【40000文字以上】ロストマニアによるロストカイオーガの教科書
〇 はじめに
◆このnoteを書く理由
こんにちは、こんばんは、じゃすみんです!(@jasmine_SW_)
ロストを死ぬほど擦っているポケモンカードプレイヤーです。
まずはじめに、今回のnoteを書こうと思った理由は3つあります。
1つ目
最近ロストカイオーガを使用する方が増えてきた印象があります。
私自身ロストアビス発売以降、ずっとロストを擦っており、CL宮城にもロストカイオーガをもっていった経験もあるためロストカイオーガの紹介、解説を行いたかったから。
CL、JCSでもこのnoteを参考にロストカイオーガを使ってほしい!
2つ目
以前、ロストカイオーガについてのnoteを2回ほど書いており、その中でいただいた質問はすべてDMや通話で回答、解説しているのですが、新環境になってDMが多くなってきており対応が大変になってきたため、回答となるような最新版のnoteを書こうと思ったから。
3つ目
私のロストカイオーガの派生が見られたり、ロストカイオーガのnoteを見ても私のnoteに書いていたこと参考にしているな(文章が似ている)ということもあったので、一度このタイミングでちゃんと自分の意見を文に起こしたかったから。
このnoteは、CL、JCSやシティリーグ、他にも大会等でカイオーガを握る方々のためにがっつりロストカイオーガに関する知識をまとめました。
(デッキ解説、ダメカンのバラマキ方、対面での戦い方、効果処理の順番、ロストするカード、はなえらびまで)
目次を見ていただけると幸いです。
これからロストカイオーガを握ろうと考えている初心者の方にもなるべくわかりやすくまとめているので、まずは無料部分だけでもよんでいただければと思います。
また、このnoteは前回、カードラッシュCSの時に書いたnoteの改訂版という認識をしていただければと思います。
内容として一致する点もありますが、先攻後攻の概念から、レシピ、戦い方まで、新環境に合わせて大きく変化しているので、なるべく新しい知識を書き入れようと努力しております。まずは無料の部分だけでも読んでいただけたら幸いです。
(前回よりも文字数も増え、備忘録の部分が少ない分、内容は濃いです)
このnoteを読むことで、ロストカイオーガが簡単に回せるようになったり、すでにロストカイオーガを使用している方々もより深くロストカイオーガについて学べるように、めちゃめちゃ話を掘り下げております。
みなさんのロストカイオーガのプレイング速度を上げるとともに、勝率まで大幅に上げることを目標にnoteを書かせていただきます。
◆ロストカイオーガでの戦績
参考程度に、レギュレーションが変更になってからのロストカイオーガで出た大会の戦績を書き記しておきます。
色んなロストを握っている分、ロストカイオーガで出た大会数がものすごく多いわけではないのでその点はご了承ください。(追記:ロストカイオーガでの出場回数も結構増えました)
自分に言うのもなんですがほとんど予選落ちがなく、成績のアベレージは高いのかなと思います。
安定した構築が好きなのも関係しているのかもしれません。あとはロストを死ぬほど擦っているため、練度にはそれなりの自信があります。
予選落ちした大会はCL宮城の5-3と、ポケポケCSの4-2(16位上がりで18位)のみだと思います。
カードゲームである以上ある程度の上振れがほしいなと。その運がないばかりに全勝優勝!みたいな成績が収められていない印象です。
負けた試合のほとんどは、もうどうしようもない事故だった記憶がほとんどです。
一般的なロストカイオーガよりも、安定に寄せているはずなんですが。。これがポケモンカード。
ある程度のゲームメイクができた試合で、落とすことはほとんどありませんでした。CLのときのインテウーラオス戦、モミですべてを失った試合だけは脱帽でした。
他の自主大会やシティリーグS3では、ロストジュラルドンや封印石ロストなどを主に使っていました。
ある程度行きつくところに行きついた感があるので同じ構築をずっと使っています。もちろん、色々試したりはしています。
カイオーガを握らない人の理由に、「ギミックがバレていると。。」という話をよく聞きますが、正直関係ないと思っています。
同じ構築を擦っているせいで、最近は60枚特定されて戦うことも少なくないですが、関係なく戦えていますし実際に自主大会でも勝つことができています。
結局うまいひとは最初からカイオーガであることをケアして動いてきますし、このデッキタイプは特性ロック以外の対策方法がないので、関係ありません。
〇 ロストカイオーガの強み
解説に移る前にまずは、ロストカイオーガというデッキタイプについてお話しさせてください。
◆ロストデッキ
一口にロストといっても、一般的にロストはめちゃめちゃ型があります。
