車社会の今と未来
皆さんおはこんばんにちは!
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コロナ需要でアウトドアアクティビティに行く人が増えたせいか、最近やたらとクルーザー系やSUVなど大型の車を見る機会が増えて、いちいちかっこいいなぁと目を奪われてしまうのですが、ああいう系の車に乗っている人ってなんであんなにああいう系の車乗ってる系の人なのかが不思議で堪らない今日この頃です。(白Tキャップサングラスちょび髭が8割)
盛っているとかではなく、本当によくランドクルーザーなりを見るんですが、近くにキャンプ場があったり山間部に住んでるわけではないですし、都市部ではむしろ小回りの効く車両の方がいいのではと思ってしまいます。
ちなみに、ランドローバーとレンジローバーがいまだにごっちゃになっていましたが、RAND ROVERは自動車メーカーで、そんなRAND ROVERのラグジュアリーSUVモデルの一つが、RANGER ROVERということらしいです
これも余談なんですが、自分がよくかっこいいなと思うTOYOTAのクルーザーはLAND CRUISERというモデルでして、その中でも1980年代に出てきたLAND CRUISER 60シリーズゴツゴツしていながら、丸目で柔らかさもあるアウトドアな感じでいいですね。。(何しに行くねんっていうくらい荷物積んでるか、なんで買うてんっていうくらいスカスカなクルマしか見ない気もします)
そんなこんなで、車というのは「移動手段」としての役割と、所有からくる「ステータス表示」の役割があると思うのですが、燃費がいい日本車は前者の手段としての役割が強く、欧米などのスポーツカーはブランドとしての役割を担いやすいのではと思います。
ランクルを街中で見ただけでも、「あ、乗ってる人はアウトドア好きなんだな」みたいな印象を受けますし、都市部で手段として車を利用するならタクシーに乗るか、燃費がいい軽自動車になると思いますし、「ブランド」として乗っている人もわりかし多いのではないでしょうか。
そんな中、最近ではポルシェがEVを出したり、HONDAが空飛ぶ自動車の開発に着手したりと、今後の車や移動手段の概念を覆そうとしている情報を多く耳にするので、今回はそんな車についての最近の動向を主観でまとめていけたらと思います!
CASEとEV
今後の自動車業界について色々と調べていると、やたらと"CASE"というワードが出てきましたが、このCASEというのは「Connected(オンライン接続)、Autonomous(自動運転)、Shared&Service(カーシェアリングやライドシェア)、ElectricVehicle(電気自動車)」の頭文字を取ったもので、ドイツのトラックメーカー、ダイムラーのCEOさんが作った造語だそうです。
環境と人に負荷を与えないソフトウェアを使った自動車というのが今後の自動車市場で重要視されそうですが、そんなCASEの代表格とよく挙げられてきたのが、業界の破壊者であり、EVの先駆者として知られている、2003年創業のTESLAです。(起業家のイーロンマスクさんはあくまで出資者であり、創業者ではないというのを最近知りました汗)
創業時からのテーマは「テクノロジー企業の側面も持つ自動車製造企業」であり、その核となるものが「バッテリー・ソフトウェア・独自のモーター」として、従来のコアであるエンジンをコンセプトから端から外している企業で、2020年までに4つのプロトタイプと4つの量産機を製造、2020年3月には通算100万台の製造を達成しました。
そんなテスラの車の作り方、売り方も従来の方法を逸脱しています。1台の自動車は約3万個の部品から構成されており、各部品を製造するメーカーと、それらの部品を合体させた完成品を売るブランド(コンストラクターとも呼ばれるそうです)が協業することによって作られるのが基本でした。
しかし、テスラはこの複雑な製造工程の多くを直営工場内で完了させており、多くの部品を自らの工場で製造し、組み上げまでを自前でやってしまいます。
販売形態も特徴的で、テスラの自動車を購入する場合は、基本的にWebサイトから注文することになり、納車は最寄りの直営店舗のTeslaストアか、直営の充電ステーションで受け取れるので、カーディーラーや販売代理店という概念が存在しません。
このように、自前完結型の製造工程と、デジタル販路を駆使したスタイルによって、受注生産型の自動車メーカーを貫いていますが、そんなテスラが、電気ピックアップトラック「Cybertruck」の量産を2022年に延期するというニュースが最近ありました。
発表会で窓の強度を試そうと鉄球を投げたらヒビが入ってしまった珍事件は見たことがありましたが、既に100万件以上の購入希望者がいるとされ、作業用途など保守的ユーザも多いピックアップトラック市場への介入も順調そうで、今後もCASEを体現する会社として動向が気になるところです。
TESLAだけじゃない
EVといば!という感じでTESLAについて触れてきましたが、老舗のスポーツカーも負けておらず、ポルシェのEV車、「タイカン」は2021年上半期で1万9822台を売り上げたそうです。EVといえばテスラ!というイメージでしたが、アメリカでは2021年上半期で5367台を売り、テスラ・モデルSの5155台をも凌ぐという驚きの数字も出ています。
ブランド全体のCO2排出量を下げるというミッションのためにも、EV車の開発に乗り出したポルシェですが、EVのバッテリーを床下に搭載する関係からSUVのように車高が高い方がEVとして成立させやすいものの、今回のタイカンはゴリゴリのスポーツカーフォルムが特徴です。
というのも、近年のポルシェの売り上げの3分の2をCayenne・MacanといったSUVが占めており、これ以上新しいSUVを作って仕舞えば、伝統のスポーツカーメーカーとしての威厳がなくなってしまうという背景もあるそうで、911 Carreraのフォルムを継承しつつも近未来を感じさせるようなボディの仕上がりとなったそうです。(4ドアなのも嬉しいところですね)
テスラだけでなく、多くの自動車メーカがEV化に乗り出し、タイカンのようにこれまで見たこともなかったフォルムや形状の車が増えると思うとワクワクしますが、そんな車という製品をAppleが車を作るとなるとどうなってしまうのでしょうか。
人が使いやすく、自然と日常にフィットするようなデザイン、デバイスといえばAppleの右に出る会社は少ないのではと思いますが、そんなAppleが車を製造するなんて話も出ています。
EVの核となるバッテリーも自社生産で、独自開発による設計では、従来のコストを劇的に削減し、走行距離も伸ばすことが可能だとか噂は絶えないですが、少なからず2020年代には形になって世に出ると思うと、iPhoneの時のような衝撃が再び体験できるのではとワクワクしてしまいますね。。!
