レポーティングファクトリーという言葉を世の中に広めたい
はじめに
レポーティングファクトリーという言葉を生み出したのは(Twitter改めX上では)私らしいです。
ということで、説明責任があると判断し、今回筆をとりました。
レポーティングファクトリーとは?
和製英語です。
ただひたすらレポーティングしている状態、あるいはその人を示した言葉です。
あたかも工場で労働している労働者の姿を重ね合わせて命名しています。
もう少し具体化してみます。
以上、3つについて解説します。
issue: データ人材の成果と実績は奪われ続けている
データ人材はクリエイターと、少なくとも私は認識しているので、他のクリエイターと同じように成果物によって評価される世界です。
そして、他のクリエイターと同様、成果物の搾取が横行しています。
以下は漫画やアニメの事例です。
このように、漫画やアニメに携わるクリエイターからは近年、SNS軽油の告発を中心に声が上がっている一方、データ人材からはあまり聞かれません。
なぜ、レポーティングファクトリーは声を上げないのでしょうか?
その原因は、企業勤めのデータ人材の成果物は世に出ない(出せない)ものであるのが最大の理由です。
データの特性上、個人情報、営業秘密といった性質を持つデータを公にすることは、プライバシーの侵害や企業の利益を損なうリスクにつながるので、基本的には公開はしません。
そのため、データ人材の成果物はごく一部の関係者にのみ、開示されます。
この特性を悪用して、データ人材が苦労して生み出した成果物を奪う輩がいます。
大抵、パワーバランスが成立している関係で、権力を持つ上の立場の人間から下の立場の人間に対して行われます。
そして、奪う側の人間は、奪い取ったデータ成果物を自分の手柄とするケース。まさしく、いともたやすく行われるえげつない行為。
この状況にデータ人材は気づいています。
しかし、声はあげられません。
というよりも、リスクが大きすぎて、何も話せないのが現実です。
issue: データリテラシーが向上しない
立場が同列か、近しい間柄で発生する事象です。
一見すると、各々の得意分野で分業しているように見えますが、この関係が続くと、アウトソーサー(委託する者、組織、企業)のデータリテラシーは向上しません。
SIerのように特別なスキルや必要な場合や、士業などの国家資格が必要な場合のアウトソーシングは合理的ですが、データ人材のアウトソーシングは委託先のデータリテラシーを緩やかに衰退させる行為であると私は考えています。
そして、その衰退の危機感は、企業 < 組織 < 個人、の順に大きくなっていきます。
issue: データ人材のクリエイティビティがない
データ人材はクリエイターである、と先に述べましたが、依頼主の希望に沿ったアウトプットも要求されます。
クリエイターとしての自由度、クリエイティビティを担保しつつ、顧客が本当に欲しいものを叶えてあげる。本来のクリエイターとしてあるべき姿であると私は考えています。
現実はそう甘くはなく、制約しかない環境の中、短納期で、最大限のアウトプットを要求されることが多いのは事実です。
この点はデータ人材たちが発信していかないといけない点で、他の2つと比べると最も難しいissueかもしれません。
まとめ
レポーティングファクトリーはデータ人材に密接に関わる重要なテーマとして今後も取り上げていこうと考えています。
個人的には、レポーティングファクトリーはデータに携わるものとしての教訓 = アンチパターンとして、特に経営層に向けて布教できればと思っています。
(データファクトリーという言葉も思いついてしまったので、そのうち)
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