旅行先でコロナ発症して宿泊療養になった話 ④
前回のつづき。
宿泊療養中の一日。まず7時に館内放送があり、起こされます。配布された体温計で体温とパルスオキシメーターで脈拍と血中酸素飽和度を測定。オンラインのシステムにログインして、測定した値と現在の症状について入力して送信します。このとき入力したもののなかで、気になる症状があれば看護師さんから部屋へ電話があり、詳しく聞き取りがあります。
食事はきっちり1日3食。朝8時、昼11時、夕方18時ごろに弁当の配布があります。エレベーターホール前の棚の部屋番号が書かれた棚に各自の弁当が置かれて、準備できた旨の放送が入ります。放送を聞いたらマスク着用で廊下に出て、弁当とお茶や水、紙コップを手に取り、部屋へ戻ります。私や弟はこの弁当の分量では全然カロリーが足りず、全然身体を動かしていないのに食事の時間までにしっかり空腹になっていました。当然ながら配布される弁当以外のものは手に入りません。このホテルが宿泊療養で使用されている間は、もともとホテルの1階に入っているレストランが宿泊療養者のための弁当を作る専用の厨房となっていたようです。弁当は美味しかったですし、1日1回は厨房スタッフの方のメッセージカードが添えられていました。
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私の滞在中、パンが出たのはこの1回のみでした。
部屋から出られるのは前述のとおり1日3回の弁当の配布時と、エレベーターホール前に水分やティッシュといった必要なものを取りに行く時だけです。あまりにも退屈な時には、特に急がないのにお茶だけ取りに行っていました。それでも部屋のドアからエレベーターホールまで片道15歩ほど。完全な運動不足です。
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水とお茶のペットボトル、ビニール袋、ティッシュ、紙コップ、割り箸が用意されており、自分で必要な分を部屋へ持っていきます。
左に見切れている棚には部屋番号が割り振られており、弁当が置かれます。
1/6(金)、弟が一足先に退所して大阪へ帰って行きました。弟は発症日を1日早く申告していたためです。その直後9時過ぎに看護師さんから電話があり、私も明日退所が決まったことを告げられました。ここから少しずつ身支度を始めます。この日の夜はしっかり風呂に入って伸ばし放題だった髭も剃りました。冬場で汗もかかないし、誰に会うわけでもないので、風呂に入るのは2日にいっぺんだけにして、風呂に入らない日は洗濯物を浴室いっぱいに干していました。もちろん洗濯機は使わせてもらえないので、小さな洗面台で手洗いです。
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ごく普通のビジネスホテルにあるユニットバス。
左に見えるスプレーは風呂用洗剤。
風呂掃除も当然ながらセルフです。
次回は退所のお話。
つづく。