俺のカノジョになって〜って昭和の話だよ
何故noteを始めたかといえば昔のことをふと思い出したら忘れないように書き留めておきたいと思ったから。
というより
思い出したくなかった過去を思い出してしまったから気持ちを浄化させるために書き始めたのでした。
でもnoteのお陰で
こんな時代もあったなとか
今じゃ考えられないくらい大胆なこと(ほんのちょっとだけどヨーロッパひとり旅とか)してたな
とか
フランス人上司のもとで仕事してた時はバリバリのキャリア志向だったから海外出張とかもしてた
とか
今はこんなのほほんとしている私が昔は夫から
「仕事と私とどっちが大事なの?」
と、よく言われていたなんて自分でも信じられないくらい(笑)
そんな過去の積み重ねがあっての今の私があるんだなと思うとどんな私も私であって愛おしく思いたいと思うに至ったのだと思います。
なので私の記事はなんの役にも立たない還暦過ぎた女の独り言みたいなものです。
前置き長くなりましたが、タイトルのフレーズ
最近思い出したの
「俺のカノジョになって」
と言われたことあったな~って。
夫と出逢うちょっと前にいろいろあったカレ(ヤマと呼ぶ)のこと
私は大学卒業したあと、ある公立高校の非常勤講師と進学塾ではない方の塾講師を1年間やってみて未来ある子どもたちに対する責任が重いこの仕事をなんとなくの気持ちで就いてはいけない職業だと思ったから辞めて都内のとある英国系の貿易関係の企業に就職をしました。
仕事にのめり込めば振られたことなんて忘れられると思っていました。
遠距離恋愛に失敗した経験から、ちゃんと仕事をしようと決めたのです。
大学で英語学んだけど全然喋れるようになれなかったにも関わらず英語を使った仕事がしたかったから外資系ばかり狙っていたらなんとか英国系の会社に拾って貰えました。
仕事は家賃払うために頑張って働いたってくらい生きていくだけで必死だったけどそれでも新しい恋愛したいって思いも大きくてどんな誘いも断らず呑み会は参加、自分からも好きなら好きって気持ちを出すようにしていました。マジで必死だったなぁ。(言葉には出せなかったけど態度でね)
そんな時最初に就職した会社でヤマに出逢ったのです。
ヤマはどこかの会社に出向していたので昼間見かけることはなかったから最初はその存在に気づかなかったのだけれど夕方になると事務所に戻って来るのでこの人いったい何者なんだろうって思っていました。
ヤマが出向先から持ち帰った注文を私の部署に伝えに来た時に近くで見た顔がめちゃくちゃ可愛いくて一気に私のテンション上がりました。
そこからどういうアプローチをしたのか全然思い出せないんだけどヤマは私の部屋に泊りに来るようになったのです。
そしていつの間にか深い関係になっていました。ヤマからはいろいろ学びました。
こんなこともあんなこともするんだ、って今まで味わったことない初めてのこともありました。セッ◯◯って奥が深いんだなって。
突然夜中に
「花火やりたいね」って話になって
コンビニで花火買って多摩川の土手まで行って2人で花火したこともありました。
そんな青春かよ❢
ってこともしてました。
でも噂によるとヤマには年上の彼女がいるって聞いていだけど本人には聞けなくてなんとなくカラダだけの関係が続いていました。
そんなある日ヤマが私に
「オレのカノジョになって」
と言ったのです。
そうなんだ、こんなに密な関係が続いていても私まだヤマのカノジョじゃなかったんだ。
付き合うってどういうことなんだろう
そう言ってもらえて嬉しかったけど。
私はなんて答えたのか覚えてない。というか有耶無耶にしてしまったような気がする。
嬉しかったのは束の間でそのあとの週末、私の母が長野の実家から私の部屋へ遊びに来たのでその時ちょっとした観光スポットになっていた有楽町マリオンのカラクリ時計を母に見せるために銀座〜有楽町のあたりをブラブラ歩いていた時、反対方向から女が男にしなだれかかっていて男は女の腰に腕をまわしてヘラヘラ歩いているカップルを見かけたのですが
男はヤマだった。
アタマ真っ白になった私は
「ヤマさん、何してるの?!」
って声をかけてしまったの。
そしたら女は迷惑そうな顔をして、男はバツが悪そうにしながら何も答えずに通り過ぎた行ったのです。
その後母に
「他人のデートの邪魔しちゃだめだよ❣」
と怒られました。
他人?!
つい最近この人私に
「オレのカノジョになって」
って言ったんだよ。
と、母には言えなかった。
でもカノジョがいるってやっぱり本当だったんだ。
現場を見てしまったらもうどうしようもない。
私はこの日を限りにヤマとは何もなかったことにしました。
そして数ヶ月後にヤマは会社を辞めました。噂で年上のカノジョが妊娠してしまったから籍を入れたとも聞いた。
仕事も変わって子どもできてマジメに生活しているのだろうか。
なんて思うこともなくもう忘れようなんて思わなくてもあっさりと忘れることができた。
ヤマとの時間は何だったんだろう。幻だったのかもしれない。
でもものすごく印象的な人で、あーゆーのが女たらしなんだろうなって私の記憶の中に刻まれました。
一緒にいた時は私を不快な気もちにすることはなかったし、とても楽しい時間を過ごしました。
私はヤマから影響も少なからず受けていました。
森瑤子さんの小説を読むようになったのはヤマが好きな小説家だって言ってたから。
そんなヤマに17年ほど前バッタリ再会しました。今はどうかわからないけど当時は同じ市内に住んでいたのです。あのころのことを思い出して嫌な感情になるかと思いきやとても穏やかに会話を楽しむことができたのです。
お酒を呑みに行く約束もして1度オサレ居酒屋へ行ってサシで呑みました。
その時は私の子どもたちはまだ幼稚園児で、ヤマのお子さんは私立の高校生だったのでいろいろ勉強のこと話していたけど全然まだピンと来なかったのを覚えています。
また何かが始まる予感もゼロで、お互い家族がいてまだまだ子どもに手が掛かるみたいな話で盛り上がりました。
それもまた美しい思い出なのかな。
ヤマは私より1つか2つ年上だったから還暦過ぎてますが、今もひとたらしだとすればイケオジになっているかもです。
また会ってみたいとすら思う時があります。
二股かけられたのに、モシカしたら二股どころではなかったかもだけどきちんと落とし前つけるとあとには引かないみたい。
不思議です。
私の昭和の思い出話にお付き合いいただきありがとうございました。