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英国のビザ取得。多くの人がつまづく個人申請、VFS申請

今日はイギリスへの留学に不可欠なビザの取得について書いてみたいと思います。


ビザ取得代行業者にお願いをする方も多いのかもしれませんが、実はビザの申請を通して学べることも多いので、個人的にはご自身で申請をされることをお勧めします。

20年前(!)、私が大学院生に渡英した時は、少しでも親に負担をかけたくないという思いから、全部自分でビザ申請から取得まで行いました。
当時はまだ紙とインターネットのハイブリッドが多い申請。
面倒ではあったものの、最後ビザを受け取るためにあの有名な英国大使館の敷地内にはいる機会もあったので、ちょっと面倒、でもちょっぴりウキウキする体験でした。

千代田区一番町に突如現れる、荘厳な門扉。
イギリスを彷彿とさせるその美しい建物は、1929年に英国工務局設計のもと建てられたもので、大使館として建てられたものの中では現存する唯一の戦前以来の建築です。

時折大使館イベントなどで中に入る機会もあるのでぜひ訪問してみてください。


今回、とあることからビザの取得に動いていた私。
また大使館に訪問する良い口実にしようと、軽い気持ちで自力申請を始めました。

ところが色々20年前とは勝手が違って驚きの連続。
まぁ、そりゃそうです。20年も経てば違って当たり前。


ですが、何よりも大きな違いは
「ビザ取得に大使館に行く」
という行為自体が無くなっていた
ことです。


今回、せっかく自力でやったので備忘録として少し残しておきたいと思います。

そして、ビザ申請時に不可欠なVFSという組織を通した申請で、思わぬ落とし穴?にも落ちましたので、未来の申請者方の助けになれば…という思いから書き残したいと思います。


ちなみにここからの記述は、あくまで私が個人的にビザ申請した備忘録&感想であり、正確ではない情報も含まれるかもしれません。
その場合はごめんなさい。ぜひぜひ、正確な情報は英国政府からの情報をご覧ください!


受け入れ先となる学校・企業からの受け入れ証明

まずは、英国で個人を受け入れる先がありますよ、という証明をする必要があります。
例えば学生であれば
「Confirmation of Acceptance for Studies Details」
といったものが学校から発行されます。

PDFなどでこのようなものが送られてきます。

これを得るためには、学校や企業などに、戸籍謄本やその英訳、英訳が正しいという認証が必要

GOV.UKに申請

先ほどでてきた
「Confirmation of Acceptance for Studies Details」
に書かれている情報をもとに、イギリス政府の運営するサイト

ここにアクセスをして、取得したいビザ別に申請をしていきます。

日本の政府関係の書類では、あちこち飛ばされて結局解決せず…みたいなことも多いので、それに比べればかなりわかりやすいことは確か。世界中から移民を受け入れている英国ですから、この辺のUI・UXはかなりストレートでわかりやすい。

申請時、かなり細かく色々な個人情報を聞かれます。

氏名、住所、連絡先情報
パスポート情報(パスポート番号、発行日、発行国)
国籍と出生情報
現在の職業、雇用先、役職は
英国での滞在目的
滞在予定期間
過去に英国に滞在したことがあるか
過去10年間で滞在したことのある国
過去10年間で母国以外で住んだことのある国
英国での滞在先(住所、宿泊施設など)
ビザ申請料金の支払い方法

などなど他にも多数。

中でも骨が折れたのが過去10年間で滞在したことのある国に関する情報でした。

過去に外国に住んでいた時代に日帰りで行った隣国なども含めると数限りなく、さらに滞在日まで正確に記すことがほぼ不可能です。
そして何度もその国に足を運んでいる場合、その回数分書くべきなのか、それとも大体1回として丸っとまとめてしまってよいのか?もわかりません。

結果としてある程度まるっとまとめても大丈夫でした。私の申請したビザの場合は、シンガポール・マレーシアへほぼ毎月行っていましたが、もうキリが無いので初めての訪問時の情報を入れるだけにとどめました。)


とにかく入れるべき情報も多いし、少しの間違いでビザが取得できないリスクを考えると慎重にならざるを得ません。



結局あれこれアップロードしたり、大量の情報を入力するのに4時間近くかかりました。

慣れない作業で、私もノロノロしていたのもあるかもしれませんが、しっかりと時間をとって臨むことをお勧めします。

ビザの代金+英国の健康保険代金の支払い

さて、先ほどのGOV.UKでの申請がひと通り完了すると、ビザの申請料金と、英国で暮らすための健康保険代が請求されます。

■ビザ申請料金

イギリス国外からの申請の場合

• 学生ビザ:490ポンド
• 就労ビザ:719ポンド
• 配偶者ビザ:1,846ポンド

など、一番安い学生ビザでも10万円近くかかります。
(24年9月現在1ポンド190円程度)

