見出し画像

【読まないと本当に損します】そろそろ引けそう問題について。1億回試行実験してみた。

はじめに

お疲れ様です。
こんにちは、こんばんわ、じゃすみんです!
私は都内在住、主に東京で活動してる社会人ポケカプレイヤーです。
Twitterはこちら→@jasmine_SW_

今回はデッキレシピの解説とかではなく、ちゃんと理解できている人はあまりいないだろうと思われる情報で、私自身もわからなかったことです。
調べてみようと色々検索してもヒットしなかったため、自分で実験し求めた結果があるのでそちらの共有をしようかと思います。

カードゲームは確率、数字に強い方がうまいプレイヤー!!
皆さんと一緒にお勉強の時間です。

皆さんに問題です!

みなさんに問いかけます

  1. 初手7枚でアクロマの実験が引けなかった。

  2. はなえらび、かくしふだをしてさらに山を掘っても、アクロマの実験が引けなかった。

  3. 縦引きの結果、あなたの手札には「ポケギア3.0」と「ネストボール」があります

ネストボールでポケモンをサーチすれば山札を1枚分圧縮でき、ポケギアのヒット率を上げれそうです。
しかし、これだけ縦引きしてもアクロマが引けないわけなのです。
そろそろ、引けそうとは思いませんか?
果たして、たねポケモン1枚分圧縮できるからと言ってネストボールを使用し、山札をシャッフルしてもよいのでしょうか?
もしかしたら、シャッフルしなかったら、次の7枚の中にアクロマがあるのかもしれないわけです。

みなさんはネストボール使ってから、ポケギアを使いますか?
それとも、縦引き中の山札をシャッフルしたくないからそのままポケギアを使いますか?


という問題です。

「パチンコと違ってこの場合確率は変動しているし、モンティ・ホール問題(あとで説明します)とかもあるし、これネストボール打つべきじゃないのか?」ふいに僕も疑問になりました。

そこで、これについてネットで調べてみたところ、解決するどころかヒットせず、Twitterやnoteでは同じような議論が繰り広げられたまま解決していないものまで見られました。
天下のChatGPT様にきいてみたところ、自分の文章が悪いのか、参考になるソースがないせいかバケモンみたいな数字の回答が返ってくる始末。

カードゲームでしか上げられないような話題ですからね。。

競技視点でカードゲームをやっている以上、少しでも勝ちにつながるプレイをしたいし、このモヤモヤもこの問題も解決しないといけない。
さらには、情報が出回っていないため、この答えを知りながらポケカをすることは、自分の優位性を大きく高められる。
これは自分で解決するしかないとなりました。

別にロスト使わないしなあと思っているそこのあなた!
例に挙げたのがロストであるだけで、これは、ロストデッキに限ったことではありません。

サーナイトデッキでもよく取り上げられる議題ですし、ミュウのデッキでもよく取り上げられる議題になります。
これだけ引いていれば、そろそろ、スタジアム引けそう、さぎょういん引けそう、進化先引けそう、カミツレ引けそう。ありますよね。
どうしても引き込みたいカードがあるとき、縦引きの最中にネストボールを引いてしまったとき、続けてリファインやフュージョンシステムを使ってもいいのでしょうか?
逆にネストボールでせっかく縦引きしていた山札をシャッフルしちゃっていいのでしょうか?(場合にってはハイパーボールやスーパーボールも同様)

これは、かくしふだを使うデッキ、ミライドンデッキでさえもライコウの特性しゅんそくの際にも考慮されます。

この「縦引きした後、そろそろ引けそう問題」は、ポケカプレイヤー、いや、カードゲーマーなら全員が理解しておかないといけない議題であるのです。

さあ、ここから議題について話を掘り進めていくわけですが、今回はわかりやすい例としてロストデッキで話を進めていきます。
しかし、これはあくまで例であって、ここで話す内容はすべてのデッキに共通する内容です。


議題について考える

◆山札に均等に対象のカードが分布している場合

4枚採用のアクロマの実験が山札に均等に分布している場合、縦引きすればするほど次のトップがアクロマの実験である確率は高くなります。
それはみなさん簡単に想像できるかと思います。
デッキの上の方にも下の方にもアクロマの実験があるわけですから、ある程度掘っていけばすぐにアクロマの実験にたどり着けるわけです。

シャッフルがちゃんとできていれば、これで話はすみそうじゃないですか?
つまり、ネストボールで再び混ぜてしまうよりもシャッフルせずにポケギアを打った方がいいという結果になります。
これが結論?

