「ライター業の時、最悪の依頼者は?」
相変わらずライター業はやっている。
依頼者との相性によるところが何の仕事についてもそうだが、この仕事も相性の良さとか価値観が同じであるとか、心広くて寛容な依頼者もいる。人徳だなあと思う。
ライターとしての本は沢山販売しているが、実践では役に立たない。
依頼者がいるからだ。
どんなによい文章が書けても依頼者が、イエスと言わない限り、ダメなのだ。書き直しである。または、修正依頼が必要である。
これでも、WEBライターをして来たときもあるので、SEO対策をしてある文章も書ける。ネット上で検索順位が上位に来て多くの人に読まれるように書く作業である。
もう、ライター業をやって20年以上になる。
依頼者と相談し合い、お値段のことをいうとき、これくらい頂けるなら書きますよ、と言える立場になった。
1記事5000字数で2万円が相場だ。
安い方だと思う。
駆け出しの頃、20ほどのお題を頂いて好きな「題名」を選んでそれに合う写真をフリー画像から選び3枚貼り付けてくださいと言われた。
やけに親切な依頼者だと思った。
海外旅行というお題を選び、フランスへの旅を書いた。提出すると修正依頼が来た。全体を直してほしいということと写真が記事に合っていないという事だった。それで、初心者がフランス旅行へ行く時どうするか、で書いたのだが、またもや修正依頼。正確には、没で書き直しである。
こういうことが数回続き、どうしたら良いのか分からなくなって来た。
依頼者が、こう書くんですよ、と同じお題で見せてくれた。
写真は、3枚と言われていたのに10枚以上使われているではないか、さらに文章の字数は1000字以上オーバーしている。さすがに、怒る反面、自分の力不足を認め、呆れ果て、その会社から身を引いた。
数日後にその会社のホームページを見ると、没にされたわたしの記事がそのまま掲載され、勝手にわたし自身のプロフィールまで作られ、自己紹介まで勝手に書いてある。
これは、怒るというよりあきれた。
完全にだまされたようだ。
今は、依頼者をわたしのほうで選ぶようにしている。