこよかったです。こういう音楽をやってるバンドがまだあったかと思って嬉しい。かっこいいよ。彼らのライブはもっと大きなステージのほうが映えると思います。

20:20 KID FRESINO (def garage)

 日本のHIPHOP界隈は売れた人をすぐ叩こうとする。他のジャンルに比べたら若い文化なのにガチガチの縦社会を作っちゃってるし「HIPHOPとはこういうもの!」みたいな凝り固まった頭のやつらが多い界隈だなと思います。界隈の連中がさんざんバカにしてたCreepy Nutsがいま一番売れていることを彼らはどう思っているのでしょう。
 最近、自称HIPHOP玄人が「フレシノかあw」みたいな感じになってる。KID FRESINOはめちゃくちゃ売れて売れて売れまくってほしいと思う。音楽は売れてなんぼ。どんなにいい音楽でもたくさんの人に届かないとだめです。月明かりの下で聞くバンドセットのKID FRESINOはめちゃくちゃかっこよかった。少し鼻にかかった声がQ-Tipみたいでクセになります。
 以前、りんご音楽祭(2018年)やLOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL(2022年)で見たときとは比べものにならないほどのスケール感で、バンドサウンドにのせたタイトなリリックでひたすら駆け抜けるスタイルはスリリングで緊張感があります。お客さんの集中力もすごい。
 あっという間に終わってしまいました。def garageは持ち時間が30分しかない。30分は短すぎると思います。せめてあと10分は欲しい。

21:20 THA BLUE HERB (def garage)

 5年ぶり9回目の出演らしい。曲の中で何回も言ってたので覚えてしまいました。「あそこ(RED STAR FIELD)のRIZEよりでかい声出そうぜ」とお客さんを煽ります。
 政治色の濃い曲になると若いお客さんがゾロゾロと去っていってしまいました。  
 わかる。わかるよ。つまらないというか受け止めきれないんだよな。重たすぎるというか。おっさんの自分でも聞いててちょっとしんどくなるもん。  
 彼のライブはいつも説教くさいことをつらつら言ってるイメージだったけど、久しぶりに見たらこっちが年をとったせいか、心にすんなり入ってきます。若者の背中を押してくれる人はたくさんいるけど、「人生まだまだこれからさ」とおじさんを励ましてくれる人はこの世にはあんまりいません。 
 「ほんとよくやったよ ご苦労さん 疲れたっしょ まあ一杯どうだ おかげさん 安らぎな なんもこちらこそだ なんも なんも」なんて詞がすごく心に沁みます。北海道の人らしい言い回しもいいです。
 「and again」で「チバはもういないけど」と言い換えてたところでウッ・・てなりました。「未来は俺らの手の中」でのみんなの合唱もすごかったな。
 この日のdef garageのアクトはこれで終わりだからなのか、余裕で時間オーバーして全然終わりません。WESSには俺から言っておくからと言ってそのままライブを続けます。彼の持ち時間は本当は40分でしたが、結局1時間以上やってました。

23:00 フジファブリック (RED STAR FIELD)

 始まる前、音のチェックに出てきた山内さんがいくつかあるギターの中から一つ手にとって「これは中学の時買ったギターです」とか言ってたし、リハーサルでメンバーみんな出てきて「楽園」をフルで一曲演奏してみんなで笑い合ったり、リラックスしててとても良い雰囲気でした。夜遅い時間のせいなのか特別な感情があるせいなのか、若干みんな変なテンションになっているようにも見えます。RSRへの熱い思いを何度も口にし「特別なステージをライジングが用意してくれて本当に嬉しいです」と喜びを語る山内さん。
 途中ゲストに翌日XIIXとして出演するUNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介が「一人目の斉藤です」と登場して「Green Bird」。続いて斉藤和義が登場し「ブルー」。「若者のすべて」以外は全て志村没後の曲。このセットリストからは彼らの決意と自信が見えました。MCの中で活動休止のことには一切ふれず「またいつかライジングにフジファブリックとして戻ってくることを夢見ています」と高らかに言う顔を見るととても複雑な表情をしていました。でもそのいつかを待ちたいと思います。
 去り際の「また会いましょう!」の言葉にウッ・・となりました。また一つ、特別なライブアクトがRSRの歴史に刻まれたように思います。

25:00 ミッドナイトバス

 会場のバス乗り場には札幌・小樽近辺以外の地名がついたバス会社の車両もたくさん集まっています。ただでさえバス業界で運転手不足が叫ばれている昨今、こんな深夜に集結してくれて本当にありがたく思います。これで1日目は終わりです。
 札幌駅まで戻り、ホテルに着いたのは既に26:00近く。

感想編(3)へ続きます。




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