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スーパーマイクロ社で起きていることSMCI

米国のAIサーバー製造販売企業の大手「スーパーマイクロコンピューター社」、通称「SMCI」の株に緊張が走っている。
10月30日から始まった暴落は、わずか5営業日で-45%に達している。
AI関連投資で見逃せなくなったSMCIについて解説しよう。


SMCIとは

SMCIとは、Super MIcro Computer Incの略で、アメリカ・カリフォルニアサンノゼでAIのサーバーを作ってる会社や。サンノゼといえばAppleがあるところにある。。
この会社はコンピューターのパーツを自社開発して、それを組み合わせて、自社でAIの処理に特化した強力なサーバーを組み立てて販売をしている。
株価が今年AIバブルで2023年〜2024年初頭に10倍以上に跳ね上がり、AIバブル恩恵の名柄となった。

SMCIのビジネス

SMCIは、AIサーバーに特化した会社で、これまでDELLとかHPなどサーバー大手が進出が遅れていたAI分野では大手の会社であり、多くの大手企業を顧客に抱えてきた。
例えばイーロン・マスクが最近立ち上げたxAI社のAIサーバー群には、なんと10万基のHopper GPU(おそらくNvidia H100)を超短時間で納入していた。
日本で株価が上がって有名なさくらインターネットがせいぜい2000基しか用意できていないとすると、すごい量を販売していることにある。

SMCIで何が起きている?

2024年11月、監査法人のEY(アーンスト・アンド・ヤング, 世界有数の大手監査法人)が、「私達EYは、SMCIの経営陣が発表予定の決算内容に関知していない」と突然発表した。
監査法人が決算内容に関知しないということは、その会社の発表する決算内容は全く信じられないものとなり、粉飾決算が含まれている可能性は非常に高くなる。
粉飾決算となれば、場合によっては上場廃止になる可能性もあり、株を売却できずに逃げ送れることを考えて、多くの人が僅かな期間に株を売ったので、-45%とうとんでもない暴落となった。

SMCIの過去の報道

遡ること2024年9月、ウォール・ストリート・ジャーナルが、米国司法省がSMCIを捜査しているというニュースを流した。
このニュースのあとも株価は暴落したのだが、不正会計があったとして告白した元従業員の件に関連する情報の捜査をしているようで、やはり不正会計の兆候は9月からあり、それのトドメをさしたのが今回の暴落になっている。

ヒンデンブルグリサーチ(空売り屋)

さらに前の2024年8月、空売り投資家のヒンデンブルグリサーチが、SMCIは粉飾決算をしていて、時に販売していないものを売上計上したり、出荷できないレベルのものを代理店に出荷して売上計上したりしたという詳細の報告書を提出した。
以下はレポートの関西弁要約である。

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