生物を使った芸術「バイオアート」から感じる気持ち悪さ…
皆さん...!!こんにちは!
デアです!
今日は、
生物そのものを表現として用いる芸術、
「バイオアート」について紹介します!
ちなみに、
ここから下は閲覧注意です!
いきなりすいません…
少しだけ気持ちをざわつかせるような作品がでてきます🤢
今、美術手帖の
「バイオ・アート」という本を読んでいるのですが…
とにかく、気分が悪くなる(~_~;)
というのは..
見た目もそうなのですが、
生命の倫理についてすごい考えさせられるからなんですね...
今回は中でも印象的だったバイオアートの作品を3つ取り上げたいと思います( ̄^ ̄)ゞ
心の準備は大丈夫ですか…?
〜⚠️グロ注意⚠️〜
1.「ゆえに我あり」 シャーロット
うわっ…😨
序盤からすごい物をお見せしてしまいました…
これは、制作者のシャーロットさんのお尻から皮膚細胞を取り出して、それをIPS細胞に変化させ、ご存知の通り、様々な細胞に分化させることができるようにしたのですが…
"その細胞は一体、シャーロットさんなのか?"
ということを問いかける作品です。
つまり、
自分から分離したその細胞は一体、"誰"なのか?
ということを考えさせるわけです。
自分から作られた細胞なのに、
それを証拠づける要素(その人の記憶)などを
持っていないため、こういった問題を生んで
しまうんですね…
匿名性のある科学論文にある細胞とは違い、
"誰の"細胞から作られたかわかっているのに、
持ち主から切り離された途端、
"他者"のように感じてしまうという…
なんとも考え深い作品です。
2.「親族」 ピッチニーニ
「え!?どうなってんの…!?」
これはピッチニーニさんの作品で、
森美術館の「未来と芸術展」にもありました〜
人間なのかオラウータンなのかわからない
キメラのような生物の彫刻が、私達に…
再生医療が作り出す
"生物の危険性"について提示しています。
IPS細胞を使って人間を作るプロジェクトが
提案されているそうですが、
IPS細胞単体では臓器などの丸ごと大きな物を作ることはできないそうです。
そこで、動物の体内を利用してIPS細胞から
人間を作ることが考えられているそうですが…
ピッチニーニさんの作品はその悲劇的な結末を
作品で表しているようです。
動物から子供を作ることは
上のようなハイブリッド生物を作り出してしまうのではないか…?
こんな現実、私は望んでいません😭
3. 「ヤギ男プロジェクト」 トーマス
最後に紹介するのは、こちら!
「何やってんだ?このおじさん!?」
驚きますよね…
これは、
人間をお休みして、ヤギになってみたという
とんでもないプロジェクト。
仕事もパッとしないし、恋人にも怒られて…
ついに、
彼はヤギになることを決意したのです
決しておふざけの作品ではありません(^_^;)
本物のヤギになるために、
人工装具で4足歩行ができるようにし、
五感や思考も電気信号を使って、ヤギの脳に
近づけて、人工胃腸まで…
あらゆる手段を尽くして、本物のヤギに
自分を近づけたのです。
(人工胃腸とかどうやって取り付けたのか考えると..おふっ..)
この作品は、
自らヤギを体験し、ヤギの情報を得ることで、
蔓延した副次的な情報だけで
判断する現代社会を挑発しているのです。
やりもせずに、知ったかぶりをしている人、
周りにいませんか…?(はーい!汗)
皆んながヤギになれ!ということを言っている
わけではないのですが、
いつまでも分析とかせずに行動しようぜ!
ということを訴えている作品だと思います😌
それは社会だけではなく、
科学に対しても同じことだと考えます。
ちなみに、ヤギになるまでに作られた
徹底的なリサーチ結果はイグ・ノーベル賞を
受賞しました。
"行動力の化身"って感じです:(;゙゚'ω゚'):
4. おまけ ????
こんな感じで、
バイオアートは生命について考える上で、
アーティストによる千差万別の表現方法があるわけですが....
ん!おまけ!?
まだ紹介するのかって…?
♩残酷な〜天使のテーゼ〜
♫少年よ神話にな〜れ〜♪( ´θ`)
あ…見せてしまった…
パトスがほとばしってしまった…
最後のおまけは完全に私の趣味です😓
「エヴァンゲリオン」ですね!
「エヴァンゲリオン」を見たことがない方も
この機体を目にしたことがある方は多いのでは
ないでしょうか…?
実はこれ、
最後(3枚目)の写真でおわかりだと思いますが、
血は流すし…生命体のように泣き叫ぶし…
ロボットじゃなくて、人造人間なんです。
人造人間を人間がうまく制御、コントロール
するために、装甲板が付いていただけなんですね。
先ほどのバイオアートの作品とは違うのですが
人間の"生命をコントロールしようとする欲望"
が見えてきます。
エヴァンゲリオンに限らず、数々の作品で
これについては描かれていますが、
どうやっても生命の暴走は止められない
という人間の無力さが見えてきます。
エヴァンゲリオンの機体も何度も暴走を
繰り返しては手に負えなくなるという意味でも、そう考えてしまいますね。
(主人公の心境は置いといて…)
まとめ
いかがでしたか…?
気持ち悪い!って思った方、多いのではないでしょうか。
その"気持ち悪さ"って何なのか考えてみると..
生命とは決してピカピカで綺麗な物ではない
ということではないでしょうか…?
テレビではたまに、
"生命の神秘"について解説する番組があるわけですが、
生命の綺麗なところだけしか取り上げておらず、上のような生命のグロテスクな一面を解説する番組は少ないのかなと思います。
(主観なのですが…)
人間が来たるべきその時、
生命とどう向き合ったら良いのか..?
そういう時に、
バイオアートの作品は私達人類に
どう行動したら良いのか…?ということを
強烈なインパクトで訴えかけ、考えさせます。
ただ、バイオアートで訴え続けるだけでは
議論しか生まないため、
中には、制作者本人が積極的に人々の意識を
変えようと努めることもあるそうです。
意識を変えることは難しいことです😞
それでも、バイオアートを含めたアートには
意識を変えるための"きっかけ"が詰まっています。
そのほんの一部を今回は紹介しました。
私もこれらのアートの考え方を大事にして、
サイエンスアートの世界に関われるよう
にしていきたいです。
記事の最後に、
私の高校にいらっしゃった、
イラク戦争など数々の戦乱の中、
ジャーナリストとして活躍された方の言葉を
引用致します。
「人間は一年に一回は血を見ないとダメです」
血を見ることで、生命の尊さや儚さを感じる。
生命のグロテスクな一面を見ることの大切さがこの言葉には込められていると思います。
〜〜〜 〜〜〜
重苦しい雰囲気で終わってしまいますが....
これからも皆さんにサイエンスアートに関する
情報や自身の気づいたことについて投稿して
いきます…‼︎
スキ、コメント、フォローしていただけると、
今後の励みになります…‼︎
それでは、またお会いしましょう!
《参考文献》
1.「美術手帖 バイオ・アート」
読み応えがありすぎて、何度も読み返しています…‼︎
これからもこの雑誌に影響されていくのでしょう(笑)
2. 「バイオアート」
〜バイオテクノロジーは未来を救うのか〜
バイオアートの作品がたくさん載っており、
読んでて飽きないです。
文章というより、写真を楽しむための本ですね。
デアッ‼︎
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