ゴルフに興味をもったきっかけ
私が、ゴルフをメインの趣味として本格的に打ち込み始めたのは、2013年の夏からですが、ゴルフへの興味は実はそのかなり前、学生の頃にはじまりました。しかも一風変わった形で。
当時はまだ、任天堂ファミリーコンピューター時代。
文字通りファミコンで、ビデオゲームが本当に玉石混交し、無数のソフトウェアメーカーが試行錯誤していた時代です。そんななかで、ナムコ(当時)はスポーツゲームに力を入れていました。かのファミリースタジアムもその一つです。当時、下宿生活をしていた友人と夜な夜な集まって、数十試合レベルのペナントレースを行っていました。フーズフーズ(ロッテ+日ハムの合同チーム)やレールウェイズ(近鉄+阪急)のような、合同チームは強かったなー。ま、そりゃそうか。
そんな、彼女もおらず時間がありあまっていた私と悪友がはまったゲームが「ナムコクラシック」でした。3Dグラフィック技術がまだ一般的ではなかった頃のこと。グラフィックは2Dですが、表示する木のサイズを遠くに行くほど小さく表示するなどして、疑似3Dっぽく見せたり、十字キーでバックスピンやトップスピンをかける操作性など、ファミコンの処理能力に限界がある中で、ゴルフの面白さを伝えようという熱い想いが感じられる作品でした。
さらにその魅力をましていたのが、登場する当時のトッププロ、をもじったあくまでもオリジナルキャラクター達。思わずニヤリとする、なかのしま、しゃぼん、ミラクルあかき、いえ〜すまんなど、どう見てもアノ方々が登場します。しかも、ゴルフスタイルもそれっぽく作ってあり、ミラクルあかきの上体を大きく折って右膝を伸ばすバックスイングやバンカーの上手さ、いえ〜すまんのグリーン周りではどこからでもチップインを決めてくるテクニック、しゃぼんの豪快なティーショットは、今も心に焼き付いています。ゴルフの面白さを体験した第一歩は、ナムコクラシックでした。
ゴルフへの興味は、スーパーファミコンの登場とともに、さらに増幅されることになります。私と友人がドハマリした次のゲームは、T&Eソフトの「遙かなるオーガスタ」でした。もともとPC9801用のソフトだったか、スーファミに移植された同作はポリゴンによる3Dシミュレーターを標榜し、今までのゴルフゲームが書き割りの枚数しか風景がなかったのに対して、ポリゴンとテクスチャを使ってリアルタイムで風景を生成することで、まだ見ぬそして生涯プレーすることもないであろう、オーガスタナショナルゴルフコースを、自分が本当にプレーしているのだと感じさせてくれる画期的なソフトでした。
今の目でみると、単色のテクスチャで、ほぼ緑と白の濃淡で表現されたフェアウェイやバンカーでしたが、脳内補完されて美しいオーガスタのコースを想像しながらプレーしていたこと、最終的には確か1ラウンドで16アンダーくらいのスコアが出るようになったこと、スコアブックをつけたり、お菓子や缶ジュースを賭けて盛り上がったこと。この楽しさが私にとってゴルフの原点のような気がします。
そのまま社会に出たときにゴルフを始めていれば、もっと上達も早く、もっとゴルフを楽しめる人生もあったのかもしれませんが、時はバブル崩壊直後。給料安く、そして上がらず、会社の経費でゴルフなんて考えられない時代の始まりでした。その後、日本経済は久しく低迷し、また、法令遵守の観点から今やゴルフ接待は一部に残るのみとなりましたので、なかなかゴルフに親しむ機会もありませんでしたが、ゴルフブームも下火となった結果、コストも下がり、私にとってはある意味ラッキーでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。