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香港撤退準備開始

画して、「香港撤退計画」が本格化してきた今日この頃である。
 
13年間、ワタクシの社会人人生の大半を過ごした地なので、スムーズに脱出するわけにもいかず。特にワタクシの場合、会社に騙され、2年も足止めを食らったため、撤退が決まり、本来なら、

って感じになるはず・・・

・・・が、

突如として寂しさや不安に襲われる始末。所詮ワタクシも人間、えぇ、複雑な生き物である。
 
「さよなら納税」をしに行ったり、年金関連で「もう戻りません」宣言をしたり...13年前に受け入れてもらうためにやった手続きを、今は、出ていくために解約の手続きをするワタクシ。

1つ、また1つと、それらの手続きが済むにつれ、まるで、苦労して作り上げたドミノをすべて木っ端みじんに吹き飛ばす気持ちに近いものを感じているのである。
 
そんな折、この週末、天気が良かったので、久しぶりに郊外の奥地にある思い出の場所へ出向いたワタクシ。驚くべきことに、目まぐるしく変わる香港で、ここだけは昔のまま。タイムスリップしたかのような錯覚に陥った次第である。
 
ここに来るようになったのは2016年によくつるむようになったローカルの友人がきっかけで…。

ワタクシ自身もやっと「海外で暮らす人材」としての自覚が出来たころで、高望みするでもなく、海外様式を無理矢理持ち込むでもなく、
この街の一般的な市民が一般的に楽しむ方法や暮らしを覚えそれに自分が適応でき始めた年で、それを通し、素敵な出会いも新しい経験もたくさんあった。
 
「きっと素敵な事が始まるんだ」
 
と、胸の高鳴りを感じたあの頃の感覚に急に包まれ不意に涙がポロリ。

そうしてその場から、思い出から、ほんの少し抜け出せずにただずんでるわけもなくて、涙あふれ、笑顔こぼれてる状態で、..気づけば1時間も立ち尽くしていたワタクシ。

…日焼け止めを塗ったくっておくべきだった…。
 
いよいよ旅立ちの日も決まり、周囲にも少しずつ報告をし始めた今日この頃。誇らしくもあり、寂しくもあり...この複雑な気持ち、きっと多くの人達が経験する機会があるわけではなかろうと思われるので、そんな貴重な愛しさと切なさと心強さを与えて頂いたことに感謝しつつ、次の人生も素晴らしいものにしなくては!...と、決意を新たにするワタクシなのである。


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