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お洒落とは無縁な僕の生活(54)
令和五年五月二日(火)
祖母が認知症の祖父を病院に連れて行くのに付き添う。ぎりぎり歩けるものの、祖父は立ったり座ったりが難しい。そのため、誰か一人でも付き添いがいたら助かるのだ。病院でどのような診察を受けているのか、薬はどんなものが出ているのか、僕としても心配だったからちょうどよかった。
祖母といろいろな話をしながら、無事に病院を終える。薬のことについて祖母と相談。飲ませるものが多いから、管理が大変だ。そろそろ祖父も施設に入れたほうが良いと思う。しかし、なかなか祖母はそれを納得してくれないだろう。上手く付き合っていくしかない。
令和五年五月三日(水)
GWということもあって、家族で佐賀旅行へ出かける。目的は有田の陶器市だ。うちは家族みんなが陶器が好きで、色んなものを集めている。特に詳しいというわけではない。下手の横好きだ。それでも見ているのが楽しいし、好きな陶器を買えると幸せな気分になる。コロナ明けの久しぶりの陶器市開催だった。
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陶器だけではなく、食べ物も楽しんだ。佐賀牛のハヤシライスを食べられるカフェがあったので、立ち寄る。カレーよりもハヤシライスが好きな僕としては、まさにうってつけの店だった。味も抜群だ。それだけでもすごく満足する。
大道芸の青年が来ていた。陶器市に毎年来ていたらしい。コロナ明けで三、四年ぶりの訪問。想像以上にすごい芸ばかりで、めちゃくちゃ楽しかった。お客さんもすごくたくさん集まっていて、彼の力量が伺える。またぜひ陶器市に来たときに見たいものだ。
令和五年五月四日(木)
佐賀旅行二日目。昨晩は武雄市の京都屋という宿に宿泊した。大正ロマンのテイストが残る雰囲気の良い旅館。しかも安い。1910年ごろから経営しているらしい。コーヒーは好きな陶器のカップを選んで飲めるし、レコードや蓄音機もあって、見ているだけ、聴いているだけで楽しめる。すばらしい宿だった。
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せっかく武雄市に来たのだからと、武雄市図書館に立ち寄る。流行りのお洒落な図書館の走りのような場所。一度来てみたかった。スタバが併設された、雰囲気の良い図書館だ。写真撮影できる場所でパシャリと撮影。満足して武雄市を離れた。
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令和五年五月五日(金)
旅行終わりの翌日だったため、ぐったりと疲れていた。陶器市では歩きっぱなしなので、足の疲れが完全には取れていないのだ。そこで、ぐーたらと一日を過ごす。ずっとゲームしていた。マリオオデッセイにハマっている。あとティアムーン帝国物語の1巻を読んだ。面白いライトノベルだ。10月にはアニメ化するらしい。出来が良さそうなら見てみようか。
令和五年五月六日(土)
この日からまた創作を再開する。構想中の小説『ハレとアメ』のメモ書きを4枚ほど書いた。それからパステル画も書く。旅行中の車窓から見た風景だ。朝焼けの美しさが記憶に残っていた。
夜になって、知り合いの子供が出演するという合唱団の発表会へ向かった。場所は近くの市民ホールだった。普段はあまり行かない場所であるから、新鮮な気分だ。開場になって、好きな席に座った。ちょうど真ん中よりは少し前くらい。ちょうどよい席を確保できた。
発表会が始まる。想像していた以上にかわいらしく、楽しめた。もうすっかり、高校生や中学生でも、かわいらしいと思えてしまう年齢になってしまった。もちろん合唱の腕前も十分以上だ。もっと素朴な感じを想像していたけど、バラエティに富んでいて、すごく楽しめた。ゲストにサクソフォン奏者も登場した。やっぱりサクソフォンは格好良い。すばらしい土曜日の夜を過ごせた。
令和五年五月七日(日)
primeReadingで『人望が集まる人の考え方』という本が目に付いた。さっそく読んでみた。内容はありきたりなものが多かったけど、それをじっくり詳しく書いていた。人の話を聞くことが大事とか、どんな人であれ重要な人物として扱うとか、人は誰しも自尊心を大切にしているとか。当たり前ではあるけど、なかなか実践はできていない教え。人と話すときは気をつけないとな、と肝に銘じる。
パステル画を描いた。129枚目だ。今回は珍しく空想上の絵を描いた。青系のパステルだけで描いた、青色の町。こういう絵も好きだ。また気が乗ったら描いてみよう。
令和五年五月八日(月)
祖母が病院からもらった薬を、きちんと祖父に飲ませていなかったようなので、家族で祖母の家へ行く。どうやら症状が起こったときだけ飲ませる、と勘違いしていたらしい。これは毎日飲ませるものだよ、とあらためて言い聞かせて、薬の管理のために、1週間分のケースを買ってきた。
本当は2週間分欲しかったのだけれど、1つしかなかったのだ。また別の店で同じものを探して、持ってくると約束する。それから薬をケースに分類して、余った時間でいろんな話をした。どうやら祖母は限界まで祖父の面倒を見たいようだ。頑固で、なかなか言うことを素直に聞いてくれない人だから、満足いくまで祖母のしたいようにさせるしかないか、と内心思う。定期的に様子を見に来ないといけないかな。
祖母にまた来ることを約束した。