いや、そうでもありません。なぜなら、均等にアクロマの実験を分布させるシャッフルができるのか、そこが次は問題になってくるわけです。
いつまでもたっても、サポート引けない。あのカードが引けない。なんか3枚集まってた。
よくあることだと思います。
つまり、シャッフルは一概に均等に特定のカードを分布させれているわけではないため、この考え方はそもそも成り立ちませんというお話です。

では、他の考え方をしてみましょう。


◆モンティ・ホール問題

みなさんは、モンティ・ホール問題をご存じでしょうか?

モンティホール問題とは?
三つの扉がある。一つは正解(扉の向こうは車)。二つは不正解(扉の向こうはヤギ)。

  1. 挑戦者は三つの中から一つ扉を選ぶ。

  2. 司会者(モンティ)は答えを知っており,残り二つの扉の中で不正解の扉を一つ選んで開ける。

  3. 挑戦者は残り二つの扉の中から好きな方を選べる。このとき扉を変えるべきか?変えないべきか?

最初に扉1を選んでいたとして、扉3を開けてくれました。扉1を選ぶべき?扉2を選ぶべき?

一見残りは2択だから、どちらも1/2で正解であるように見えます。

しかしこれは、どちらも同じ1/2で正解というわけではありません。
実は、自分が最初に選ばなかったもう一つの扉を選んだ方が2倍も正解である確率が高くなります。

なぜか?
わかりやすくいうと、最初に自分が扉を選んでいるときは3択、つまり1/3の確率で選んでいるわけです。
しかし、モンティが残り二つの扉の中で不正解の扉を一つ選んで開けてくれたとき、もう一つの扉が正解である確率は残りの2/3になるからです。

つまり、1/2の2つの選択ではなく、実態は1/3の2/3の選択を迫られているという、知らないと恐ろしいものになります。

僕がこの「縦引きした後、そろそろ引けそう問題」で頭を悩ませる理由になった問題です。
できれば、この先の話が分かりやすくなるので上記のモンティ・ホール問題は簡単でいいので理解しておいてほしいです。

ポケモンカードに置き換えます!
山札60枚をシャッフルしたとき、4枚積みのアクロマがボトム(デッキの底)にある確率は、4/60になります。
7枚初手のカードを引き、アクロマがありませんでした。
次のデッキトップ(デッキの一番上)にアクロマがある確率は、いくつでしょうか?
残りの札が53枚でアクロマがまだ4枚あるから、4/53だと感じますよね。しかし、その初手の手札が先ほどのモンティが開けた不正解の扉と考えると、ボトムにアクロマがある確率は最初の4/60だから、モンティホール問題と同じように考えると、逆にデッキトップにアクロマがある確率は4/53よりも高くなるのではないか?
(先ほど1/2で正解に見えた扉が実は2/3で正解だったように。)

という風に考えることができます。

モンティ・ホール問題がポケカにもこのように応用できるという仮説が正しければ、引けば引くほどデッキトップで引き込める確率は上がるし、ネストボールで圧縮して引き込む行為とそれがどれぐらい差が生まれるのか調べる必要が出てきました。


◆いざ答えを求めてみる

おっと考え方は有力だぞと思って、
自分では計算式が思いつかなかったため、数学が得意そうなポケカ仲間何人かに聞いてみました。
しかし、この理論が正しいのか間違ってるのかすら答えは出ませんでした。

そこで、頭がよかった学生の頃の友人に聞いてみました。
ポケモンカードにガチすぎるだろと話にはなりましたが(笑)
そしたら計算する前に、「あなたシステムエンジニアなんだから、シュミレーションつくって試したらええやん」って言われました。

「ああ~確かに~!」ってなったので、何百万、何千万、何億回も試行して平均確率を求めるシュミレーションを作り、結論を求めることにしました。


前置きが長くなってしまいました。
まずはここまで読んでくださってありがとうございます!
この先は、有料記事になります。

カードゲームをしていく中で、絶対に知っておかないといけない情報ではあると思うのですが、いくら記事を書いたりシュミレーション用のコードを書いたからといえ、500円、600円もとるのも。と思って、レッドブル1本分差し入れをいただけたらとうれしいので、180円に設定しました。
住んでいるマンションを出たすぐそこに、180円のレッドブルが売ってる自販機があります。(コンビニより安い)
これで社会の歯車を頑張らせてください。

この先の内容は下記の通り、
実際にシュミレーションを行った結果と最初の問いの答え、トップアクロマの確率はどうなるのか、シャッフルはよいのかネストボールはうつべきなのかについて結論を出します。
つまりは、引き込みたいカードがあるとき、縦引き中にシャッフルしてまで1枚圧縮しにいくべきなのか。
正しいプレイの進め方について話していきます。
カードゲームをやるなら一生ものの知識になるはず。


ここから先は

5,057字

¥ 180

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?