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レディーボーイとヤっちゃった話
ドイツで働き始めて早くも半年が過ぎた。
この国では半年働くと約一ヶ月の有給が貰える。
32歳にして人生初の有給をどう過ごすか。ずっと考えた末にアジアに行くことにした。
理由は中高の同級生と久しぶりに会いたかったのがある。
ミャンマーで働き始めた彼とドイツに来てからよく電話をするようになった。
彼はもうアジア各国で仕事をして10年近くなる海外の生活のプロ。
学生時代にヨーロッパも旅していたので、彼からヨーロッパの話を聞き、感動して「いつかヨーロッパで生活してみたい」と思うようになったきっかけを作ってくれた。
そんな彼にドイツに来て、いかに生活が大変か。
海外で生活してる者同士じゃないと分からないことを“先輩“に聞いていた。
そんな彼と話すうちにミャンマーという国に興味を持つようになった。
元々、タイが大好きで事あるごとにタイの魅力を語っていたので4年前に彼を訪ねてタイに行ったほど、僕は彼に影響を受ける。
あんなにタイが好きだったのに何故今回はミャンマーを選んだのか。
タイを超える魅力がミャンマーにはあるのか?全く持って謎の国、ミャンマーが頭から離れなくなった。
そして、2月6日にドイツを出て約20時間!!のフライトでまずはタイ入り。
因みに僕のボスは日本人でなかなかドSな方なので6日のフライト時間ギリギリまで働かされました。。
そんなこんなで、まずは4年ぶりのタイへ。
スワンナプーム空港に到着した瞬間、アジアの匂いともやっとした風が僕を包んだ。
「ああー!アジアに帰って来たんだなー!!」
本当にこの生温かい風が興奮させてくれる。
4年ぶりに彼と空港で待ち合わせて軽くビールを飲む。最高だ。
しょっちゅう電話で話していたが、いざ会って話すのとはまた違う。
お互い年を取ったなーと思うけど、中高の同級生と30を越えて海外で飲めるというのは本当に幸せなことだと思う。
何もかもお互いのことを知ってる人が一人でもいるだけで安心感が違う。
少なからずドイツで一人で生きてきたので、本当にそういう友人がいるだけで嬉しくなるのです。
彼と軽く飲んで、もう一人の同級生が日本から合流するので待つ。
そう、軽い同窓会をタイで行った。中高の同級生3人で海外で同窓会が出来るなんて素晴らしい人生だと思う。
彼とも合流し、そのままパタヤに行くことに。
初めてのパタヤ。パーティープレイス。
久しぶりのタイ。久しぶりの再会。パーティープレイス。
もう僕は金なんか気にするものかと思い、至るところで飲みまくり金を使いまくった。
男が3人集まったら最後はやっぱり女の子のお店へ。
期待がどんどん膨らむ。
可愛い女の子と一緒にお酒を飲んでホロ酔いになって、いざホテルへ!!
友人二人もめちゃくちゃ可愛い女の子と一緒に腕なんか組んでお店を出る。
あれ?俺は誰も横にいない。
そうだ。別の店で女の子から電話番号を貰ったからこの店ではあえて女の子を選ばなかったんだ。
ちょっと飲み過ぎたな。
そんなことを考えながらタクシーを捕まえて、みんなでホテルへ戻る。
俺だけ一人だけど、気にしない。大丈夫。俺は電話番号が、、、、無い。
大切な電話番号が書かれた紙を失くしたのだ。
こんな悲しいことがあるのでしょうか?
友人二人にも散々お酒奢って女の子とくっつけたのに、俺だけ一人でホテル。
隣の部屋ではきっと友人が女の子とイチャイチャしてる。
涙が出そうになった。けど、しょうがない。自分の責任。
このままでは終われない!そう思い僕は一人でまた街へ繰り出した。だがもう2時を過ぎていて、さすがのパタヤもお店が閉まって空いてない。
電話番号をくれた女の子のお店がどこかも覚えてない。ヤバい。
しかし、一軒だけ細々とやってる寂れた店があるではないか!
迷わず飛び込む。タイのおばちゃん達がビリヤードをしてる。
もうこの際、おばちゃんでもいいや。そう思っていると、奥からスタイル抜群おっぱい最高の美人のお姉さんが出てくる。
彼女に事情を説明すると優しく
「一緒にビリヤードをしようよ!ビールも私が奢ってあげる!」
と言うではないですか!これは遂に運が俺にキテルと思った!
軽く1時間ほどビリヤードをしながらお酒を飲んで、彼女のオススメのレストランへ。
なんだか夢を見てるような雰囲気の素敵なローカルレストランへと連れてってくれた。
そこでも女の子が奢ってくれ、一緒にホテルへ行こうかという話になった。
こんなに話がうまくいくのかと。やっぱり外に出て良かった。
そんなことを思いながらホテルへ。
ベッドに二人で入り彼女が裸になる。
でも、何かがおかしい。
下に違和感がある。よく考えると声も低い。
そう、東南アジアと言えばレディーボーイ。
彼女は“彼”だったんです。。
しかも僕の“僕”より全然デカい。ビックリして、声が出なかったけど、酔っ払ってるのもありノリで楽しむことに。
一生忘れられない思い出が増えました。
そして朝起きたらクレカと現金が無くなってました。
チェックアウトをするためにロビーに行くと友人二人が楽しそうに昨日のことを話してる。
「こいつら、人の気持ちも考えないでこの野郎」
レディーボーイとの一件をまだ受け入れられない僕は腹が立って、一人でバスに乗ってバンコクへ帰りました。
バスの中で昨日のことを一人でずっと考えてました。
そう。確かに昨日は現実に起きた出来事。
しかし、せっかく久しぶりに友人と再会して、このまま彼らを置いて行っていいのだろうか。
そんなことをずっと考え、心を落ち着かせ
「これがタイなんだ」
そう思い、彼らとまたバンコクで待ち合わせ謝罪し、許してもらいました。
色々なものは失いましたが、やっぱりタイは最高な国です。
次はラオスの川下りで、イスラエル人が死にそうになったのを助けた話をしようかと思います。では。