初めての入院&手術のことを語りたい。その3
こちらの記事は、『右眼真菌性角膜潰瘍』を発症し、それが元で初めての入院と手術(『右眼強角膜移植手術』)を受けた筆者の体験談をまとめています。
振り返ってみると、不安の中にいた当時の自分にとっては、本当に怒涛の日々でした。
2度目の通院
2023年10月28日。
この日は上司のご厚意で休みをいただいていました。
よっぽど余裕が無かったのか、この日は、日記もLINEも残っていません。
昨日と同じ医師に診てもらいました。
たった1日点眼を続けたくらいでは、思ったような効果も見られなかったのかもしれません。
原因が特定できていないし、この時点ではできず、どの薬が効いてくれるのか探りながら……という方法でしか、打つ手がないようでした。
ヘルペスウイルスも考えられる、とのことで、昨日の薬に加え、新たな薬がプラスされました。
まさに、点眼と内服の両方から攻める感じです。
この頃には頭痛もあったので、ひどい時には市販の鎮痛薬を飲み始めていました。
翌日の29日は、元々の週休日。
右眼が気になってひたすら不安の中にいました。
「仕事を休んで家でのんびり」なんて心境には、とてもなれませんでした。
まじめに薬は続けていましたが、効いているのかどうか、いまいち実感もわきません。
でも今は、薬に頼るしか方法がないのです。
3度目の通院
週明けの月曜日、10月30日。
休館日のため、この日も非番。
午前中、3度目の通院をしました。
経過は思わしくない様子。
悲しいかな、私も効いている感じはしませんでした。
医師から告げられたのは、
今以上の強い薬は、この病院では出せないこと
紹介状を書くので、市民病院で、大学から来ている医師に診てもらうこと
基本は服薬での治療だが、ひどくなれば、入院して2時間おきに点滴などの処置になること
黒目の濁りがどこまで取れるかがカギ。それによって、視力に影響が出ること
などが告げられました。
視力に影響が出る……?
完治は難しいということもあるのか……。
原因がわからない、というのは、なかなか辛いものがありました。
マッチする薬を探っている間にも、症状は進行してしまうのです。
そしてネット検索によれば、角膜潰瘍を引き起こす原因は、無数にあるのでした。
細菌、真菌、ウイルス、アカントアメーバ……。
細菌の中にも、真菌の中にも、ウイルスの中にも……その種類は、数えきれないほどあるのです。
草木が目に刺さるなどして傷がついたり、何らかの原因で、土の中や空気中に存在する真菌が目に入ったり、コンタクトレンズの誤った装用で目に傷がついて感染したり……。
でも、私には『これだ!』と断言できる原因もありません。
一体どこから?どうやって?どうして……?
とにかく専門家の力を信じるしか方法がありませんでした。
4度目の通院
同日の午後。
紹介状を持って、市民病院にやってきました。
はじめて来た市民病院は、沢山の人でいっぱいでした。
総合病院に来るのは、お見舞い以外で初めてだったかもしれません。
普段からあまり縁のない場所であるだけに、少し好奇心をもって眺めることもできました。
眼科の待合室には、いろいろな人が座っていました。
番号を呼ばれて診察室の前の椅子で待機していると、微かに医師の声が聞こえてきます。
普段馴染みのない場所だと、どんな検査をされるのかも気になります。
看護師さんの対応の違いも気になってしまいます。
自分もサービス業に携わっているからかもしれませんが、些細なことが目についてしょうがありません。
自分が弱っているから余計気になるのでしょうか……。
大学から来ている医師に診てもらえる……。
原因がわかるかもしれない……。
この時の私は、微かな希望を抱いていました。
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