【重要】エリオット波動について
エリオット波動について自分の考えをまとめてみました。
自分はエリオット波動について詳しい知識はありません。しかし、市場心理を読み解く上でエリオット波動の概念は視覚的に捉えやすく役に立ちます。
Q.エリオット波動とは?
ここではエリオット波動の詳しい解説はしません。「市場心理を視覚的に捉えやすくするための題材」としてエリオット波動の基本形状を利用します。
図中で最も重要なのは第3波の「イメージ」です。理由は第3波が最も伸びる波と考えられるからです。ボラティリティ拡大は損益に直結します。まずはこの波動の「イメージ」を持って下さい。
Q.なぜエリオット波動が必要?
実際にトレードする際、普通はチャートを確認してからエントリーを考えます。つまり、視覚情報が先立ちます。
エリオット波動の基本形状は視覚情報です。要するに誰もが「思考せず取得出来る情報」です。しかし、思考せず取得した情報を取り扱う限り「なぜ」という思考部分が欠如します。
言い換えると「理由は知らないけど儲かる話」に乗っかっている状態です。
エリオット波動は確かに有効な局面が存在します。しかし、なぜ有効なのかが分からない限り、その判断が出来ません。
局面を見極めるためには「市場心理」を読み解く技術が必要になってくるのです。
Q.エリオット波動の活用法は?
ここでは図解形式で自分がどのように市場心理を考察しているか解説します。
先に重要なポイントをお伝えします。
①買い圧力とは
・新規の買いエントリー
・既存の売りポジションの利確
・既存の売りポジションの損切り
②売り圧力とは
・新規の売りエントリー
・既存の買いポジションの利確
・既存の買いポジションの損切り
では解説をはじめます。
図1は下降トレンドです。
ここでは売り圧力が優勢です。
新規の売りエントリーは「戻り売り」「安値割れ」で発生します。
この局面で自分は「既存の売りポジションの損切りレート」を考察します。つまり、売り勢力の損切り注文の位置です(トレーリングストップも同様)。
図2がその損切りレートの考察です。
基本的には、直近高値or戻り高値の上に損切り注文が置かれます。ここを上抜けると売りポジションの手仕舞い(利確&損切り)が発生します。
図3はその後の相場展開です。
相場が反発上昇して、戻り高値Bを上抜けました。この反発上昇を第1波と「仮定」します。
戻り高値Bを上抜けたことで売りポジションの手仕舞いが一定数入ります。損切りorトレーリングストップです。また、戻り高値Bを上抜けたことで新規の買いエントリーも一定数入ります。
同時に図4の考察もします。
戻り高値Bでの戻り売り、安値B割れでの新規の売りエントリーをしたトレーダーは下降トレンド継続を否定されました。
枠で囲った部分で売りポジションを保有しているトレーダーは含み損を抱えている状態です。逃げ場を探している状態にあると考察します。
図5はその後の相場展開です。
戻り高値Aが意識されたのか、再度下降方向へ押し戻されました。この波を第2波と「仮定」します。
自分が考えるダウ理論上、下降トレンドは戻り高値を上抜けた時点で否定されると定義しています(「ダウ理論について」の記事参照)。現状トレンドレス状態で売り圧力が発生したと解釈します。
同時に図6も考察します。
新たに高値Cが出来ました。戻り高値Aの上に売りポジションの手仕舞い注文が置かれているのは勿論のこと、高値Cの上にも一定数の売りポジションの手仕舞い注文が置かれます。つまり、高値Cから上のレートには売りポジションの手仕舞い注文が集中します。
更に図4で考察した売りポジションの含み損枠内に戻って来ています。今まで含み損を抱えていた売りポジションは微損益or建値決済を考える頃です。
◎ここで自分は買いエントリーの根拠を集め始めます。
図7で上昇トレンド及びエリオット波動の第1〜3波が「確定」します。
この時の市場心理を自分はこのように考察します。買い圧力の正体です。
①下値は既存の売りポジションが逃げ場を探して手仕舞いする=既存の売りポジションの利確or損切り
②上値の損切り注文を狙った買い注文も入り出す=新規の買いエントリー
③高値Cを上抜けた時点で売りポジションの手仕舞いが一定数入る=既存の売りポジションの利確or損切り
④高値Cを上抜けた時点で上昇トレンド(N波動)が確定で買い注文が入る=新規の買いエントリー
⑤戻り高値Aを上抜けた時点で売りポジションの手仕舞いが入る=既存の売りポジションの利確or損切り
⑥戻り高値Aを上抜けを根拠に買い注文が入る=新規の買いエントリー
全て買い圧力です。
第3波が伸びる波となる理由は買い圧力の集中です。値動きは全て「市場心理」によって作られているのです。
勿論、トレンドレスに入ったり、再度下降トレンドを継続することもあります。しかし、市場心理を読み解くことで「なぜ」買い圧力が発生するのか理由付けが行え、理由付けが行えるからこそ優位性が見えてきます。
エリオット波動の第4〜5波、A〜C波も基本的には「市場心理」が合致する局面では機能します。
つまり、市場心理が理解出来れば、エリオット波動は必要無いのと同義です。視覚情報のみを盲信せず利用することを心掛けて下さい。
最後に重要なポイントをまとめます。
・注文が集中するから伸びる波となる
・注文の集中とは新規&手仕舞い注文
・市場心理が相場を動かしている
あなたの学習を少しでも加速させる一助になれれば光栄です。最後まで読んで頂き有難うございました。