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空家の活用!リフォームして住んでみるのも良いかも

空家問題、深刻です!

全国に所有者不明土地、建物が多くあり、今や面積は九州の大きさを上回る。

東日本大震災の時の復興を遅らせたのも、所有者不明土地問題があったからだ。

人は不動産を購入するとき、ほぼ銀行に融資してもらって購入をする。だから銀行は土地を購入した時に抵当権を設定し、その後建物を建てたときにさらに抵当権を設定するという形で、共同抵当権を土地建物に設定する。

ということは、土地を購入した時に「所有権移転」と「抵当権設定」という登記をする。要するに「この不動産は私の者です」という登記をしないと抵当権は設定できないので、嫌でも面倒でも不動産登記をする。(そのために司法書士は立会ということをする)

しかし、不動産所有者が死亡し相続が生じたとき、よっぽど資産があって相続税が発生する場合は、相続開始から10か月以内に相続税の申告をするために、ついでのように不動産の相続登記はされるのがほとんどだ。

ただし、相続税が発生しない場合(控除されて支払いが無い場合)不動産を登記することを怠ることが多々あるのだ。

今までの制度ではそれでよかった。
が、しかし!! 令和6年から相続登記は義務化されたのだ。
そのため、今まで放置していた相続登記をしてほしいという相談が多い。
義務化されたにもかかわらず怠った場合は罰則があるが、それはどのような場合にいくらくらいの罰則があるかは調べてほしい。(ここでは割愛する)

またすぐに相続登記ができない場合は「相続人申告登記」をすることにより罰則が回避できる制度もあるので、司法書士に相談してほしい。

今までの制度では、相続登記は義務化されていなかったため、相続登記がなされていない不動産はかなり多くあり、所有者不明不動産となってしまう。
ひとたび相続登記を怠っているうちに、次の相続が発生し、さらに次の相続が・・・という具合に、相続人が多数に及び一般の人では誰が相続人となるのかが探し当てることは難しくなる。

そのような場合は、司法書士にお願いするしかないが、結局は司法書士は戸籍を調べて相続人は誰であるか特定できても、その方と連絡が取れるかはやってみないとわからないことは確かである。
多いときは相続人に発送する手紙も100人を超えることだってある。
その場合は、司法書士への報酬もその分高くなってしまうし、仕事が完了するまでの時間だって長くかかる。

誰が相続人であるかは戸籍を調べることによりわかるが、連絡をとろうと手紙を書留郵便で出しても相続人に届かないなどの理由で、相続人と連絡が取れず、相続人が不明になってしまうことが多々ある。その場合は遺産分割協議をするために、その相続人のために代理人を立てて遺産分割協議を行ったりするなど、手続きが大変になるのだ。(それができればまだ良い)

とにかく、相続をほったらかして、その後さらに相続が何度も発生するのは、お互いのためによくないし、国のためにもよくない。

さらに言ってしまえば、最近は日本国土が外国人に購入されるケースが多くあるが、その外国人に相続が発生した場合、相続人を探しあてることができるのか?? 日本のように戸籍制度がきちんとしている国はほぼ皆無だし、国によっては日本の民法で相続登記ができるのか、その外国人の国の制度を当てはめるのかは国により違う。そして、法定相続分で登記をしたとして共有状態にした場合、その相続人が死亡してさらに相続が発生すると・・・

考えるだけでもゾッとするし、それを放置しておいて、日本に震災が発生した時の復興に強い影響を及ぼすとなると、それはその時のために良いことは一つもない!!

さて本題だが、今日本には空家問題が社会問題化している。
子供たちは自分で家を建てており、実家の両親が亡くなった場合、その家に住む人がいないという場合などだ。

その場合、実家が古すぎるし、実家の中に両親などの荷物が多すぎる場合、家を放置している場合がある。家を壊して更地にするにも、家の中の荷物を整理するにもお金がかかりすぎるのだ。だから放置しておいて、固定資産税を払っているほうが安くて済むので、そのまま放置していることが多々ある。

実際、建物が建てられている土地は「住宅用地特例」で固定資産税が6分の1になっているが、空家の状態が悪いと「特定空家」認定され、行政から助言・指導が入る。その場合、固定資産税の住宅用地特例が除外され、建物が建っていない土地と同じ固定資産税になってしまうのだ(要は今までの6倍となるということ)
行政から勧告があったり、命令があったりした場合、それを無視すると20万円以下の過料に処せられる。さらに無視を続けると、行政代執行(行政が空家を壊して片付ける)などして、その費用を請求される場合がある。

そこで私からの提案がある。
「この家古くてほしい人いないだろうな」とか「こんな場所に建ててある家は売れないだろうな」と思う前に、不動産業者に聞いてみるとよい。
売れるか売れないかは、やってみないとわからないことだ。

私の友人も、絶対に売れないと思っていた古い家を不動産屋が買い取ってくれたことがあった。おそらくそこからリフォームして販売することになると思う。更地にして土地を所有者に返すことになることを想定して、何百万もかかると心配していたが、声をかけることによりそれが回避できたのだ。

また日本は地震大国であるからか、地震に強い新築建物ばかりが売れているが、中古住宅を購入することも検討するとよいと思う。新築するよりもかなり安いし、リフォーム次第で耐震も強化されるはずだ。また、リフォームをしてみてビックリするが新築のようなのだ!!(我が家もそれ!)
(結局は地震に強い新築建物であっても、地割れしたら結局同じことじゃないかと私は思っている)

どうか、日本から所有者不明不動産が無くなってほしいと思うし、空家を放置することなく、お互いwinwinとなるようできることもあるので、面倒臭がらず行動してみるとよいと思う。

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