B_7コードトーン

ジャズブルースの練習方法を1から解説


今回はジャズブルースをテーマにコード・トーンを実際にアドリブで使う練習方法を解説していきたいと思います。


ちょっと余談ですが、ブルースって言うとやっぱりマイナーペンタトニックを使って弾くことが多いですよね?

マイナーペンタトニックはジャズでも重要な音使いで実際よく使われます。でもここで一つ問題なのがコード感が出にくい事です。  

やっぱりジャズのアドリブで大切な事は

コード感がある事

です。


一人で単音で弾いていても、コード進行が分かるソロという感じです。


ところが、マイナーペンタ1発で弾くとこのコード感を出すのが難しいんです。

ジャズを弾ける人って言うのは、コード進行に対してそれぞれのコードトーンが見えていてそれを元にアドリブを構成しています。

それによってコード感があるソロが弾けるんですね。


今回は

・前回覚えたコード・トーンを実際に曲で活かすにはどうすればいいか?

を解説していきます。

曲のコード進行とコード・トーン


まず、今回はジャズでよく使われるキーB♭のブルースを基に解説していきます。

コード進行はこんな感じです。

Bb_ブルース

もう少し細かくコードを分解する事も出来ますが、今回は一番シンプルな進行で解説していきます。

まず1小節目のB♭7のコードトーンを弾きます。

前回C7で覚えたコードトーンをB♭7にする作業が必要です。


B♭7コードトーン


1回目の音程編を復習してみます。

画像15

イタリア語 ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
英語             C  D  E  F     G  A   B     C

なのでB♭はCから1音下ということが分かりますね。(Bは半音下)


ギターは1フレットが半音なので

画像16

Cが6弦8フレット⇒B♭は6弦6フレット
という事になります。

『ややこしくて分からない…』

というかたはとりあずタブ譜を弾いてみましょう!

実際に僕も、全ての音を最初から覚えたわけではなく、色んな曲やフレーズを弾いて少しずつ指板の音を覚えていきました。



それでは続きをやっていきましょう!

B♭7コードトーン

それぞれB♭に対する

1度 3度 5度 7度

ですね。


前回までのことを完全に理解した人であれば

ルート・メジャー3・5度・♭7

という感じに見えると思います。

ここで?マークが頭に浮かんだ方はとりあえず

1 3 5 7 と呪文のように唱えながらポジションを覚えてみて下さい。

後々めちゃめちゃ役立ちます。


E♭7

次にE♭7

ここでも同様にE♭7のコードトーンを覚えていきます。

E♭7コードトーン

※調号が見えませんがキーはB♭のままです。

ここでも同じように

(E♭7の)1 3 5 7 と呪文のように唱えながらポジションを覚えてみて下さい。

3、4小節目

続いて3小節目と4小節目。

コードがB♭7なので最初に覚えた

B♭7コードトーン

をもう一度弾きます。

1 3 5 7 と唱えるのを忘れずに(笑)


5、6小節目

5小節目は再びE♭なので

E♭7コードトーン

を弾きます。

それぞれの度数

1 3 5 7 を覚えるのはジャズを弾くうえで

必ず必要なので声に出しながら、もしくは頭の中で数字を浮かべながらしっかりと覚えて下さい。


6小節目はもう一度E♭7を弾きます。

E♭7コードトーン


7小節目

続いて7小節目。ここも再びB♭7が出てきました。

B♭7コードトーン


G7(8小節目)

続いて8小節目。ここでようやく新しいコードが出てきます!

ジャズブルースというと難しいイメージですが、ここまではほとんど3コードのブルースと変わらないコード進行でしたね。

違いは2小節目にⅣ7のE♭7が出てくるぐらいですね。

ここからは、かなりジャズっぽい進行になってきます!

8小節目はG7です。

G7コードトーン

運指はE♭7と同じですね!

始まる音がGの音からになっただけ。

ここでも同じように

1 3 5 7 の位置を覚えましょう。

E♭7と同じなので分かりやすいと思います。


Cm7(9小節目)

続いて9小節目Cm7

Cm7コードトーン

これは初めて出てくるコードですね!

