「ミュージシャンを志した僕が 藤井風さんから学んだこと」
はじめまして
ピアニストの森田 竜也(もりた りゅうや)と言います。
今27歳です。
この記事は少し長めです🤏
自己紹介
まず僕の経歴について簡単に自己紹介します。
僕は5歳からピアノの先生に習い始め、ピアノを続けていまはジャズピアノの演奏や、生徒さんへのピアノレッスン、などを仕事にしています。
''ピアノ''と''ジャズ''への馴れ初め
小さい頃から自由に自分の好きな曲を弾かせてくれる先生に出会い、次第にジャズという音楽にも興味を持ち、ジャズピアノは16歳から独学でジャズ研の仲間と切磋琢磨して、大学は国立音楽大学ジャズ専修というところでジャズという音楽を学びました。
大学ではジャズピアニストの小曽根真さんを始めさまざまなジャズの一線でご活躍されているジャズプレイヤーの先生方に学ぶ機会を得ることができました。
卒業してもなおジャズの演奏の仕事で活動しております。
自分が音楽を続けてこれた訳
自分が音楽をこんなにも続けていけたのはいろんな音楽に触れる機会があった中で''興味を持った''とか''この音楽良いなー''とか
そういう感覚的な部分が大きいと思います。
そしてのめり込んでいく中で、例えばジャズならこの曲の感じ、素敵だなーとか、、この演奏いいなーとか、この和音素敵だなーとか、(ピアニスト目線)
そういうなんとなくな感情なのですが
小さなことから大きなことまで音楽が''ポジティブな感情''を自分に与えてくれるものだったからだとおもいます。
これまで続けて分かったことですが
音楽は人生において本当に心の支えになる時もあり、時に寄り添い前に進む大きなエネルギーを与えてくれるものだとも思います。
出会いがあったから今の自分がある
偶然にピアノという楽器に出会い、先生たちに出会い、仲間に出会い、音楽に出会い、ジャズという音楽に出会ったから今の自分があるということを確信しています。
ジャズの中でこの和音、素敵だな〜とか、この曲とっても好きだ、とか、この曲のこの演奏、面白い!とか
そんな''小さな好き''がたくさんあり、そういうものに触れるたびに毎日心ときめかせる日々がずっと続きジャズという音楽に触れることを10年以上続けてきました。
ジャズという音楽を仕事として演奏していく中で感じたこと考えたこと
今の時代は本当にミュージシャン、音楽業界にとって変化の時代に突入したと思います。(社会全体がそうですが)
コロナ禍が始まり、より人と人との繋がりを考えさせられる状況になりました。
もちろん、ミュージシャンにとっても人と人との繋がりの中で音楽がどのような力や役割があるかを考える良い機会になったと思います。
コロナ禍になる前から僕は自分が演奏
を通して感じていたことや考えていたことはもちろんありました。
ただ漠然と好きなだけでやってきた音楽というものをどんな風に聴いてくださる方々に届けるべきか、始めたばかりの頃はそんなことは考えずただ上手くなりたいなーとか、人前でもただ''良い''演奏をしたいなーとか、考えていました。
例えばあるライブの日が終わり今日の演奏はうまく行ったなーお客さんもきっと楽しんでくれただろうとかそういう風に自分の演奏を自分でジャッジしたりしていました。やはりお金と時間をいただいて人前での演奏をするので大きな命題でした。どういう心構えで演奏に臨むべきかはミュージシャンとしては考えざるおえない内容でした。僕が演奏のことで考えたのは結局、聴きに来てくださった方が''ああ 聴きに来てよかった''って思ってくれることがミュージシャンの果たす仕事だと思いました。人が奏でる音楽は生き物なのでその時その時によって空気感や演奏内容 テンションなど全然日によって違います。でもそういったコントロールできないことと、日々の鍛錬によるコントロールできることをより高い水準に持っていくことが僕たちのできることだと思います。そのためには音楽だけでなく様々なことも勉強が必要です。
今の時代になってより人前で演奏する喜びの大きさや意味は変化してきていると思ってます。音楽に助けられてきた自分としては生活の一部に少しでも音楽がある、という人が増えてきたら嬉しいなーと思いますし、人に何かを伝えられる大切な表現の一つであると思います。そのうちの一つとして人前での演奏やCDライブ配信 動画など、リアルとネット両面で現代は触れる機会は本当にたくさんあるとは思うので、是非たくさんの人に触れてほしいと思ってます。
''良い演奏''とは?
