心の爆破装置

前回の「人体の神秘」で人体に付いている自爆装置に付いて書いた。自爆装置というわけではないが、爆発スイッチは、心にも取り付けられていると思う。恥ずかしいとか、そういうやつでオンになってしまうスイッチだ。

「最高で始まり最高で終わった3年間」
何故、中学の卒業文集に書いた文章にそんなタイトル付けてしまったんだろう。あぁ、何てことだ。大人になってから、昔の自分が付けたこんなタイトル見たら確実に恥ずかしくて爆発だ。ドカーン。

忘年会ではしゃぐ父親
友人との忘年会で居酒屋の個室で飲んでいると、やけに隣の部屋にうるさい奴がいる。覗いてみると父親だった。ブリーフ一枚でハイテンション。父親の連れは引いている、自分の友人も引いている。振り返った父親の視線と、覗き見る自分の視線がぶつかり合う。その瞬間お互い爆発。ドカーン。

オフ会で偶然母親と遭遇
常連サイトのオフ会に行ってみたら、母親も参加していた。お互い気まずいが、他の参加者にばれないよう、お互いをハンドルで呼び合い話をする。
「『月のウサギ』さんは、普段何をしている方ですか」
と母親に話しかける。あんたのどこが『月のウサギ』だ、ハルヨ母さん。
「詩を書いて私のホームページで公開してるんです。是非今度見に来てくださいね。『アニマライザー』さん」
ああ、そんな詩なんぞ見たくもない。
「素敵ですね。僕は小説を書いてます」
「読んだ事ありますよ」
ハルヨはハルヨで大変だ。異世界転生のありがちラノベを書くアニマライザー。正体は馬鹿息子ツネゾウだ。
お互いいつ爆発してもおかしくない。一発触発。そしてドカーン。

そんな心に取り付けられた爆破装置。人生は常に危険と隣り合わせだ。

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