■イギリスの医療サービス(National Health Service)利用料
Immigration Health Surcharge(IHS)の料金

・学生、その扶養家族、Youth Mobility Schemeビザの申請者:776ポンド/年
・申請時に18歳未満のビザ・移民申請者:776ポンド/年
・その他のビザおよび移民申請者:1,035ポンド/年

その支払いはカードでも行えます。

支払い中はドキドキ。

たまに外国のサイトで発生する、原因不明の「支払いができなくなる問題」が起こりませんように、と祈りながらの支払いです。
ここまでの申請プロセスが長かっただけに、ここの支払いでつまづいて最初からやり直し!なんてことになったら悲劇ですからね…

ビザ料金を支払うと、
「GWF」で始まる参照番号が発行されます。
ビザ申請や予約の変更が必要な場合に役立ちます
ので、必ず控えておいてください。


終了すると3種類のドキュメントが出てきます。
・ビザ申請時に入力した全内容
・IHSApplication_summary イギリスの医療サービス申請の内容
・チェックリスト

ここで大事なのが
チェックリスト
です。

このチェックリストには「ビザ取得まであと何が必要なのか」がかかれています。

申請するビザによってい違いますが、私が申請したビザでは下記が必要でした。

■チェックリストの内容
・The passport or travel document(ビザのシールを貼るので、パスポート原本が必要ですね)
・A signed letter of permission(未成年の場合に親などが留学させることに同意しているかどうかを示す手紙)
・Your birth certificate or other legal document(戸籍謄本と、英訳、英訳証明)


VFS(英国政府と提携する民間サービス)にアポイントを取る

上記チェックリストが出てきたら、同時にVFS(英国ビザ申請センター)にアポイントを取るように、という指示が出てきます。

こここそが、私が20年前に英国大使館に訪問して行ったことを、大使館に代わって委託されている団体です。

実は民間サービスですが、民間らしさゼロwで、かなりお役所仕事かつ、何が大事な情報なのかわかりづらいサイトなので注意が必要です。


まずはサイトにアクセスして、先ほどの「GWF」から始まる番号などを入力してサインアップ・ログインします。

申請場所選択

日本だと、東京か大阪の2箇所のみしかありません。
東京は汐留にあります。
これは対面で行くよりほかの道はなく、かならず大阪か東京のセンターに行って申請をすることになります。

訪問日時選択

私が申請した時は比較的日時に余裕もあり、2日前、3日前でも選択できる時間帯が多くありました。

ドキュメントのアップロード

サイト経由でもアップロードができます。
が、サイズや形式に細かい規定があったり、とちょっと不安もあったので、現地で現物を持っていくことにしました。

プレミアサービス

下記のようにプレミアサービスが出てきます。
VFSのサイトの大きな欠点として、全ての情報が並列で書かれていて、
・絶対に必要なアクション・情報
・あったらより良いアクション・情報
がまったくわからないのです。

このプレミアサービスもそうでした。
それぞれがどのような意味を持つのか、よくわからない。だけど選ぶとお金だけは取られる…。
非常に不親切なサイトです。

私が選んだのは
Document Upload Assistance
Courier Return
Notification service
の3つ。

この中で、必要だったのはCourier Returnだけでした。

Document Upload Assistance
まず、必要書類を持って約束の時間に行くと、
ドキュメントをアップロードできる機械がおいてあります。

このアシスタントをつけていると、その機械の使い方(コピー機みたいなもので、誰でも簡単に使える)だけを教えてくれる人が立っています。

チェックリストに書かれている必要書類はこれで全部揃っているか、など一番欲しい情報は一切答えてくれません。
「私はアップロードの仕方を教えるためだけの役割なので、質問には一切お答えしません」
と機械のように冷たく(むしろ機械のほうが親切かも?)何を聞いても
同じ言葉を繰り返すだけでした。

このようなサービスがなくても、普通に機械さえあれば誰でもアップロードはできますので、これは完全に不要なサービスでした。

Courier Return
これはやってよかったサービス。
わざわざ汐留までビザのシールを貼ってもらったパスポートを後日取りに行かなくても、ゆうパックで郵送してくれるサービスです。

Notification service
これこそ、200%いらないサービスでしたw
ビザ申請の進捗についてSMSでお知らせする、とあったので、何かアディショナルな情報が送られてくるのかと期待していたら、
・申請完了
・ビザ発給完了
というお知らせが2回、携帯に来ただけでした。

しかもそのお知らせ、こんなサービスを頼まなくても全く同じ文面が無料でメールアドレスに送られてきます。
たとえ数百円でも、まったくの無駄なサービスにお金を支払ったことは残念です。


下記の書類を持って汐留へGO

通常、ビザ取得には2-3週間がかかるとありますが、実際には8月1日に申請して、8月8日に発給。
1週間でビザがでました。

やったー!




(なお、これはあくまでも個人として備忘録的に書き記した情報ですので、誤りなどが含まれる可能性もあります。そのため、質問等をお受けすることもできません!ご了承くださいませ🙇‍♀️)

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