【推奨】水平線について
水平線について自分の考え方をまとめてみました。
水平線とトレンドラインは全く別物です。水平線は「価格」そのものであり、トレンドラインは「価格×時間」です。
価格そのものにフォーカスした水平線は不変であり、普遍でもあります。裁量スキルが必要ですが「節目」を判断するために非常に有用なツールです。
Q.水平線とは?
自分の考える水平線とは「節目」です。節目は大きな資金が動いた価格の起点であり、買い圧力又は売り圧力の分布を知るための手掛かりと考えています。
Q.なぜ水平線が必要?
売買戦略には①損切り(出口)、②エントリーの根拠(入口)、③抵抗帯or支持帯の有無(障害)の3つの要素が必要であると考えています。
この3つの要素に共通して機能するツールが水平線です。以下、補足します。
①損切り(出口)
トレードをする際、まず考えるのは「リスク」です。自分は基本的には節目となり得るレートをバック(損切り水準)に戦略を組み立てます。先にリスクを見積り、そのリスクを元に損益比&勝率を算出します。
②エントリーの根拠(入口)
自分の売買戦略の基本は「節目」が持つ売買圧力を利用した順張りです。MTF分析による「長期足>短期足」の力関係を利用して上位足のトレンド方向にエントリーします。※詳細は「マルチタイムフレーム分析について」の記事参照。
③抵抗帯or支持帯の有無(障害)
節目はトレンド方向のみならず、トレンドに相反した節目も存在します。これらの節目(障害)の存在は損益比&勝率に影響を及ぼす可能性があるため節目付近のプライスアクションは注視しています。
①〜③に共通するのは全て「節目」という要素が入っていることです。この節目を考察する上で水平線分析は非常に有用です。
Q.水平線の活用法は?
水平線分析によって「節目」を見極めるにはある程度の経験則が必要と考えています。つまり、裁量スキルです。
ここでは簡易的な節目の判別方法を紹介します(裁量判断ではありません)。
まず使用するインジケーターです。
ボリンジャーバンド(以下BB)
設定値:20SMA±2σ(終値ベース)
基本的には全ての時間軸で使用可能ですが短期足になればなる程、節目として意識されにくくなる傾向があるため、1時間足以上での使用を推奨します。
※メジャー通貨推奨。
今回はドル円の4時間足チャートを使用して解説します。
これがBBを活用した「節目」のラインです。青線が支持線、赤線が抵抗線です。
簡単にラインの引き方を解説します。
①BB-2σにローソク足がタッチした後、ローソク足がBB+2σにしたら直近最安値に支持線を引く。
②BB+2σにローソク足がタッチした後、ローソク足がBB-2σにしたら直近最高値に抵抗線を引く。
ではチャートを使って解説します。
画面左端でローソク足がBB-2σにタッチしました。この時点ではまだバンドウォークする可能性があるため、この安値が「節目」になるかは判断出来ません。その後、反発上昇して「a」の地点でBB+2σにタッチしました。
この時点ではじめて節目ライン「A」が引けます。チャートはそのまま-2σに触れはことなく上昇していきます。
次にローソク足がBB-2σにタッチしたのは「b」の地点です。この時点での直近最高値は「B」となり、節目ラインを引きます。
ローソク足はそのまま続落しますが下値には節目ライン「A」が存在するため支持帯として買い圧力が働く可能性を考慮してトレードします。
次は節目ライン「A」が意識されたのか急反発が発生しました。「c」の地点でBB+2σにタッチしたため直近最安値である「C」が節目となります。
また、この上昇で節目ライン「B」の抵抗帯を上抜けています。ダウ理論上のN波動完成となり、この時点で自分は上昇トレンド確定と判断します。
つまり、押し目買い戦略を行います。
続いて、ローソク足が揉み合いを形成しつつ、BB-2σにタッチした「d」の地点で直近最高値「D」が節目ラインとなります。
その後、ローソク足は反発上昇し「e」の地点でBB+2σをタッチします。この時点で直近最安値「E」が節目ラインとなります。
また、この上昇で節目ライン「D」を更新したことで上昇トレンド継続が確定、揉み合いをブレイクアウトして大きく上昇しています。
そして現在値は「f」の地点でBB-2σにタッチし、直近最高値である「F」が節目ラインとなっている状況です。
勿論、これらはあくまでも機械的に節目を解釈したに過ぎませんので絶対的な根拠にはなりません。
また、上図のようにBB±2σに接近はしたもののタッチしていない地点を節目として判断することも可能です。
これらの判別方法はあくまでも目安です。検証作業・経験則を通して裁量スキルを磨くことをお勧めします。
あなたの学習を少しでも加速させる一助になれれば光栄です。最後まで読んで頂き有難うございました。