レズビアンだと思って生きた5年間

私が学生の頃から同性愛という言葉は浸透していたが、アセクシャルは知られていなかった。

異性を好きにならない人はいても、人を愛さない人はいないという認識。

だから私も、きっと女性が好きなんだろうと思っていた。

男の子と遊ぶのは楽しいけど、
喜んだ顔が見たい、私を大事だと思って欲しいという感情は女の子にしか待てなかった。

これが好きという気持ちなのかなと一旦は自分を納得させていた。

だけどレズビアンを名乗れば、当然同じ仲間ができる。

はじめて女の子からちゃんと恋愛感情を向けられた時、男に向けられた際と同じ恐怖を感じた。

私は「恋愛感情」であれば、相手が老若男女関係なく無理だと言うことに気が付いた。

一度マッチングアプリで女性に身体を委ねてみた時、男が相手の時ほどは気持ち悪くなかった。

でも別に一度経験すれば良いかなという感覚で、女性を求めたいとは思えなかった。

感性で言えば女性のほうが話も合うし、優しいし、同じ性別だからできることも多い。

だから友達であれば女性が良いとは思う。
(男性には男性の面白さがあるから、男友達のことも大切ではあるが)

でもどうにも親友以上の感情は、生まれることがなかった。
強く憧れることがあっても、それは自分の理想であり、なりたい姿であり、愛というものとは違った。

だから長いことレズビアンを自認していたが、もっと自分に合うなにかがあると探し始めたのがアセクシャルとの出会いだった。

聞いて欲しかった私の気持ちはこれで終わり。
どうか同じ感覚の人が安心してくれると良いと心から願う。


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