クレジット創出者のメリット RE100
②RE100達成のために活用
引き続いて購入者にとってのメリットです。
まずRE100というのは、2050年までに事業活動で使用する電力を全て再生可能エネルギー(以下「再エネ」という)由来の電力で賄うことをコミットした企業が参加する国際的なイニシアチブです。2022年2月現在、24か国から350社の企業が参加しており、日本においても65社が参加しています。そして参加企業は日々増加しています。
このRE100のために再エネ調達量として報告するためにはクレジットに電力量(MWh)を記載する必要があります。そして2017年4月からJクレジットにはこのMWhが記載されるようになりました。
これによってJクレジットで購入した再エネ由来電力をRE100の報告書に計上することができるようになったのです。
更にCDP(※1)への報告やSBT(※2)への活用も可能となります。
投資の参考にもされるCDP報告書のスコアは上場企業にとっては非常に気になる所でしょう。
そしてSBTは上場企業が自ら排出しているGHGだけではなく、サプライチェーンつまりその事業の活動に関わるすべて(原材料の調達・製造・物流・販売・廃棄)までの一連の流れにおいての削減が対象となるため、上場企業のサプライチェーンとして組み込まれている中小企業も対象となるのです。
※1 CDP(Carbon Disclosure Projectが元々の名称)…投資家向けに企業の環境情報の提供を行うことを目的とした国際的なNGO。気候変動等に係る事業リスクについて企業がどのように対応しているか、質問形式で調査し、評価したうえで公表する。
※2 SBT(Science Based Target)…産業革命前からの世界の気温上昇を2℃未満に抑えるために、企業が科学的根拠に基づく温室効果ガス排出量削減目標を設定することを求める国際イニシアチブ。