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2024年10月27日投開票・東京15区衆議院選挙について①~東京15区の変遷と今後の選択肢

東京15区の現状のおさらい

まず、東京15区の現状を振り返ると、木村勉衆議院議員、柿澤弘治衆議院議員、そして山﨑孝明都議/区長が長年にわたり江東区の基盤を築き、そのレガシーが今の混沌とした状況を生み出してしまったという解釈は、揺るぎないものだろうね。

江東三国志と呼ばれる歴代の衆議院議員

ここで、東京15区の歴代の衆議院議員を振り返ると、江東三国志といわれるように、木村勉さん、柿澤弘治・未途さん親子が長い間、江東区の代議士として選ばれてきた。ただ、2009年の政権交代時には、木村勉さんが敗れ、民主党の東祥三さんが当選した。なお、図は1位当選の歴史ですが、比例復活で当選した議員も多く、2009年には柿澤未途さんも当選している。

2012年以降も、秋元司さんと柿澤未途さんが、それぞれ1位当選と比例復活を繰り返し、長い間江東区には2名の国会議員がいた。江東区は、客観的に見ても地下鉄有楽町線の延伸などを実現し、政治的に強い行政区とされてきたが、これらの国会議員の存在も大きかったのだと思う。しかし、その後、選挙といえば「江東区」となってしまったのは、何か因果があるのだろうか?政治はよくわからない。

新たな候補者たちの登場

さて、今回の候補者である酒井さん、大空さん、金澤さん、須藤さん、小堤さんは、これまでの基盤とは一線を画しているように見える。これらの候補は個性があるとは言われていたが、その評価は主にイメージに基づいており、考えや政策面での個性というわけではない。また、全体的に見て、みな中道からリベラル寄りの候補者だ。金澤さんは少しライトサイド寄りのようだが。

江東区のこれまでの課題と政治の方向性

かつての江東区は、水害問題、夢の島のゴミ問題、地盤沈下、最近では保育園対策、豊洲市場問題、地下鉄延伸問題、東京五輪対策といった、イデオロギーよりも地域の目の前の課題に対処する政治が機能していたと感じる。3人全員の活躍があったかどうかは別として、彼らのグループの活躍によって江東区は都内でも「住みたい街」となり、区の価値が向上してきた。そのため、現時点では区の課題が比較的少ない。

江東区民の合理的な選択肢とは?

そうした背景から、江東区民としては、特に変わったことをせず、継続的な路線を取るのが合理的な最適解かもしれない。後付けになるが、大久保区長もそのロジックに沿っているように見える。

今回の候補者を見てみると

今回の候補者たちを見てみると、酒井さん以外は、江東区の政治にはあまり関わってきていない。ちなみに酒井さんは、衆議院議員になる前は江東区議だった。大久保区長のように、なんとなく継続性を担保できるバックがいる候補者を探すと、大空さんが該当するかもしれないが、正直なところよくわからない。

江東区はどの方向に進むべきか?

成熟した区に成り上がった(?)江東区としては、杉並区や世田谷区のように、狭い道や防災対策よりもイデオロギー重視(言い過ぎ?)の政治に転換するとなれば、小堤さんという選択肢もあるかもしれないが、そこまで区民は振り切れていないだろう。一方で、超右派の行政区という新しい流れが多様性の一部として存在してもいいのでは?とも思う。しかし、前回立候補した飯山さんは日本保守党のゴタゴタで立候補できなかったため、その選択肢もない。

いっそのこと、金澤さんがこのポジションを狙うのもアリではないかとも考えた。

国政選挙と区政のつながり

そもそも国政選挙なのに、区政のことを意識しすぎでは?と言われるかもしれないが、なぜかというと、東京都で唯一、衆議院選挙の区割(東京15区)=行政区(江東区)なので、その繋がりが非常に強いんだよね。動画中でも指摘されていたが、東京15区や江東区の選挙は全国区のようになってしまい、「ビバホームって選挙演説する広場なの?」と勘違いされそうだ。2階の味噌ラーメン屋にも行ってあげてほしい。

※写真は、ビバホーム前で応援演説をしていた安部元総理。

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