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ダブルリミテッドの悩み

英語でネイティブと一緒に営業の仕事ができる。でもメール作文していると、aとtheが正しく使えない。。。

今回は帰国子女の僕にとって英語と日本語の悩みをちょっと書いてみようかと思います。

まだ発達途上ですが、自称元ダブルリミテッドの僕は、本を読むことで言語能力が改善してきたと思っています。

僕はロサンゼルスとブリュッセルで育ちました。途中で日本にいたので、5歳までアメリカ、そこから8歳まで日本、その後中学3年までベルギーでした。

高校生の僕は、日本語と英語とフランス語でごちゃごちゃの状態。

フランス語は現地のサッカークラブで適当に使っていた程度。文字で学ばなかったのですぐに衰退しました。なので僕の中の言語の柱は主に英語と日本語。

英語はというと、ずっと文法が苦手で現地にいた時から読み書きが苦手。友達とコミュニケーションをとれればいいでしょうと思っていたので、発音は我ながら綺麗だったと思うけど、今思うと会話の受け答えで成立させてるだけのレベルでした。なので帰国後、アメリカ帰りの友達とかと英語で話そうとするとyeah that sucksとかで英語話せるぜーみたいな雰囲気出してたと思うけど実際は自分の気持ちとか理論的に話せませんでした。

日本語は家族との会話で話せるものの語彙は限られてて、学校の教科書とか先生の話は正直よくわからない。漢字は小学生4年くらいまでしか定着していませんでした。

そうして苦労しながら自尊心を保つためにちょっとアウトサイダーな感じで青春期を過ごしました。でも、正直同級生の友達とはアカデミックな話は全然ついていけませんでした。アルゴアの「不都合な真実」とか一緒に見ても、理解できませんでした。

ダブルリミテッドだから、というよりも個人の性格や能力の問題で「先を考える」能力と「因果関係」が著しくかけていたと思います。つまり、理論的に思考することができなかった。作文も序文→本文→結論みたいな流れが用語としては分かっていても理解できていなかったので、すごい苦手でした。

読書感想文とか作文になると、「思ったことを書いたらいいのだよ」という言葉が苦しかった。今思うと文語に慣れていなかったのだと思います。先生に無理やり読めって言われたり、強いストレスの中で教科書の文字は対面すると文字がふわぁーっとバラバラになっていく感覚がありました。集中してれば文章は辛うじて読めるけど、「思ったことって何?」「1秒でもこの文章と向き合う時間を短くしたい」という状態でした。

時間をかけて、段々と読んだり書けるようになってきたのは本を読むようになったからだと自己認識しています。私は、本を18歳になるまで100ページ以上の活字を読んだことありませんでした。今でも小説は想像が膨らまないのでフィクションは最後まで読めません。ノンフィクションばかりです。

もし、自分のように読書が苦手だという人がこれを読んでいたら、本は世の中に無数にあること、本は気に入らなかったら読み飛ばせるし、適当に読んでもいいということを伝えたいです。少なくとも、僕は学校で出会う文章や本の中からは好きなものはありませんでした。今でもありません。学校で紹介される本はつまらない。

自分にとって救いは、幕末の歴史が無性にかっこいいと思えたことです。坂本龍馬の漫画を繰り返し読んで色々と幕末の志士の名前を覚えていました。18歳の時に3ヶ月に長期一人旅をしますが、その時に偶然バイト先の先輩から暇つぶしになるよということで司馬遼太郎の作品「燃えよ剣」を貸してもらったのがきっかけです。

「400ページの本(借りてたのは上だけ)を読めた!」という自信と、初めて文字を読んでいて頭の中に登場人物の様子が無意識に想像できた快感から「本読んで想像膨らむってこういうことだったんだ!」と感動したのを覚えています。

今では本は欠かせない存在です。ゲームやテレビとは違う、よく調べてまとめられたことが書かれてるものがいっぱいある。何より、それを読めてる自分に自信がつきます。

日本語が人並みに発達したおかげで、今では英語の文法書も何度も読み返せば理解できることができます。

今、30歳を超えてIELTSに向けて英文法を勉強していると、「あぁー、aとtheの使い分けってそういうことだったの!」とESLの先生が言ってることがわかってるかわからないのかもよくわからず、隣の子の解答を盗み見しながらギリギリ合格点をとっていた14歳の自分と対面しています。

人生は何度でもやり直しができます。そしてやり直している最中も、なかなか楽しいな!ということを日々学んでいます。

今日はなんか書いていたら疲れちゃった!僕は日本語も英語もだめでした。英語はまだ一冊しかちゃんと読めたことがありません。留学できたら絶対そこが苦しくなるだろうなぁ。初めて英語の本が読めた時の話もいつか書きたいです。