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デスノートの筆跡を辿る会 第一回 原作漫画page.17

ポテチ回。あとはわかるな?

筆跡を辿る会とは、私が適当に思いだした回を不意に見たり読んだりして感想を書きたくなった時に不定期で開かれる集まりのことである(会員1名)

今回は原作漫画、page17.芥(ゴミ)を取り上げる。

この回は未だに擦られる伝説の回(の内一つ)で、【デスノート ポテチ】 で調べたら検証動画やツッコミ動画などいろんな人に動画のネタにされているほど、強い印象を残すものとなっている。

だって監視カメラをかいくぐる為にポテチを食べながらデスノートに名前を書いてるんだもん……。

私は今回そこではなく、別のコマでウケたのでnoteのネタにすることにした。ここだ。

文庫版DEATHNOTE2巻123ページより

"無理に決まってるだろリューク" です。これは月くんが思ってます。
伝説のポテチコマと違って、このコマは流れがないと面白くならないしインパクトもない。

1.家族と夕ご飯を食べ終わった月が、デスノートを仕込んだコンソメ味のポテチと共に部屋に帰ってくる。すると、隠しカメラを探していたはずのリュークが顔色悪く疲れ果てている。これ読者側だと見るの初めての顔なのだ。(確か)

2.リューク「死神も頑張ると疲れるんだな(中略)二度説明するのはごめんだからな」

3.リュークのカメラについての説明を聞くために、我々はページをめくる。ぺら。

4.隠しカメラが64個仕掛けられた部屋の俯瞰図が出て来る。

5.月はリュークからの説明を聞きLにドン引きしつつ褌の縄を締め直す
  月「奴"も"…限度ってものを知らない!!」

6.

文庫版DEATHNOTE2巻123ページより

この漫画面白過ぎるな……。
リュークの顔が無垢なのもいい。

前置きとして第16回、page16.逆立で
月「ところでリューク、リンゴはどうなる?」
から始まる会話が有り、リュークが視えない者から見ると、一つのリンゴが不自然に浮いているようにしか見えない……という絵が描かれている。そこを指摘されたリュークは、なんとか月の部屋でリンゴを食べようと、死角を見つける為に隠しカメラを必死に探す。そしたら64個もあった。64個って何?


リューク「以上全部で64個(以下略)」
月(やっぱりLだ!(以下略))
リューク「で…この状態で俺どこでリンゴ食うの?」

全会一致で無理に決まってんだろになるわ。カメラ64個もあるんやぞ。

このコマの効果としては、読者側としてはここで一回、緊張感が抜ける。
リュークが天然ボケというか、彼もやっぱり頭ではわかっててもリンゴを諦めきれないのである。だから、聞いちゃった。しょうがない。

月(Lだ!こいつも限度知らねえ!)(意訳)と緊張状態にある月にリュークがそれどころじゃないことを言うのである。月は生命をかけて戦ってるのにリュークは自分の娯楽がどうなるかがどうしても気になっちゃったのだ。この死神はかわいい。

そしてカメラは月を映す。ここから月の反撃が始まるのだ。月のモノローグと一緒に段々、カメラは勉強のノートとポテチの袋を映す。
月「デスノートで今報道されている犯罪者を殺すことが出来る!!」

という月の必殺技今から出します宣言と一緒にページが終わる。
この状況で何が始まるって言うんだ?

我々はページをめくる。

"これなら上のカメラからも横のカメラからも映らない
 そして後ろからは僕の背中で映らない"

伝説のデスノートポテチのコマである。
これは我々の心に大きく爪痕を残していった。

すげ~この漫画。面白い。

実はアニメ版では、"無理に決まってるだろ"リュークはあんまりインパクトが無い。でも、監視カメラを探すために動き回るリュークが描かれている。可愛いね。
しかしそれはもう必殺技を決めるかのように
月「ポテチを取り……食べる!」
勉強しながらかっこよくデスノートに記名する月くんが演出されている。ここがこの回のハイライトだからね。
閑話休題。

そしてデスノートポテチで目的を果たしたライトはゴミ箱に捨てる。デスノートの切れ端+小型テレビ+ペン入りのポテチ袋をだ。

次の日。
ゴミ捨ての準備をするお母さんとの会話の後、この回のラストページが来る。
記名されたデスノートの切れ端とリューク曰く39800円の小型テレビが(月の母によって)家から離れていくのを背景に、

今にも口笛を吹きだしそうな"そしらぬ顔"で画面手前側の景色を眺める月。

決まったあああああああああああああああ!!!!!!!!
証拠隠滅完了――。

いや~読んでて気持ち良すぎるなこの回。

"漫画として読んでいて楽しい" がこの回には沢山ある。


おまけ
月の日常(家族との晩御飯)と非日常(Lとの戦い)が錯綜する中で
こんな可愛いLがいる。
監視カメラ越しに月のTVテロップの推理を聞いて
指を咥えながら口角を上げて、総一郎にこういう。
「賢いですね、息子さん……」
かわいい。
総一郎「えっ…ええ…まぁ…」
まぁ息子が大量殺人鬼として疑われている状況で褒められてもなぁ、だよ。

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