言葉って本当に難しいです、''良い演奏''なんていって仕舞えば本当にその人によって違うし、なぜなら感性や考え方、性格などもみんな違うから同じ音楽を聴いたっていろんな感想があるのは当たり前なことです。
それは演奏も同じでみんな感性や考え方その時々によって違うもので、それは変わっていくものだと思います。
音楽の重さも人によって様々で、本当に好きで救われている人も入れば、あまり関わりのない人だっていると思います。それは至極当たり前のことです。でもやっぱり人前で演奏をお金を頂いて聴いていただくプロという身としては一つ一つの部分に丁寧に向き合い、今まで培った自分の感性や経験を総動員して、1番ベストな状態で音楽を届けられて聴いてくださる方に何かを伝えられるならそれほど嬉しいことはないと思います。
何故なら自分もそんなふうにして、エネルギーをもらってきたからです。
ここ最近やっと自分がどんな演奏を届けたいかということの輪郭がはっきりし始めてきた
最近はどんな演奏を届けたいと考えているのかと言うと、2020年にある男性アーティストにYoutube動画で出会ったことで僕の前々から考えていたことが輪郭が見えてきました。
そのアーティストは藤井風さんという岡山出身の方です。
藤井風さんは昔の日本の歌謡曲から昭和や平成のJ popシーンの名曲 R&B J-洋楽 Classic など音楽のジャンルを越えて岡山から自宅からのピアノ演奏と弾き語りの動画をYouTubeで発信し続けました。
初めてその演奏を聴いた時は衝撃的なものに出会った感覚を受けました。
2020年に自らのオリジナルアルバムをHELP EVER HURT NEVER(常に助け 決して傷つけない)をリリースして瞬く間にファンの間に広がります。
コロナ禍の中でもどんどん知名度は上がり藤井風さんに出会った沢山の人の心を癒し勇気づけてくれました。
そしてついこの間9月上旬に無観客で雨の中開催した日産スタジアムでのピアノと歌のみの無料配信弾き語りコンサートでは多くの反響を得ました。
自分の言葉で言わせてもらうと、本当に素晴らしい内容と音楽はもちろんそれは''ありのままの素晴らしい風さん''そのものでした。
藤井風さんは幼少期からいろんな音楽から垣根なく積極的にエッセンスを取り入れることを続けその人柄からも聴く人の心を癒し勇気づける存在です。
この人は音楽を届ける中で勇気や愛や優しさ さまざまなことをも伝えられる人なのだと思いました。
でも、思うのですがまるでそんなの神様みたいだと思ってしまうのですが、藤井風さんだって人です。とことん自分自身の感性だけでなく、様々なものから吸収し学び続ける姿勢を持っているという意味でこの人はとことん人間らしいと僕は思うのです。
人は完璧じゃないからこそ''色々なことを学び続けること''から楽しさを見出してたった一度しかないこの人生をも豊かに出来ると思うのです。
それを藤井風さんはじぶんをオープンにしてみんなに見せてくれるから見て心惹かれる方がたくさんいるのだと思います。
僕も演奏する時もそれ以外も大好きな音楽というもののために、そこで聴いてくださる方達のために、この人のように勇気や愛や優しさ 時には人に寄り添えるような優しさと強さを持った音楽を届けられるように、日々いろんなことを感じたり考えたりする中で精進して行きたいと思っているのですが、言葉にするのとそれを実際に実践していくことは実践することの方が本当に難しいことだと思います。
だから日々いろんなことを楽しみつつも、少しずつ学び続けなければいけないと思ってます。
それを実践しようと願い信じて取り組み続ける意志がなければきっと僕の向かいたい境地には辿り着くことはきっとできないと思います。
難しいことですが本当にやりがいのあることです。
僕は藤井風さんから人前で音楽を演奏する意味の一つを学んだ気がしました。