ロストギラティナ
かがりざ型(かがりざ)
マフォクシー型(かがりざ)
封印石型(ゲッコウガ)
ザマゼンタ(ゲッコウガ)
ロストカイオーガ(ゲッコウガ)
ロストジュラルドン(ゲッコウガ)
ロストヌメルゴン(ゲッコウガ)
他、悪ロスト、ロスト〇〇等々。
それぞれもちろん長所もあれば短所もあります。
正直、型が多すぎてそれぞれの長所短所をすべて説明するのはものすごく大変なので、他のデッキタイプと比較してロストカイオーガの特徴をお話していきます。
◆ロストカイオーガの特徴
ロストカイオーガの特徴は以下の通り
序盤多少事故っても、最後に捲れる
ツツジが怖くない
他のロストデッキに比べるとデッキに枠がある
プレイングが難しいといわれている
まずは、1つ目の「最後に捲れる」という点。
簡単に考えてみてください。
Vstar3体分、280×3でHP840を削れることができれば、ゲームには十分に勝つことができます。
カイオーガはアクアストームによって1ターンに、最大250×2、合計500の火力を出すことができます。
残りは340、かたきうち220とロストマイン120でちょうど、340。つまりで2ターンで十分です。
これはあくまで理論上ですが、攻撃のターンは3ターンのみでゲームを終わらせることができる性能です。
さらには、こちらはサイドが1枚ずつしかとられません。
約7ターン、ゲームが行えます。
つまり、足踏みするターンが4ターンあっても勝てるという計算になります。
上記は割と極端な話ではありますが、かがやくリザードンだとしても火力が250であることを考えれば、他のバレットのデッキと比べると火力には申し分がありません。
他のデッキは、序盤にこけるとサイドレースで追いつけないのが目に見えてわかりますが、ロストカイオーガは最後まで勝ち筋を追えることが多いです。
例え相手が特性ロック系であっても、ロストカイオーガは勝てる可能性が他に比べてダントツに高いです。
次に、2つ目の「ツツジが怖くない」という点
この長所は正直、ナンジャモの登場により、強みとしては薄くなってしまいました。
Vデッキに対しては、カイオーガは最後に一気に4枚取りをすることが多いので、ツツジの圏外から試合を終わらせることができます。
ツツジの採用が減ったとはいえ、ツツジに強いのはメリットであるため一応書かせていただきました。
ナンジャモの場合でも、理不尽な1,2枚ドローを強いられることもないので、ナンジャモに対しても、ある程度の耐性があるのはあると言えます。
3つ目の「他のロストデッキに比べるとデッキに枠がある」という点
これが一番大事な説まであります!
大火力はそのままに、意外とこのデッキはカスタマイズの余地があります。
進化ラインを入れる必要もないですし、攻撃回数が少ない分アタッカーも少なくて済みます。
その分ボスの指令の採用枚数を抑えることができ、空いた枠でデッキに個性を出すことができます。
安定に寄せるか、大型を見る構築に寄せるか、ミラーを見る構築に寄せるか、メタに寄せるか、このカスタマイズができるため、ロストカイオーガというデッキタイプは長い間環境に存在しています。
最後の「プレイングが難しいといわれている」という点
私としては、特別プレイングが難しいとは感じません。
エネルギーの管理等は慣れがあるかもしれませんが、これにはコツがあると思っています。
このnoteの中で伝わるように書き上げていますので、引き続き読んでいただけると幸いです。
◆現環境のロストカイオーガの評価(2023年6月6日時点)
正直、新弾のクレイバースト、スノーハザードの発売によって、ロストカイオーガの勝率は落ちました。
これは以前から、ロストカイオーガを使用していた方なら感じられていることかと思います。(カイリュー型を除く)
すごいつりざおは確かに便利ですが、なくてもデッキは十分に回せていましたし、それ以上に逆に相手に、すごいつりざおでトラッシュのポケモンを山札に戻されたせいでやまびこホーンで呼べなくなったり、ナンジャモの登場で強力な手札干渉が増えたりと向かい風である印象です。
その中、なぜロストカイオーガが増えているのか。
1つはロスト全体が弱体化したため、相対的にカイオーガが評価されたからだと考えます。
それまで流行っていた、空の封印石型はexの増加により刺さる対面が減りましたし、ベルト型のかかりざロストもVの減少により活躍の場が少なくなりました。
ロストギラティナは、ルギアやロスバレに弱い傾向にあります。
そのため、それらのデッキを利用していた方々がロストカイオーガを使用することになったからです。
そしてもう一つ、環境に蹂躙しているサーナイトに勝ち筋があるから。
正直、ロストバレットを使用してもサーナイトに有利だとは言いにくいです。
ただ、他のデッキに比べるとサーナイトに対しての勝率はよく、勝ち筋があります。