今回も

1 3 5 7 と覚えるのですが

余裕がある方は

3度がマイナーなので

♭3 もしくは m3 

と覚えると後々便利だと思います。


F7(10小節目)

続いて10小節目。F7です。

F7コードトーン

これは前に出てきた

E♭7 と G7 

と同じ運指なので分かりやすいですね。


11、12小節目

最後の2小節はこれまでのコードが連続して出てきます。

1-6-2-5コードトーン

2拍ずつコードが変わるので、これまで弾いてきた

1 3 5 7 の中から

1度と3度だけをそれぞれ弾きます。


このコード進行は『ターンアラウンド』や『循環コード』と言ったりします。

コードトーンまとめ


最後にコードトーンまとめ

コードトーンまとめ

ここまで覚えたら次のステップに行きましょう!

コード・トーンの練習


コード・トーンの場所を覚えたら、次はコードトーンを使った練習方法を紹介します。

練習①伴奏に合わせる

まずはB♭ブルースのバッキングをかけます。

理想は自分でコードを弾いてスマホなどで録音するのが理想です。

バッキングの練習にもなるし一石二鳥です。


自分で録音するのはハードルが高いと思う方は、アプリやYouTubeなどで探してみて下さい。


バッキング・トラックに合わせて先ほど覚えたコードトーンを弾いていきます。


練習②順番を入れ替えて弾いてみる


伴奏に合わせて弾くことに慣れてきたら、次は順番を入れ替えて弾いてみます。

今までは

1 3 5 7

の順番で弾いてきましたが、色々な順番で弾いていきます。

例えば

7 5 3 1

と逆から弾いてみる。

3 5 7 5

と1度以外から弾いてみる

など色々ありますね。


ここで今まで呪文のように唱えていた番号が役に立つんですね! 


練習③モチーフを決めて練習する


これまでの練習でコードトーンの場所はある程度把握出来たと思うので

それを使ってより実践的な練習に入ります。

ちょっとしたパターン(モチーフ)を決めて、コードごとに当てはめる練習です。

例えばこんな感じです。

モチーフ

コードが変わっても、度数を弾く順番とリズムを同じにする感じです。

今回は

1 3 5

の度数を使ってます。

ご自分でも色々パターンを考えてみて下さい。

コツは極力シンプルに!

複雑なやつは挫折の原因となりますのでほどほどに。


コードトーンまとめ


これでアドリブでコードトーンを使う最低限の準備は整ったと思います。

今回は1カ所だけだったので、オクターブ高い1度から同じように覚えていくと指板全体が段々と見えるようになってきます。



Ⅱ-Ⅴ フレーズに挑む!


コードトーンをある程度把握したところで、今度はⅡ-Ⅴフレーズを覚えます。

Ⅱ-Ⅴとはダイアトニックコードの2番目と5番目を使ったコード進行です。

ジャズではほとんどの曲でこの進行が使われていて、ジャズを弾くうえでは避けては通れない進行になります。

ここまでの話がチンプンカンプン、理論が全く分からない!

という方も大丈夫です。

先ほどやったブルースの

Cm7- F7 が

Ⅱ-Ⅴ です。


とりあえずこの部分で今から覚えるフレーズを弾けばOK!

Ⅱ-Ⅴフレーズ①


理論やスケールとかはひとまず置いて、このフレーズをまる覚えしてみて下さい!

Cm7-F7の所はコードトーンの代わりにこのフレーズを弾きます。

大事なのは1つのフレーズを何回も弾いて、無意識でも弾けるぐらい自分の中に落とし込むことです。

いくら理論やスケールを覚えても、実際にアドリブで使えなければ机上の空論ですよね?


なのでまずは、このフレーズを何回も弾いて覚えてみて下さい。

このフレーズが完璧になって自分で飽きてきたと思えたら、次のフレーズに行くサインです。

CDなどから耳コピするのが理想ですが、最初は教則本やYouTubeからフレーズを覚えてもいいと思います。

必ずそのキーのⅡ-Ⅴの部分を覚えて使うようにしてくださいね

そのフレーズを今回覚えたフレーズの代わりに弾くという感じです。

イメージとしてはⅡ-Ⅴのパーツを少しずつ自分の中にストックして、必要に応じて使うと思ってもらえると分かりやすかなと思います。


まとめ


かなり長くなりましたね。

最後に簡単にまとめたいと思います。

ジャズブルースの練習方法

1 コードトーンを覚える

2 伴奏に合わせて色々なパターンで弾けるようにする

3 Ⅱ-Ⅴ フレーズを覚える

です。

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