見出し画像

BEYOOOOONDS 『Hey!ビヨンダ』 レコーディング映像からトークボックスについて学んでみる

BEYOOOOONDSの最新曲『あゝ君に転生』でも冒頭から使われている清野桃々姫ちゃんのトークボックスでの演奏がとてもかっこよくて印象的なのですが、トークボックスについてはよく知らないので、以前に『アプカミ』で公開された清野桃々姫ちゃんのトークボックスのレコーディング映像を見て、そこからトークボックスのことを動画などで調べてみました。

清野桃々姫ちゃんのトークボックスのレコーディング映像から再生するように設定しています。

トークボックスの音の出方

レコーディング動画内でのトークボックスの音の出方の説明

清野「少しトークボックスの音の出方の説明をしますと、普通に歌ったら『♪ビヨンダ』っていうのを、このチューブに繋がれていまして、チューブから(シンセサイザーの)音が出ているので、それをくわえて口の発音だけしていって」

自分で声を出して歌わず発音だけするのがどういうことかはこの動画がわかりやすかったです。

実際に五十音をどういう発音をしているかというのはこの動画で解説してくれていました。

動画を作成されたディスクン星人さんはBEYOOOOONDSの楽曲をご自身でトークボックスを使って演奏した動画でアップしてくれていました。

使われている機材

MXR M222 Talk Box

アンプ内蔵のトークボックス

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/184032/?srsltid=AfmBOopGWJzk6gAKo8uJkw8rHpYEQOq-Uj7aEyd80vmtp7QacXVjCi-y

KORG microKORG

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/49075/

チューブ、ホース

レコーディング動画内でのトークボックスのチューブに関する会話

星部「ちなみに何が言いにくいんですかトークボックス?」

清野「チューブの太さにもよるんですけど、チューブが細いほうが、口の、普通に物理的に発音がしやすくて、発音がしやすいっていうのはあるんですけど、それだと音がすごく小さくなるんですよ」

星部「出音が」

清野「だからそのバランスが難しくって、今回はちょっと」

星部「ちょい小ぶりな感じですか?」

清野「初期より、『激辛LOVE』より小ぶりで、硬めなやつ使ってるんですけど」

星部「それはなんていうんですか、水道管とか売ってる」

清野「そうです地下鉄の上とかにある、雨漏り受けるホース」

星部「見たことある!あれ売ってるとこで買ってるんですか?」

清野「あれ売ってるとこで買ってます」

トークボックス使用する人はホースの種類が豊富にある東急ハンズのホース売り場で購入している人が多いそうです。

ビブラート

これは私がトークボックスに使うシンセサイザーの音作りを見ていて、どうやっているか気になっていた部分です。

左手を2つのホイールに置いていますが、左側のホイールがピッチベンドなので、大きく音程を変えたい時に使って、右側のホイールがモジュレーションホイールなので、ビブラートのかかり方を細かくこのホイールで調整しているのではないかと思います。

実機は持っていないのですが、清野桃々姫ちゃんが使っているmicroKORGはソフトシンセ版があるので、そちらでモジュレーションホイールを使ったビブラートのかけ方を試してみました。

先ほども紹介したディスクン星人さんの『トークボックス基礎講座』の動画のmicroKORGのセッティングをソフトシンセ版で試してみました。

ソフト版は使用して一定時間が過ぎるとノイズが乗るようになる制限があったはずですが、制限時間内は製品版と同じように扱えます。

立ち上げてすぐは音色などが加工されたプリセットが選ばれているので初期状態にします。

オシレーターの種類や各パラメーターの数値などをソフトに置き換えて設定した状態です。
画像に出ている項目以外は何も変えていないので、画像のとおりにツマミの位置やボタンなどを設定すれば同じように再現出来るはずです。

左下の緑の吹き出しが出ているモジュレーションホイールでビブラートが1番下だとかかっていない状態で上にいくほど強くかかるような設定になっています。

ドレミファソラシドとシーケンサーで自動演奏している状態でモジュレーションホイールだけ上下に動かして数値を変えています。

シンセサイザーを歌っているように演奏しつつ音程が外れない程度の気持ちのよいビブラートを効かせるというのは、細かくホイールを調節する技術が必要だろうし、音感がよくないと難しいだろうなとやってみて思いました。

今までトークボックスはすごいことやっているのはわかるんだけど何がどうすごいのかわからないという状態だったのですが、人が歌っているようにシンセサイザーを演奏しつつ、打鍵のタイミングや強さに合わせてチューブをくわえながらしっかり言葉として聞こえるように声は出さずに適切に発音するなど、同時に行う作業がそれぞれに経験や技術が必要なうえに、全てが揃っていないとちゃんと歌っているように聴こえない、とても難しいことをしているんだなというのは実際にやったわけではないですが、動画などで学んだことで伝わってきました。

自分の口の中で自分が演奏した楽器の音を加工するっていうのが、自分自身が楽器演奏者でありエフェクターにもなったようで、すごくかっこいいことやってるなとも思いました。

トークボックスってどういう仕組になっているのか?から調べはじめましたが、自分の好きなシンセサイザーでのビブラートのかけ方の理解が深まったり、清野桃々姫ちゃんのおかげで色々と学べました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。