そのため、ロストバレットに流れてきた人がいるのだと考えます。
そして、使うならカイオーガだなと。
肝心の評価ですが、ロストバレットを握るなら個人的にロストカイオーガはかなり評価が高いです。
ただ、1番とは言いません。
なぜなら、環境次第では他のデッキタイプの方か優位に働くことも考えられるからです。
そういった意味では、ロストジュラルドンやロストヌメルゴンの評価も高いですし、意外とフリーザー(ウッウの火力が上がる方)採用のロスバレも強かったり、注目されていない中で勝てるロストデッキは存在していると思います。
ただ、ディンルーの登場だったり、ナンジャモ環境である以上、以前に比べてロストの立ち位置は悪くなったことには違いありません。
◆ロストカイオーガのカイリュー採用について
ロストカイオーガにも型があります。
カイリュー採用型かそれ以外か。
CL愛知でロストカイリューが活躍したことで、ロストカイオーガは大きく分けて2つの型が存在する形となりました。
どちらが強いかの答えを出すのは難しいですが、それぞれ特徴があるので、それをもとに何を重視するかでどちらがよいか個々で判断できるかと思います。
ロストカイリューの長所
森の封印石が採用できるので、動きに安定感がある。
大型デッキに強く出れる。(一部を除く)
この2つがでかいと思います。
まず1つ目の「動きに安定感がある」という点
Vの採用により事故りやすいイメージとは裏腹に、森の封印石の効果スターアルケミーによって、ムーヴの再現性が高まり、ある程度の動きが担保されます。
これが一番の魅力かなと感じます。
2つ目に「大型デッキに強く出れる」という点
主にアルセウスにはかなり強く出られます。
250という火力が連続で出せる性能から、進化前のVであればこちらはワンパンで倒すことができ、カイリューのHPは230であるため、意外と1発耐えてくれます。
ただ、一部を除きます。
例を挙げるなら、ロストギラティナ、ミュウ。
詳しくは、下記の短所の部分で解説します。
カイリューの採用によって、序盤から大ダメージを与えることができるため、展開にはよるもののイージーウィンできる対面が生まれるのは良い点だと思います。
カイオーガを必要としないゲームが生まれやすく、脳のリソースにも優しいです。
ロストカイリューの短所
ザマゼンタと違って有効ではない対面がある。
Vであるが上に、決着が早まる可能性がある。
まず1つ目の「有効ではない対面がある」という点
これは先ほどお話しさせていただいた通り、Vデッキでもカイリューが有効に働かない相手がいます。
ロストギラティナ、ミュウいずれもカイリューがワンパンされてしまう対面です。
カイリューがワンパンされてしまう対面である場合は、非エクでサイドが1枚しかとられないザマゼンタに軍配があがります。
そういう点では一撃ルギアやパオジアン、ミライドンも挙げられます。
確かに先攻2ターン目で先にVやexなどのルール持ちを倒せるカイリューは強いのですが、「序盤にドラゴンゲイルを打てたら」の話であって、もしこちらの序盤の動きが芳しくなかったとき、相手の盤面が整ってからだと、カイリューでは場を制圧することが難しくなります。
さらには、カイリューがワンパンされることによって、サイドが一気に2枚とられます。
これにより、ゲームの進行が1ターン短くなることによって、山札をより早く掘りきらないと最後アクアストームを決めれないという状況になります。
カイオーガを使う上では、ターン数というのは山札を掘れる枚数に直結するため、なるべく、Vはワンパンされたくありません。
一方、ザマゼンタ(カビゴンという択もあります)は、非エクであるが故にどの対面でも活躍できます。
かたきうちの効果の関係上、先攻2ターン目にカイリューのようにルール持ちをワンパンするような火力は出せませんが、非エクである点さまざまな対面で、広く活躍するカードであることは間違いありません。
かたきうちの条件さえ満たせば、220というカイリューにも引けを取らない火力が出るため、デッキの回し方次第では火力不足に陥ることはありません。
何をみるかどういう動きを理想とするかで、カイリューの採用は検討しましょう。
私は、カイリューは一部のデッキに対して、ゲームを簡単にするカードという認識で、ザマゼンタだから勝てないということはないので、多少難しくても柔軟に活躍できるザマゼンタを採用しています。
◆今の環境デッキ一覧(2023年6月6日時点)
個人的な意見にはなりますが、tierで表すと以下の通り
Tier1
サーナイト、ロスギラ
Tier1.5
ルギア、アルギラ
Tier2
ロスバレ、ミュウ、パオジアン
Tier3
ミライドン、インテウーラオス
ルギアやアルセウスなど、ロスバレが苦手とする対面が割といます。