日本国内の実験の数々
CASEという視点からテスラやポルシェなど欧米の企業の取り組みなどに触れてきましたが、一方の我が国日本はどうなのかという点で調べてみると、実に様々な取り組みが行われており、EVだけでなく、自動運転や空の移動手段という産業を牽引していくかもしれません。
そもそもの日本のEV化率というと、国土交通省によれば、1%足らずということでかなり伸び悩んでいるそうですが、この数字に驚きつつも、自分の身の回りで電気自動車を乗っている人というのはあまり見ませんし、ガソリンスタンドの数が減ったような気もしないので、納得と言えば納得してしまいます。(国内需要の高まりとともに一気に普及する可能性もありそうですが、、)
そんなEV事業ですが、自前主義が強いHONDAさんが最近になって「協業」を推し進める発表をしました。「ホンダ単独で進めるというのはリスクが高い」という考えからの方針転換らしいですが、2020年にようやく自社初のEV「ホンダe」を出すなど、かなり慎重なホンダさんも今後はEV事業は加速していくかもしれません。
そんなホンダさんも自動運転に関してはかなり積極的で、2022年には公道で実証実験を行い、2020年代半ばには事業化する方針を打ち出しています。
自動運転というと、やはり安全面が気になること路ですが、都市部から山間部、晴天から荒天まで様々な路面状況が集まっている日本という国で集めらえる実験データを元に生まれた技術というのは、グローバルに輸出できるクオリティになるではと思ったりしました。
自動運転は2020年代半ばには事業化という話でしたが、空の移動をターゲットとした事業化はホンダにとってかなり前向きなようで、「eVTOL」と呼ばれる電動の垂直離着陸機の開発に着手していることを明らかにしています。
空での移動は、比較的短距離の都市間や都市・ローカル間における移動などは、米国などで開発が活発化しているそうですが、eVTOLは定員4名の航続距離は数百kmにまで伸ばす想定ということで、有力な移動手段として期待できるかもしれません。
日本のEV事業といいつつ、ホンダの話ばかりになってしまいましたが、EVについては遅れをとっているものの、やはり日本の技術力という部分で世界に挑むというのは不可能な話ではないですし、Appleに食われたガラケーの悪夢を再び経験することなく、手を組むとこは組んで、さまざまな移動手段が実現されていったら嬉しいですね。。
市場は熾烈に、人と地球には優しく
世界と日本の自動車産業、EV事業などに触れてきましたが、2035年辺りまでにガソリン車の販売をやめ、電気自動車化を推進する流れが全世界的に進んでいる中、2035年に販売されるEVは5000万台とされ、世界で販売される新車(約1億1000万台)のうち約4割が置き換えられる計算だそうです。
これまでのガソリン車ではなくEV車や自動運転などが進んでくると、今後車を購入する人のニーズはどう細分化されているのかと自分なりに考えてみましたが、大別するとこんな感じかなと思っています。
① あくまで移動手段として捉えている人
→ こら辺の層は車の外見とかどうでもいいし、むしろ自動運転で目的地まで運んでくれればそれでよくて、所有は考えておらず、タクシー・自動運転ででOK
② 所有物(自分のステータス、センスを表現するもの)として捉えている人
→ ポルシェとかランボルギーニとかアメ車とか燃費とかではなく、それを持ってることに価値がある
③ シンプルに運転が好き
→ 燃費が良くて、そこそこ格好良くて、安全な車 趣味の領域に近い? ここら辺の両立は日本車が有利な気も
いずれにせよ、これまでのような移動のために車を買って、という単純なニーズではなくなりそうですし、自動車市場というこれまでの境界がどんどん曖昧になっていきそうで、それはそれで面白い未来だぁと思ったりします。
従来の自動車メーカーだけでなくソフトウェアやIT企業が市場に参戦することで、競争は熾烈になっていきそうですが、EV化したり、自動運転が進んだりと人と地球に優しい世界に向かっていると言う点は嬉しいですし、自動車の価値の移動は今後も加速していくと思うので、引き続きチェックしていけたらなと思いました!ではまた!