統計検定準1級ワークブック例題 第6章
統計検定ワークブック(以下WB)の「第6章 連続型分布と標本分布」の例題について書いていきます。
解答例はいろんな動画や記事で紹介されていると思うので、ここでは思考のプロセスというか考え方のヒントを書いていきます。本記事が同資格を受験する方のお役に立てば幸甚です。
問6.1
正規分布、条件付き期待値の問題です。(4)がちょっと難しいです。「65点以上」ということは平均点以上ということですね。
標準化したzで考えると「0以上」となります。zの期待値を積分で求めてから、実際の点数に変換する感じです。
計算の途中で指数eの$${-{\frac{1}{2}}z^2}$$乗が出てきます。解法メモではいったん$${t=z^2}$$と置いて、$${dz={\frac{1}{2z}}dt}$$と変換して、進めていきます。この辺りは慣れでしょうか。
積分の計算も結構間違えがちです。この問題を通して慣れていきたいところです。
問6.2
これも条件付き期待値を求める問題です。問6.1とはちょっと求め方が違う感じです。
WB本文では2変量正規分布の説明で、
$${E[X_2|X_1=x_1]=μ_2+ρ×\frac{σ_2}{σ_1}(x_1-μ_1)}$$と書かれていますが、
$${E[X_2|X_1=x_1]=μ_2+ρ×σ_2×\frac{x_1-μ_1}{σ_1}}$$の方が
私はしっくりきます。
問6.3
生存時間解析の問題です。こちらは「第19章 回帰分析その他」の時に一緒にやってもいいかもしれません。図を書いて、F(t)+S(t)=1と置いて進めていくのがポイントです。図はどうでもいいので、要はF(t)とS(t)の確率を足すと1になって、問題に応じて微分積分していく感じです。
期待値を求める場合の積分範囲は何か、S(t)って何を意味しているか、が問われています。
問6.4
混合正規分布の問題っぽいですが、普通に正規分布の問題としても解けます。混合正規分布は山が2つある正規分布みたいな感じです。
理系の方がほぼ100%合格になって、「計算合ってるかな?」と疑心暗鬼に陥るので、自分の計算を信じるのもポイントです。
解法メモ
解法メモはご自身で納得のいくように作成されることをおススメします。参考までに私が作成した解法メモを貼っておきますが、間違っている可能性もありますので、あくまでもご参考までということでお願いします。
おまけ
2級を突破された方にとっては、この章は比較的理解しやすいと思います。生存時間解析は身につくまで時間がかかりましたが…。あとは偏差値の問題が意外と多いなーという感じです。
WB本文についての記事はこちらです。
また、以下にまとめ記事を書いております。こちらもお役に立てば幸いです。