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松山3大ご当地粉モン

松山に2泊で行ってきました。パソコンが直前に壊れたのでパソコンも持たず、仕事もほとんど持っていかないという久し振りのパターンです。24年間粉屋にいて、ナポリピッツァやお好み焼きの協会の仕事もやっていた自分としては、旅先で各地の「ご当地粉モン」を食べるのが1つの楽しみかつミッションになっています。で、松山の「ご当地粉モン」といえば、まずは「三津浜焼き」です。お好み焼き検定の初級にも出ていますね。広島と近いのもあるでしょうが、広島焼きが進化の過程で分化したような食べ物です。三津浜焼きを楽しみにしてきましたが、他にも「ご当地粉モン」あるのです。
松山行きの2週間前に博多の三角市場で呑んでました。隣に来た岐阜から出張できた若者と話していて、たまたま近々松山に行くと話したら、彼は松山の大学を出ていて、今でも時々松山に行くとのことでした。さっそく松山の酒場と食べ物の取材をします。泥酔していたので、メモはぐちゃぐちゃです。で、彼がいうには松山名物は「鍋焼きうどん」なのだそうです。知りませんでした。有名な店が2つあり、その2つは至近距離にあるそうです。これは食べないとと思います。

三角市場を教えてもらったこちらのワインバーで「かめそば」を知りました。

そして松山についた最初の夜、3軒目でワインバーに訪れます。ここは、三角市場で岐阜の若者に教えてもらった酒場です。この酒場で、重要情報を得ます。松山には「かめそば」というかなり変わった焼きそばがローカルフードとしてあるとのことです。すぐ近くにいい店があるけど、そこのご夫婦はもう高齢で数時間しか営業しないので行くのは難易度高いけど、別の店もあるとのことでした。ということで、私の中では松山3大御当地粉モンは、「三津浜焼き」「鍋焼きうどん」「かめそば」となりました。この旅では19軒の飲食店を回りましたが、この3つのジャンルの店にもきちんと訪れました。

美津の渡し。一人でも運航してくださります。無料。

まずは、三津浜焼きです。三津浜に対岸の城山から渡し船でアクセスする方法があると聞き、このルートで行ってみます。ほんの目と鼻の先を小さな船が往復してます。この渡し船は道路の一環だそうで乗船料は無料、三津浜に行くのであれば体験されることをお勧めします。三津はお好み焼き店密集地域です。広島以上です。街を歩いてあると飲食店の半数近くがお好み焼き屋ではないかと感じます。有名なの店として伊予鉄の駅の近くの「日の出」があるようですが、お好み焼きはおばちゃんが焼いたのが最高と思っているので、三津の町中の「みよし」に来ます。

みよし。素敵な鉄板。

おばちゃんのワンオペです。三津浜焼のお値段は、うどんかそばを付けて、シングルで700円、ダブルで900円です。シングルをそばでスーパードライ中瓶とともに頼みます。
まずは、小麦粉の薄い生地に、キャベツも少し入れて濃いソースで焼きそばを炒めます。その脇で小麦粉の薄い生地を広げて、焼きそばを乗せます。焼きそばは単体でも食べられそうな感じです。

そこに、キャベツをオン。豚バラに大量の牛脂に揚げ玉も乗っけて、生地を少し流してからひっくり返して、じっくりと具材を蒸し焼きにします。この間、ひっきりなしに来るテイクアウトの電話に対応されます。蒸すとキャベツは甘くなり、これがお好み焼きの魅力でもあります。

いい加減時間がたったところで、鉄板の上に卵を割り、卵の上に生地一式を移動します。それをひっくり返して、ソースを塗ります。で、ここからが三津浜焼きオリジナルですが、半分に折りたたみ、さっきまでは下だった部分にもまたソースを塗ります。そばにもソースは入っているので、なかなか濃くなります。そして、ソースは甘め。半分に折り畳むのが三津浜焼の特徴のようです。

客は来ませんが、次々にテイクアウト予約の電話が来ては焼きはじめます。お好み焼き屋の数が多さと、テイクアウトの電話の頻繁さを考えると、この地域の人はどれだけお好み焼きを食べてるんだろうかと思ってしまいます。

さて、「鍋焼きうどん」は最終日の午前中にいただきました。有名店は「アサヒ」と「ことり」で、すぐ近くにあります。前の晩の呑み屋でのリサーチでは、アサヒ派2人、ことり派2人と拮抗してましたが、「ことり」にします。開店の10分くらい前に来ましたが、いずれにも少し行列があります。開店は揃って10時と、ありがたいです。前の晩に酒場でもらったカヌレをスタバのソイラテとともに軽い朝メシにして、ここにやってきました。

メニューは超シンプルです。鍋焼きうどんといなりすし。いなりずしは1個か2個か選べます。すぐにいなりが来て、その時に金額が伝えられます、代金はうどんと引き換えで支払うシステムで、うどんが来るまでに用意しといてというテーブル会計です。開店時間の3分前には入れてくれて、相席はさせないこともあって10分後には満席になります。そして、11分後にはごちそうさまと言って店をでてました。アルコールは置いてないので回転早いです。後から来た人が卵入りとオーダーしてました。メニューにはないのに、です。次回はやってみます。うどんはかわいいアルミの容器できます。容器も1200円で売ってます。同じ四国でも讃岐とは思想の違う緩い麺です。好きなやつ、です。でも、ビールが欲しいなとと思う真冬の午前10時です。

そして3つめは「かめそば」。かめそばの登録商標を取っている酒場があるのですが、なかなかの人気酒場です。そして素敵な店名です。初日の晩は2度きても入れなかったのですが、2日目の夜は空いてました。もともと「かめ」という店かあり、そこの後継としてこの店が登録商標をとって提供しています。ほかに「はる」という店があるそうですが、こちらは高齢のご夫婦がやられており、短時間営業のためお邪魔できませんでした。かめそばができるまではおでんで待ちます。雪雀を燗でいただきます。

で、かめそば、凄いです。凄すぎます。食べにきてよかった。分類的には焼きそばですが、まったくの異世界です。見た目はソース焼きそばにかつお節とじゃこがかかっているメニューですが、そばが驚愕です。津軽そばを食べてこれはそばじゃないけどと思った感覚に近いです。すべて短麺、1センチから2センチ程度の麺なのです。そして、食感、が異次元。固い、噛み応えがある、弾性もある、ハード系のグミに少し近いでしょうか。これがアテとして美味いのです、雪雀を燗でいただきます。まだまだ粉モンの世界は奥深いです。

松山三大ご当地三大粉モンでしたが、そんな話を松山の酒場でしていたら、もう一つ教えてくださります。タールメンです。これは万寿という中華料理屋のメニューなので、ご当地粉モンといえるか悩みますが、食べたい。時間と腹具合の都合で食べられませんでしたが、次回はぜひ。松山の人の〆といえば「豚珍行」の名前がまずは上がっていましたが、「万寿」人気も高かったです。「豚珍行」は深夜でも店内待ちでした。ほぼ記憶ないですが、この日の8軒目なのにもかかわらず、餃子まで食べたようです。




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