鎌風(かまかぜ)
てんきごじてんによると「一瞬の風。にわかに起こる強い風。はやて。」
思えば私がハブという毒蛇と沖縄島北部の森の中で出会うまでの生涯は、長い序章だったのかも知れません。
出会った時に巻き起こった興奮とこの「鎌風」の雰囲気が酷似していたので今回のタイトルにした次第です。その時の歓喜の鎌風という興奮と、道脇に生えてた大きなヒカゲヘゴは私と、私の目の前の毒蛇との邂逅を一緒になって心から祝福している様子でした。
蛇の体躯が作るたおやかな肉質ってのはそそるものがありますねぇ。考えうる最高の快感を蛇に与え、蛇から与えられることを許された人類なのでは無いか?私はこれを情欲とは呼ばぬ。信仰だ!!神聖なものであるのだ!!!だから目の前でとぐろを巻くこの美しいことこの上ない生き物と合間見えたいのだ!!
っと、いけませんね。
少々走りすぎました。皆様は何も見ていません。
良いですね?何も見ていません。
・・・・とまぁ、、、、、、かのように、いわば獣的な志向、もとい劣情のようなものを時折蛇にむけてしまう獣の自分の本能を抑制してくれるので、フィールドでは友人と行動するのが吉ですね。安全面からもですが。
私にとってこの蛇は、大袈裟な話はぬきにして「生きる理由そのもの」という存在です。
ひとりぼっちだった私を大いに支え、大いに育ててくれました。
孤独な私に激励の言葉をかけ、隣に寄り添って子守唄を歌ってくれました。
感傷に浸っておりますとここぞとばかりに、目前の女神様から自分の命を賭け金にした、負け確定の悪質で危険なギャンブルを嗾(けしか)けられてしまいますので冷静に。そうです、あなたのご想像の通り隙をつかれてその毒牙でがっぷり、ということです。フィールドで大事なのは「冷静さ」です。
なんとまぁ、本日は来客の多い日ですねえ。
少し歩いた先にはこの大百足。
「自由」というのがどういうことなのかを彼ら大百足は知っています。ヒトはそれを知り得ませんが、それを学び、ヒトに合う別の形に、本物ほどでは無いにしろそれ同等に昇華できます。
再三申し上げますとおり、表現、創造こそが人間が野生を相手に向き合う事ができる最後の鍵だと思います。
時代は移ろうもの・・・諸行無常ってやつです・・・であるので、この文章がのちに、昔のタイムスリップものの映画のように「誰かの手に渡ってそれが読まれる」という偶然とのご縁があるとは到底思えませんが、口を酸っぱくして言い続けます。これだけは、これだけは生きていく限り掲げ続けていたい私の生き様の一つです。
それではキリがいいのでこの辺で。
ごきげんうるわしう。
お楽しみいただけましたら幸いです^^