サーナイトやミュウに対してもロスバレは言うほど有利ではないため、そこらへんのデッキタイプに対して強く出れるロスバレの形、それが今はカイオーガなのかなと思います。
ただ、ルギアやアルセウスを重く見るなら、ロストジュラルドンも有効ですし、サーナイトを重く見るならキャンコロスイッチャー型のロスバレも強いです。
広く見れるのがカイオーガなだけで、やはり重要視したい対面がある場合はカイオーガ一択というわけではないのかなという印象です。
〇 先攻後攻について
◆どちらをとるのか
以前は後攻をとって、後攻2ターン目からロストマインをすることを目標にしていました。
しかし、今は先攻を取ります。
理由はいくつかありますが、簡単に言うと後攻を取るメリットが減ったからです。
以前はロストが環境の半分近くを占めており、最強デッキであったため、後攻2ターン目からロストマインを打ち、ロストに強く出るために後攻を選択していました。
しかし、現在はサーナイト、ルギアの率が高く、ロストの割合が以前よりも少ないです。
とはいえ、人気なデッキではあるので自主大会などは多かったりします。
公式の大会での分布は、まとめられているシティリーグの結果からみると、わかりやすいです。
ロスト以外のデッキに対しては先攻を取った方が、自分の動けるターンが1ターン増える分、山札は掘り切りやすくなりますし、最初2ターンかけて準備できる分、動きも安定します。
それに、ロストやサーナイト、パオジアン相手には、先攻2ターン目にげっこうしゅりけんが決まればかなり有利になります。
先攻2ターン目の手裏剣の再現度が高いデッキであれば、この点はかなりメリットですし、お相手にマナフィを置かせるという行為自体もよい要求になっています。
仮にロスト相手に先攻を取ったとしても、先にロストマインが打てれば勝てるため先攻後攻は問題にならないことが多いです。
個人的な話にはなりますが、ロストミラーは自分の使用デッキがカイオーガ型であるないに関わらず、先攻をとった試合でも負けた記憶がほとんどありません。
負けた試合で思い出せるのは、ラッシュCSの最終戦のときに事故してしまったのと、最近のBIGMASICの予選最終戦の時ぐらいで勝率はかなりいいです。
自分が覚えていないだけの試合もあるかもしれませんが、勝率から見るにミラーはかなり得意なんだと思います。
先攻、後攻というよりも構築やプレイングがかなり重要なんだなと最近認識させられています。
この点も各対面での戦い方にて、解説していきたいと思っています。
〇 デッキレシピと採用パーツ解説
さあ、ここから本題に入ります。
ロストカイオーガを解説する上でまずは、デッキレシピから説明していきます。
◆デッキレシピ
デッキレシピは、ちからもち杯以降現在に至るまで使用しているレシピを紹介させていただきます。
1枚も変更することなく、大会に出続けているのでこれが最終到達点だと思っています。
採用カード1枚1枚に着目する前にまずは、デッキのコンセプトをくみ取っていただきたいです。
カードはそれ単体でというよりは、環境との相性はもちろん、他のカードとの組み合わせにより効力が倍増します。
採用カード一枚一枚に狙いがあり、担保したい動きがあります。
とりあえずデッキレシピを見るというより、どういうプレイを目指してこのレシピになっているのかを考えていただけると嬉しいです。
それでは、まずはこのデッキのコンセプトだけお伝えしておきます。
コンセプトは「安定した動き」です。
一般的に安定というと序盤の展開力に着目されがちです。
しかし、このデッキは展開力だけでなく、ロストの溜まる速度、山の掘り切りやすさまで、ロストカイオーガに必要な動きをすべてバランスよく安定して行えるようにデッキを組みました。
ロストカイオーガというデッキは変な事故さえ起きなければ、どんなデッキにも大抵勝ててしまうので、再現性だけをかなり高めようと意識しています。
レシピだけを真似ても同じように扱えないのがこのロストカイオーガというデッキです。
制作者の狙いと動きを皆さんに知っていただいて、このデッキをフルで扱っていただけるように今から解説していきます。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
この先は、このデッキレシピの詳しい解説、不採用カードの理由やこのレシピの改善の余地について、各対面での回し方、ロストカイオーガを扱う上で意識していること、などなど必要な知識を全て詰め込んであります。
目次を見ていただければ、大体どういうことが書かれているのか参考になると思います!!
量と質どちらも含めて、内容には自信ありなので、続きが気になる方は購読していただけると幸いです。
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