見出し画像

【平均年齢が日本の半分!】カンボジアの若年層が多い理由と、そのポテンシャル

こんにちは!JCI LABのインターン生、まるこです。

JCI LABは、カンボジアと日本のビジネスを繋ぐことをミッションとしています。カンボジア情報をお届けし、カンボジアファンを増やしたい。そして両国をいろんな形で繋ぐことを夢見ています!

今回はカンボジアの優位性としてよく挙げられる「人」、特に若年層の多さ、平均年齢の低さについて、データに基づいてその理由やこれからの展望も含めて深掘っていきたいと思います!


平均年齢が日本の半分!

カンボジアの平均年齢は、25歳前後だと言われています。
これは日本の平均年齢の約半分に相当し、カンボジアが非常に若い人口構成を持つ国であることを示しています。

平均年齢のデータは見つけられなかったのですが、年齢の中央値ならありました。

カンボジア:25.63歳(2020年、https://jp.knoema.com/atlas//topics///
日本:48.4歳(2020年、IMF

日本より若年層の割合が高いのは一目瞭然ですね。

参考:
日経新聞ー38年ぶり首相交代のカンボジア 平均年齢は日本の半分https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1912U0Z10C23A8000000/

平均年齢が低い理由は?

①高い出生率
カンボジアでは、高い出生率が長らく維持されています。これにはいくつかの社会的・文化的要因が関与しています。
まず、農村地域では特に、子供が家族の労働力として重要な役割を果たし、多くの家族は労働力を確保するために多子化を選択しています。
また、カンボジア社会では家族の繁栄を重視する文化的価値観が根強く、大家族を持つことが尊敬されるため、子供を多く持つ傾向が続いています。

人口増加率


最近下がってきているがまだ高い水準

②経済的・社会的な要因
カンボジアの経済成長と社会の変化も、若い人口構成に寄与しています。

  • 急速な経済成長:カンボジアのGDP成長率は過去10年間で平均7〜8%に達しており、この急速な経済成長が都市化や新たな雇用機会の創出を促進しています。若者の生活条件が改善され、出生率が維持される一方で、若年層が都市部に集まる傾向も見られます。

  • 医療の進歩や生活条件の改善:カンボジアでは、過去数十年間で医療の進歩や生活条件の改善が進んでいます。特に、母子保健の向上により乳幼児死亡率が低下し、子供たちが成人に達する割合が増加しています。平均寿命も伸びている一方で、若年層の割合が高いため全体の平均年齢は依然として低い状態を保っています。

③歴史的背景
1970年代のポル・ポト政権による大量虐殺が、カンボジアの人口構成に大きな影響を与えました。この時期に多くの成人が殺害されたため、40代以上の人口が少なくなっています。この歴史的な出来事が、現在の若い人口構成の一因となっています。

下のグラフを見ても、70年代後半に人口が減り、1980年頃から人口上昇し続けていることがわかります。

出典:世界銀行

人口ピラミッドから見るカンボジアの優位性

15歳から64歳までの労働力人口が多く(人口全体の約65-70%!)、経済成長の原動力となっています。

日本との比較

カンボジアと比べて若年層が少なく、高齢者が多いのは一目瞭然ですね。

日本では少子高齢化が進むことで、持続可能な社会保障システムの確立や労働力不足への対策が重要な課題となっていますが、カンボジアは、若い労働力人口を活用して経済成長を加速させるチャンスがあります。そのためには教育インフラへの投資、雇用機会の創出が急務です。

他の東南アジアの国との比較

カンボジアのお隣の国タイですが、若年層の割合が少なく、労働力人口と高齢者の割合が増加しているのが分かります。日本よりも労働力人口の割合は高いですが、出生率の低下により今後減少すると見られています。

カンボジアは若い労働力が豊富であるため、労働集約型産業(例えば、衣料品製造業など)に適している一方、タイは労働力の質を向上させるための技術教育高度なサービス産業への移行が求められ、労働力不足のリスクにも直面しています。

タイプラスワンとしてカンボジアが選ばれるのには、このような背景があるのですね。

もう一つのカンボジアの隣国・ベトナムでは、若年層の割合はカンボジアに比べて少し低いです。また15-64歳の労働力人口がピークに達しているといわれ、65歳以上の高齢者の割合が徐々に増加しており、今後数十年で高齢化がさらに進むと予想されています。

ベトナムも製造業からサービス業や高度な技術産業への移行が求められる段階にきており、カンボジアはベトナムプラスワンとしても注目されています。

若い人口の潜在的能力

豊富な労働力

世界銀行のデータによると、カンボジアの労働力人口は過去10年間で着実に増加しており、これが国の経済成長を支える重要な要素となっています。

出典:https://data.worldbank.org/indicator/SL.TLF.TOTL.IN?locations=KH

教育とスキル開発

労働力の質を向上させるため、カンボジア政府や民間セクターは教育や職業訓練プログラムに力を入れています。たとえば、カンボジア国家職業訓練政策(National TVET Policy)は、若年層に対して技術教育や職業訓練を提供することを目的とし、労働市場における競争力を高めるための施策を進めています。

前回の記事で紹介したトヨタグループも、カンボジアで技術教育に携わっていましたよね!

こうした取り組みにより、カンボジアの若年層は今後ますます多様な産業で活躍できるスキルを持つことが期待されるのです。

新しい市場としての可能性

若年層が多いことは、新たな消費市場の創出にもつながります。カンボジアでは、若い消費者層によるテクノロジーやエンターテイメント、ファッションなどの分野での消費行動が増加しているといいます。これにより、企業にとっては新しい市場を開拓する絶好の機会となっています。

プノンペンにあるイオンにも、さまざまな娯楽やイベントがあり外国人だけでなく現地の若者で賑わっていました!

▼イオンについてはこちらの過去記事でご紹介しています。

また、Eコマース市場も拡大しており、デジタルインフラの整備とともに、この分野での成長が見込まれています。

参考:
NikkeiAsiaーCambodia's rising middle class meets at country's first mega-mall
https://asia.nikkei.com/Economy/Cambodia-s-rising-middle-class-meets-at-country-s-first-mega-mall

International Trade AsministrationーCambodia - Country Commercial Guide
https://www.trade.gov/country-commercial-guides/cambodia-ecommerce



カンボジアのビジネスチャンスについてもっと知りたいですか?
JCI LABが提供する情報やサポートがお役に立つかもしれません。
ぜひ、JCI LABのWEBサイトにて、詳細をご覧ください。
▼お問い合わせはこちらから
https://jci-lab.com/contact

いいなと思ったら応援しよう!