ジロリンタン備忘録220130

蔵書やファンジンを大処分・大整理

　見出しの話題に取り掛かる前に、まず１月29日に放映された『刑事コロンボ』の「別れのワイン」のことを一言いうかな。
　『刑事コロンボ』のエピソードの中でも、ベスト５にはいるほど有名なエピソードだが、1973年にアメリカ本国で放映された。その頃、ニューヨークのアパートメントにTVがあったかどうかも忘れてしまったし、そのときにリアルタイムで観たかどうかも覚えていない。ただ、ワインの味がおかしいので、ワイン・セラーが正常に動いていなかったという根拠のことはなぜか覚えている。
　でも、ワイン・セラーの温度調節が悪かったというだけで、殺人の証拠にはならないよね。コロンボが１日か２日でワインの味がわかるというのも、納得がいかない。犯人役がドナルド・プレゼンスとは悪くないが、忠実な秘書役にトニー賞受賞者ジュリー・ハリスはもったいない。タイトルではゲスト出演扱いだが、これは端役だ。これまでも、アン・フランシスとか、ニタ・タルボットとか、スザンヌ・プレシェットなどの有名女優たちを無駄に使っている。
　毎週、新しいエピソードを観るたびに、ストーリー展開や性格づけのアラが目立ってきて、亡くなった懐かしいゲスト俳優を観るのが第一の目的になってしまった。

　ということで、話は変わって、見出しの在庫処分の話題に移ろうか。
　どうも蔵書がますますおれのスペースを占有してきて、思い切って処分することを迫られた。買ったまま読んでいない本や、これからも読まない可能性が高い本とか、これからの仕事に必要のない本がたくさんある。それに、アメリカ発のミステリー・ファンジンもたくさんある。15年以上の引っ越しから箱から出したり整理したりしていないファンジンから始めようか。
　ありがたいことに、Mystery Fancier と Deadly Pleasures を引き取ってくれる人が現われたが、Mystery Fancier を入れた箱がどこにあるのかわからない。Deadly Pleasures は８８号あるはずだが、３分の２ぐらいしか見つからない。ない号を捜していると、Mystery Review（カナダの書評誌）とか、Mean Streets（オーストラリアのファンジン）とか、１０年以上前に廃刊になった刊行誌が見つかった。
　その中で、見出しの雑誌を見つけた。P.I. Magazine は私立捜査員のための雑誌で、スー・グラフトンも購読していたらしい。たぶん、ニューヨークのチェルシー地区でバーを経営してたビリー・パーマーがコラムを書いているというので購読していた。現実の私立探偵のプロファイルとか、新しい探偵道具の紹介とか、新しいテクニックの紹介も記事にしていたが、創刊当時は、私立探偵を主人公にした短編小説も掲載していたのだ。
　短編小説をこの P.I. Magazineに寄稿していたのが、ロバート・ロプレスティやS・Ｊ・ローザンである。この1992年春号にはローザンのビル・スミスものの短編が載っている。
　今では、もうこの雑誌に短編小説が載っていないし、あまり読んでいないので、購読はやめた。それで、この際、短編小説のない号を処分することにした。あとで有名になるローザンに初めて会ったときに、P.I. Magazine に載った短編を読んだことがあると言ったら、びっくりしていたよ。かなりのミステリー・ファンでも P.I. Magazine にローザンが書いていたことを知らない人間が多いからね。ローザンがこの雑誌に寄稿した短編は３編あるが、まだ２編しか見つけていないのだ。これは遠い将来に高値で売れるかな？

　ということで、これからは整理しながら、珍しくて懐かしいファンジンを紹介していこうかな。そうそう、この週末にバリー賞とアガサ賞の候補作が発表されたね。バリー賞受賞作はバウチャーコンがミネソタ州ミネアポリスで開かれる９月に発表される予定だ。アガサ賞は４月23日にコージー・ミステリー・ファンの集まり <マリス・ドメスティック＞で発表される。でも、＜マリス・ドメスティック＞で生涯功労賞の受賞者がエレン・ハートとウォルター・モズリーの２人だ。ハートはコージー作家だとはわかるが、モズリーの作品はコージーだっけ？
　まあ、いいか。賞を授けるほうが、コージーだと言っているんだから。では、またね。
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