「はじまりはいつも雨」とか恋とか
私がASKA さんと再会したのは、
一年半ほど前の蒸し暑く汗が滴るような
7月の夜でした。
その頃の私は人生の迷路の奥に入り込んで
ボロボロの靴で歩くことに疲れていました。
二度と恋をすることはないだろう
深い霧の中で、そんなことを考えていたような
気がします。
そんな時に偶然目にしたのが、apbankでの櫻井
さんとの共演のyou tube での
「はじまりはいつも雨」です。
何年ぶりかの再会でした。
目を閉じて歌うASKA さんは、誰かを思い浮か
べているかのようで、色気と切なさのオーラに
包まれていて、そこからASKA さんの世界に
どっぷりはまっています。
苦痛だった通勤時間が、ASKA さんのライブ映
像を見る大好きな時間に変わり、
寝る前に聞くASKA さんの歌がその日の
私を癒してくれました。
恋をすると世界が美しく見える。
雨の雫石さえも宝石のように輝いて、
雨は二人を包むシャワーのトンネルになる。
逆に失った時は
生きる意味さえ無くしてしまい、
全てが灰に覆われどしゃぶりの雨に何もかもが
流されてしまったような世界になる。
恋をすることは幸せなこと。
そしてそれと同時に
恋をすることは、哀しいこと。
「はじまりはいつも雨」は、そのどちらの側面
も感じさせてくれる短編映画のような、珠玉の
ラブソングです。
歌詞はどこを切り取っても美しい。
二人は、水のトンネルを抜けた後、
きっと部屋で、身体や髪をふきあって、
温かいシャワーを浴び
ひとつになった。
私にはそんな初々しい恋人の姿が見えてきま
す。
ASKA さんのラブソングは、とても官能的。
きっと多くの女性ファンは、
ASKA さんを自分の恋人に仕立てて、
聞いているのではないでしょうか。
わけもなく君が消えそうな気持ちになる
失くした恋達の足跡をつけて
ASKA さんには、この恋より前に失くしたくな
いのに失くしてしまった恋があったこと、
そして、その恋の相手をとても大切に思ってい
たこと、今までASKA さんを遠く遠くに感じて
いたのに、この歌詞を聴いてから、ASKA さん
を等身大の男性として身近に感じるようになり
ました。
ASKA さんは天才で男前で誰もが憧れるような
存在です。
私とは天と地ほど違う。
でも、この歌詞を聴いた時に自分と
同じ気持ちなんだ、そう心から思いました。
私はASKA さんの恋愛観が大好きです。
恋とは、美しくて儚いもの
水のトンネルのように
君の景色のように
だからこそ、恋をすると人は夢中になってしま
うのかもしれません。
そして、この歌を10月に久しぶりにテレビで、
熱唱されるASKA さんを見て、とても感動
したのですが、
ASKA さんの歌を聴いたというより、
ASKA さんの若かりし頃の恋の物語を
見せてもらった、そんな気持ちになっていまし
た。
声だけでなく、ASKA さんの姿を見ながら
聴きたいナンバー1ソングかもしれません。
素敵な企画をしてくださったs.e.i.k.oさん
ありがとうございました。
読んでくださりありがとうございました。