プライムミニスカー

そういえば、最近は「ミニスカポリス」という言葉を聞かなくなった。思い出したので、検索してみたら、ミニスカポリスはまだ存在していた。2022年10月の現在は18代目らしい。
検索して思ったのは「やった、まだミニスカポリスは健在だ」と思うより、「ミニスカポリスって、まだいたんだ」という、故郷に帰ったら子供の時に通ったゲームセンターがまだあったんだという気持ちに似た気持ちになった。既にいないと思っていたミニスカポリスが、いや、正確にはどうでもいいと思っていた、もっと正確には、思い出すことすらなかったミニスカポリスが、この世で細々と受け継がれていた。ちょっとした感動もある。やっぱり需要があるのだろうか、ミニスカのポリスは。あるのだとしたら需要のポイントはミニスカなんだと思う。ミニスカっていうのは、そんなにいい物なのだろうか。

「ヤマさん、ホシはどうやらあのアパートにいるみたいです」
「よし、ジーパン。今日は張り込みだ」
ヤマさんとジーパン、二人そろってミニスカ刑事。検挙率は警視庁一だ。寒空の下、風になびく脛毛が痛々しい。

「こうすけ、あんたが勉強しないから、母さん、ミニスカにしてみたよ」
「えっ」
既にミニスカ姿の母。母はミニスカでスーパーに買い物に出かけ、ミニスカで授業参観に来る。こうすけ君は言うことを聞かざるを得ない。こんなところでも、ミニスカ効果覿面だ.

チラリチラリと悩ましげに走り、パオーンと持ち上げる長い鼻で捲れるミニスカ。野生のミニスカ象。ハンターの心を惑わせて、乱獲のために14世紀に絶滅したという。ミニスカが仇になった数少ない例だ。

刻んだミニスカをパラリとご飯の上に散らしてお茶をかけ、わさびを載せて出来上がり。ミニスカ茶漬けだ。わさびのツンとした辛味とミニスカの塩味がハーモニーを奏でる。特に、お酒を飲んだ後にお勧めです。

個人的な好みを書かせてもらえれば、ミニスカは嫌いじゃありません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?