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Nvidiaがなぜ最高値を超えてきたのか ~"Blackwell"を理解する~

Nvidiaの株価が史上最高値を超えた。
2023年3月、"NvidiaとAIの関係解説 ChatGPTがもたらす市場"という記事を500円で発行した。100人くらいが買ったと思う。
それから1年7ヶ月が経過し、当時27ドルだった株価は、現在138ドルとなり、5.1倍となった。

当時記事を買った人からは「めっちゃ儲かりました!ありがとうございました!」「500円が500万円に化けました!」とかいろんな報告を受けた。
今でもサポートの投げ銭をされることがたまにあるのだが、何より記事を評価してもらえたことは非常に嬉しい。

ここでまたNvidiaの記事を書き、AI半導体の次なる進化について理解を深め、投資家の皆の助けとなると嬉しい。

私はあのときに1000万円単位で突っ込み、随分儲かった。
フェラーリが買えるほど儲かったが、フェラーリには興味がない。

では、本題に入る。
ChatGPTによって加速したAI祭りは1年半経過した今でも終わりを見せる様子もなく、一旦落ち着いた時もあったり、悲観論が広がって株価が伸び悩んだ時もあったが、また最高値を更新したわけだから、一体何が起きているのかを改めて理解する必要があると思う。
そのためにはNvidiaが出荷を予定している最新型AI用半導体"Blackwell"について理解をしていく必要があるので、誰にでもわかるように解説していこう。

2023年初頭当時、ChatGPTが大いに盛り上がった。
当時最も売れていたNvidiaの半導体はA100というもので、記事を出した頃にH100という半導体が発売された。

2020年に発売したA100は、HBM2eメモリを搭載し、世界中のAI・機械学習研究者や開発者に利用され、A100はデファクトスタンダードとなった。
ChatGPTも当然A100でトレーニングはされていたし、AWSやAzure, GCPではA100の供給が追いつかなくなり、在庫が1年間まったくないという事象が発生した。

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