スマイルカーブ説明
こんにちは!Jです。
実践オプション取引を終了しましたので今後は日々の相場考察や保有ポジションの解説などをnoteしていこうと思います!
そしてオプションの最重要項目であるボラティリティの観察はエントリータイミングを図る上で必須事項でありそのツールとして存在するのが「スマイルカーブ」です。
いつもTwitterで共有しているあのチャートを共有して説明していきますね。
まず、ATMを挟んで右がコール、左がプットのIVです。そしてオプションは権利行使価格ごとに独自のIVがあるのでそれを繋ぎ合わせたのがスマイルカーブです。なんとなくにっこり笑っているように見えるのとからそのように命名されています。
スマイルカーブの特徴をまとめます。
スマイルカーブは左右均等ではなく左上がりの曲線でコール・プットともにファーになるほどにIVが高くなっています。
これまでにIVはHVと異なりリアルな投資家の心理を表しているという話をしましたが、これがスマイルカーブに表現されています。
つまり、現物株を保有している投資家にとって株価の急落・暴落は常に心配しないといけないことなので多少理論値よりプレミアムが割高だとわかっていてもプットを買って備えておこう。ということです。
そしてATMから遠くなるプットほどプレミアムは安くなるので、掛け捨て保険を購入する心理のように支払うプレミアムが安くて済むなら買っておこうという理由でファープットが買われるのです。そのためIVも上昇するためこのようなスマイルカーブの形状となるのです。
あくまでスマイルカーブの形状を作っているのは投資家である事を覚えておきましょう。
次に日経平均の値動きとスマイルカーブの動きを共有します。これはとても大切な事なのでぜひご記憶ください。
・日経上昇でコールIVは低下・プットIVは上昇。
・日経下落でコールIVは上昇・プットIVは低下。
下記に日経上昇時のチャートを共有します。
このような動きを「スライド効果」といい、相場参加者の心理状態としては「予想範囲内」となります。レンジを形成してゆっくり上げ下げしているようなイメージです。
しかしながら、予想外の暴騰や急落ではコールもプットもヘッジ買いや売っていたオプションの買い戻しによりIVが上がるので注意が必要です。
特に、下記のように日経の予想外に大きな急落はコール・プットいずれのIVは上昇します。
このように本来は下がるはずのプットIVが上がり、点線の前日と比べてポコッと上に浮かんでいるIV全面高の状態を「浮遊効果」と呼びます。
そしてスマイルカーブは時間的な経過で満期が近くなってくると形状が急激になる、つまりファー側がぐぐぐっと立ってくる現象があることを覚えておきましょう。
これでスマイルカーブについての説明を終わります。
以上。
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