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過去の製作車両② (後編)

こんにちは。
前回に続きジョグアプリオのカスタム車両の紹介です。

前回カスタムにあたりこだわりたい3点を紹介しました。
今回は実際の制作過程を紹介します。

①上品な雰囲気にする
ここに関してはカスタムというより雰囲気の話になるのですが、車両のコンセプトにしたのがジブリ映画の「紅の豚」です。
この映画の主人公が乗っている紅い戦闘艇が好きでそのイメージで作製しました。朱色の塗装にイタリアカラー、ステップには木材を使用して豚感をだそうと試みましたが、恐らく誰にも伝わらないこだわりとなりました。

サイドモールのイタリアカラーがお気に入り

②乗車姿勢を前傾にする
こちらを実現するため、シート手前のフレームを延長する事にしました。
それなりの強度が必要でしたので差し込み溶接と補強を入れました。
1番強いのはハンドル下のフレームからシート下まで斜めに補強を入れるのが良いと思うのですが、デザイン的にそれはしたくなく出来るだけ形を崩さない方法をとりました。最終的に200mm程延長しました。

フレーム加工の様子(ここから更に補強を入れて終了)

その他エンジンハンガーの作製とスクーピー外装を違和感なく付けるためシート周りのフレームを短縮や位置をずらすなどの加工を行いました。
この外装関係を決めるのが物凄く大変でした。
カウルの短縮やフレーム延長に伴い、サイドモールの延長など隙間をうまく埋めるのに苦労しました。

片持ち風エンジンハンガー

③車高を下げるだけではなく上も詰める
ハンドルの高さを出来るだけシートの高さと合わせたい。
バーハンドル化をする事である程度はハンドル位置を下げられるのですが、それでも足らず、ステムシャフトを詰める事にしました。
幸いフレーム形状が加工しやすい形でしたのでシャフトを30mm程詰め、ステムポスト?(フレーム側)も同じ長さ詰めました。
結果的にノーマル状態に比べるとかなりハンドル位置は下がったのですが、外装のバランスを取るにあたり、シート位置がどんどん下がっていってしまい結局シート高さに合わせる!という目標は叶いませんでした。

もう少しハンドル下げったかった。

以上が特にこだわりたかった3つのポイントになります。

それ以外には、フロントホイールを4.5jにするにあたり、ワイドフォーク、ダックスハブの取り付け、フロントフェンダー作製などもありました。
リヤタイヤは7jでモンキー系のpcd90(だったかな?)を履きたかったのでハブを自作しました。
最終的にほぼ全てを作り直すという事になり、中盤からはほぼノイローゼ状態での作業となりました。
作業を始めてから完成まで約2年かかる結果となりました。
途中何度か挫折しそうになりましたが何とか完成まで持っていくことができました。
折角でしたのでカスタムショーに出してみようと「フェンダリスト2024」に出展しました。
流石に全国から集まるイベントでどの車両もレベルが高く終始緊張しっぱなしでしたが、なんとアワードまで受賞する事が出来ました。
完成まで苦労が多かったですが報われた感じがしました。
もう一回やれと言われると二度とごめんですが凄くいい経験になった1台でした。

思い出です

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